「日記」カテゴリーアーカイブ

千本ゑんま堂大念佛狂言

夕方、Ciaoで買い物に出た帰りに千本通を走っていたら千本ゑんま堂で大念佛狂言をやっていた。すっかり忘れていたけど、そういや今日が最終日。ここ数年は行われていなかったので、ラッキー!

ちょうどゑんま堂ゆかりの閻魔と小野篁が登場する『篁冥土噺』で小悪人が地獄に落ちたところだった。しばらく立って観ていたが、次の『道成寺』の前に15分の休憩があり、席が空いたので一番前まで行って座った。その15分間ずっと、振り袖に裁着け姿の小さな女の子が鐘と締太鼓を鳴らしていた。大変よく頑張りました。

さて道成寺は新調の鐘に奉納舞を申し出た白拍子(実は鬼)の鬘帯(かづらおび)が舞うにつれてだんだんずり落ちてきて、面の目を覆っちゃうんじゃないか、とハラハラしたが大事に至らず。それはともかく、アホな坊主の愚かだけど本音のセリフが楽しい。

最後は恒例の『千人切』。演者全員が舞台上に並び、つぎつぎと源為朝の錫杖で打ち伏されるが、宝塚のフィナーレもかくや?(ちゃうか?知らんけど。。。観たことないしW)

終演後、為朝に錫杖で撫てもらいに本堂へ向かったが、人がいっぱいで入れん。すごすご帰る。

トタン葺きの舞台は昭和に焼けたため他の大念佛狂言の舞台より少し簡素だけど、一度は途絶えた狂言だけど、古い形式であるセリフがあるのは京都の4念佛狂言ではここだけ。セリフがあるだけにプロの狂言師とは違う素人っぽさがでて、それがまた良い。ずっと続いてほしいな。


いつの間にか春爛漫

FIAT500とCiaoの整備をしているうちに気がつくとサクラとツツジの咲く季節。

チンクのトランスミッションと格闘中に雪が積もって困ったのはついこのあいだだと思ったらもうひと月になるにのか!

これだけ手を掛けたのに両車ともまだ本調子じゃない。トホホ

雪雨ばかりじゃなくて部品不足や来客などなど中断も多かった。遠来の友人が明日京都を発つので、見送ったらチンクの仕上げに取り掛かろう。足りなかったパーツを組み込むために今一度トランスミッションを降ろさねば。ふう、、、


バキュームブロワーの袋を作ってみた

いつ買ったか思い出せないほど古いブロワーのダストバッグがボロボロになった。厚手の不織布でできた袋だけど、紫外線か酸化によるものか、少し引っ張るだけで枯れ葉のようにパラパラち砕ける。以前に一度、古布とダクテープを貼り付けて修理してみたものの、後から後から破けるものだから、それ以降は諦めてブロワー自体を使わなくなってしまった。

ボロボロのダストバッグ。すでに一度、古パンツで補修してある。

毎年、秋〜冬に向かいの山から大量の落ち葉が舞い降りてきてガレージに吹き溜まる。ブロワーがあればガレージ満杯の単車と自転車、トレーラーを引っ張り出したり動かすことなく枯れ葉を吸い取ることができるんで、なんとか袋を復活させたいと、常々思っていた。(が、めんどくさいので今日までほったらかし。もう春だし、落ち葉は来ないし、、、。イマサラ(笑))

そんで今日やっと重い腰を上げたと。実は、原チャリのCiaoを修理するための部品を待っていたんだけど、予定の午前中には届かなかったんで、それが来るまでちょっと時間つぶしに目の前にぶら下がっていたブロワーのダストバッグに手を伸ばしてしまった。これがイカンかった。型紙も作らず、破けた元の袋を使い古しのレースカーテン生地に当てがいマジックで見当線を引いてチョキチョキ切り出した。

玄関ドア用の「蚊帳」レースカーテンをバッグの上三に重ねて裁断。
古いダストバッグから使える部分(ファスナー等)を取り外して流用。
網のカーテンは縫いにくい!

