Once there was a cherry tree

Just a few years ago, I found a cherry tree in a vacant land with weeds and remnants of fallen building walls. The cherry was in full bloom then, and the wind was blowing off the flower petals like snow flakes falling and whirling around.
数年前、崩れた建物の壁と雑草だらけの空き地に桜の樹を見つけた。桜はちょうど満開で、風に吹かれた花びらが雪のように舞い落ちていた。

That was such a beautiful place on the nicely terraced and banked terrain, with rubbish in the weeds, graffiti on the ruined walls, and the tire swing hung from the cherry tree; although the lot was nothing but a small patch of abandoned land, it had everything a kid could dream of. And I WAS a kid as I just stood there.
程よく段差と斜面があって、草むらにはガラクタ、廃墟の壁にはラクガキ、桜の枝にはタイヤのブランコが吊りさがり、それは美しい場所だった。たかがうち棄てられた小さな空き地であれど、子どもにとっては夢の国に違いなかった。そして、そこにいたら僕も子どもになれた。

2016-04-11 12.52.31Today, the cherry tree has been cut down, the swing gone, the wire fence mended so as to keep out kids from trespassing.
今はもう桜の樹は切り倒され、ブランコは無くなり、子どもが立ち入らないようにフェンスが修理されてしまった。

2016-04-11 12.53.08Warning notes are posted on the fence: “This is a municipally owned land. Withdraw the plants and the storage immediately, for private use is considered illegal occupation. If in case of no withdrawal, they are to be removed by the City of Kyoto. Please understand.”
フェンスの上には警告が貼ってある。「ここは市有地です。私的な利用は不法占拠となりますので、すみやかに樹木、物置を撤去してください。なお、撤去なき場合は京都市によって撤去しますので、ご了承ください。」

Now I know who cut down the cherry tree…
なるほど、誰が桜を切り倒したのか、これで判った。。。

2016-04-11 12.52.03Just down below the warning was a small stuffed doll left and forgotten. The doll was of “Hello Kitty” in a dinosaur (or monster) costume, which reminded me of the picture book “Where the Wild Things Are” by Mauice Sendak.
その警告のすぐ下に小さなキティちゃんのぬいぐるみ人形が置き忘れられていた。キティちゃんが着ていたのは恐竜か怪獣のきぐるみ。それを見て僕はモーリス・センダクの絵本『かいじゅうたちのいるところ』を思い浮かべた

What an adventitious miracle! I was a Max every time I came here. Although I just stood by the fence and didn’t actually play with the swing, my mind was running around among the weeds and playing with the Things nobody else could see.
何という奇跡的偶然!ここへ来るたびに、僕は絵本の主人公マックスになっていた。フェンスの脇にたたずむだけで、実際にブランコに乗ったりはしなかったけれど、心は他の草むらを駆けまわり、人には見えない「あいつら」といっしょに遊んでいたんだった。

When I came home tonight, I didn’t find a hot supper waiting for me, though.
今夜、家に帰ったときに温かい夕飯が待っていてくれたわけではないけどさ。

「Once there was a cherry tree」への3件のフィードバック

  1. 映像のBGMはご本人の演奏でしたよね?
    奇跡の演奏!文を読みながら聴いていると
    泣けてきます~。
    昨日バースデーでしたね。
    遅くなりましたが、おめでとうございます!

    1. 演奏は、動画の製作よりもっとずっと前、まだ馬頭琴を作っていたころに特注のエレキ馬頭琴を頼まれ、その試奏をしていてたまたま録れたものです。その時は弁天さんか何かが降りてきて、夢中で弾いたらあのインプロになりました。ほんと奇跡やね。もう2度とできまへんわ。(笑)
      今は「満」で年齢を言いますが、昔は「数え」でしたから、生まれ月の誕生日ではなく、正月生まれも師走生まれも、みんな一緒に、いち・にの・さん、で元旦に歳を取りました。元旦が誕生日。。。で、「元旦や(門松は)、冥土の旅の一里塚、めでたくもありめでたくもなし」(伝一休作)を今風に読み替えると「誕生日、冥土の旅の一里塚、めでたくもありめでたくもなし」となるわけで、年金もらえる今年は特に複雑な思いがあります。介護保険料とかのお知らせも受け取ったしなあ、、、(笑)

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