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エレキ馬頭琴
に到る道 偽道具から馬頭琴へ |
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偽
道具
左の写真は最近製作したモンゴルの
エレキ馬頭琴です。これは私の偽道具のひとつで、それら偽道具のほとんどは伝統的チベット文化の日用品に由来するものです。偽道具
とは、たとえば、
手回しかどうかに関わらず、マニ車は祈り手に即効性で物質的なご利益があるわけではありません。(マニ車が役に立たないと
言ってるわけじゃありませんよ)。でも、それは私の立体作品のその後の道筋を決めてくれました。
ともかく、偽物ではあるにしても、私のチベット道具たちは伝統的チベットの特徴ある雰囲気を持っていま
す。たとえその基になった本物が存在しようと、単なる私の想像の産物であろうとです。
かつて、ある
チベット人の少年に会ったことがあります。彼は、ヨチヨチ歩きの弟をつれて、ラ
サの街のレストランに入ってきて、小さいバンジョーみたいな楽器を鳴らしてました。私が食べてるテーブルに来て半分雑音、半分音楽みたいな曲をお金のため
に演奏してくれました。あれから十年以上たったのに、彼らの楽器の音と形は、あの鼻水で汚れた顔とともに、私
の心に残っています。(写真、左)
馬頭琴(モリン・ホール)についていうなら、エレキ馬頭琴はモンゴル(風?)の
楽器で、「おうま
さん馬頭琴」に次ぐモンゴル路線の第2弾です。
「おうまさん、、、」は北海道、札幌のの
ど
うたの会からお墨付きをいた
だいて、たった10本だけ作りました。お友だちで、のどうたの会の嵯峨治彦さんに励まされて数限定の馬頭琴を製造することになったのです。しかし例によっ
て、それらも、アコースティックではあるけれど、まったく正統だというものではありませんでした。なぜなら馬首のデザインは、嵯峨さんが自分の会のマス
コットとして自ら描いた漫画のキャラクターからいただいたものだったからです。一方、エレキ馬頭琴はといえば、そのおうまさんがあってこそ生み出されたも
のなのです。私はなにかもっと過激な姿して、恐ろしい音を響かせるようなものが必要だと思ったのです。(写真、左:エレキ馬頭琴のご先祖、おうまさん)
氏 名 : 岡本康兒
もひとつオ マケ!!
(私の、別の彫刻です。見たい?)