それが、ちゃちゃっと簡単にできると思ったのに、レースカーテンの網目と、古い方から流用したジッパーやブロワーへの連結部の相性が思いのほか悪くてミシン掛けに苦労した。流用した部分を補強するために着古したパンツで当て布するのにも手こずって、ミシン針を折ってしまったり、、、手こずっているうちに、気づいたら陽も傾いていた。すでにCiaoの部品は届いていたが修理する時間がなくなってしまった。ったくぅ、何やってんだか。

さて出来上がった袋をブロワー本体に取り付け、紐を引き絞って結わえた。網のレースカーテンを選んだのは、木の葉を吸い溜め込んでも土や砂は溜まらないようにと。早速ガレージの隅に吹き溜まっている枯れ葉を吸ってみた。不織布の袋よりも風通しがよくパワーが上がったような気がする。うん、調子いい!

古パンツの当て布したジョイント部分を本体に被せて取り付ける。

ただ、、、土埃、砂埃が、、、。まあ、それは始めからわかっていたことだけど、マスクしないとちょっときつい。それ以外は実に力強く吸ってくれるんで、今年の秋は町内の掃除当番が楽になるぞ!ガレージももっときれいにしないとね。

枯れ葉が透けて見える。

 


ロックタイトでドライブシャフトのスプライン(仮)修復

これは「FIAT 500 ONLINE MANUAL」に僕が投稿した内容をそのまま横流ししている。自分の作業記録としてこのブログにも残しておく。


はじめに

この稿で紹介するのはあくまで一時凌ぎの実験的、応急的な処置であることをご理解いただきたい。この修復で、はたして傷んだスプラインがいつまで持つかも判らない。作業は2023年1月下旬だが、次回、異常が起きる(つまりスプラインが舐める!)か、あるいは不安に駆られてドライブシャフトを交換することになれば、改めてこちらで報告するつもり。(せめて1年は頑張って持ち堪えてほしい、、、)
  • はじめに(この項)・・・何が起きたか:ドライブシャフトのスプライン摩耗
  • 原因と対策・・・・・・・原因:Cクリップの脱落 対策:「はめ合い用接着剤」の充填
  • 本題・・・・・・・・・・下準備(予備実験):離型剤の効果確認 実地に応用(具体的には):作業手順
  • おわりに・・・・・・・・まとめ

何が起きたか

先日リアのフレキシブルジョイントとドライブシャフトを繋ぐドライブシャフトスリープにガタがあることを発見した。ドライブシャフトとスリーブを嵌合しているスプラインが摩耗していたのだった。一般的に、硬い鋼製のシャフトより柔らかい鋳物のスリーブの方が摩耗するので、スリーブのみ交換すれば事は簡単なはず。ところがスプラインをチェックしてみたら両方とも傷んでいて、スリーブのカップ状フランジ内部に鉄粉が付着していた。恐らくギアボックスを下ろしてドライブシャフトを交換する必要がある。

原因と対策

原因

こうなった原因はドライブシャフトの先端に在るはずのCクリップが脱落していて、軸方向に大きな遊びができたドライブシャフトがギアボックス側に移動し、スプラインが半分ほどしか掛かっていなかったために過大な荷重が掛かり続けていたからではないかと想像する。(シャフトを正規の位置に押し込むとガタは無くなるが、仮にシャフトがその位置に留まってくれたとしても遅かれ早かれ傷んでしまったスプラインはオシャカになる。そして走行不能!)

外れたCクリップはスリーブのカップ状フランジの中にグリスでへばり着いていた。しかし腑に落ちないのは、前回整備したプロがクリップの付け忘れをするだろうかということと、忘れたのならクリップがその近辺に残っていたのはおかしい。そもそも溝にきっちり嵌ったクリップがそう簡単に脱落するのも考え難いのだが、自分でクリップを着脱してみたらどうも様子が変。クリップが開いてしまっているわけでもないのに指だけであっさり外れる。そこで反対側のドライブシャフトと比べてみたら明らかに溝が浅いことが判った。これではいくら復旧しても同じことの繰り返しになってしまう。スプライン復活以前にまずはヤスリでクリップの溝を深くすることから始めなきゃならなかった。

【下:きっちり嵌ったクリップ】

対策

作業概要:
本来なら交換すべきドライブシャフトだが、そのためにはトランスミッションを外して分解しないといけない。これを機会に太いシャフトに交換して、スプラインの負担を減らすとかも考えた。しかし、いずれはそれも必要になるとしても、当面の手間(と外注した場合は費用)を考えたらやはり躊躇してしまう。そこで何とか傷んだスプラインを修復できないものか、色々と思案してみた。
シャフトのスプラインを溶接で肉盛りして歯を切り直すという技もあるらしいが、当然ドライブシャフトをギアボックスから外す必要があり、そこまでするのなら補修部品が潤沢にあるFIAT 500ではあまり意味がない。http://usahato-blog.seesaa.net/article/407750490.html
昔、モンゴルやチベットの運転手たちが、傷んだネジのスレッドやスッピル(キー)の嵌合に出たガタをタバコの銀紙(錫箔)やアルミフォイルを隙間に巻き込んでその場凌ぎの応急処置をやるのを見たことがあり、自分もオルタネーターのプーリーハブの半月キーがナメて摩耗したハブのガタ取りに利用したが、流石に重い車体を動かす力が一手に掛かるドライブシャフトのスプラインには使えないだろう。https://okamoo.com/blog/2022/10/14/fiat-500%e3%80%80%e3%82%aa%e3%83%ab%e3%82%bf%e3%83%8d%e3%83%bc%e3%82%bf%e3%83%bc%e7%95%b0%e9%9f%b3%e3%82%92%e4%bf%ae%e7%90%86/
が、隙間を何かで充填してやれば暫くは持つのではないか。ただ、瞬間接着剤やエポキシ樹脂などは剪断や引き剥がしには強そうだけど耐圧荷重にはどうなんだろうとネットを探っていたところ、ネジの緩み止め剤のロックタイトのバリエーションに「はめ合い用接着剤」というものがふと目についた。https://www.henkel-adhesives.com/jp/ja/products/industrial-adhesives/retaining-compounds.html
中でも強力なのは「ロックタイト660」と「ロックタイト638」で、前者は隙間0.5mmまで充填できて硬化し、しかも能書きに「スプライン」に応用可能となっている。後者はスプラインとは書いてないが最強力と謳われている。今回は経済的事情から638を選んだが、隙間が大きい場合は660の方が良いだろう。

本題

ロックタイト638は母材にかなり強力に接着するらしく、ドライブシャフトのようにスイングアームの上下動で軸方向に若干の摺動の余地が必要な場合、しっかり固着してしまっては面倒なことが起きかねない(先述のようにCクリップがあり、ドライブシャフトの先端に小さなバネが仕込まれているのはその動きを規制するため。軸方向の動きができないと荷重によりスイングアームが上下したらシャフトやジョイント、ひいてはギアボックス内部の歯車、特にディファレンシャルに異常な応力が掛かって、ダメージはシャフト交換どころではなくなってしまう。そこで、オス・メスどちらかのスプラインの歯に離型剤を塗布して接着を抑止することで軸方向の動きを確保することにした。

下準備(予備実験)

ロックタイト638に離型剤が有効かどうかを確かめないと、スプラインの嵌合は強固になったは良いが、二度と離れてくれないとなると厄介。手近に合ったボルト・ナットで離型剤の有る無しでどう変わるかの実験をしてみた。
  • 3/8のインチボルトとナットを2本用意。
  • コントロールとして1本のボルトは離型剤を塗らずにそのままロックタイトを垂らし、ナットを固定。
  • もう1本のボルトに離型剤のシリコングリスを塗布(一般的な油性グリスはロックタイトと変な反応をするかも知れない。シリコングリスが大丈夫という保証はないが、その不活性に期待して、、、)。
  • 離型剤の上にロックタイトを塗布し、ナットをロックタイトに部分まで回し込む。
  • 24時間放置(すべきだったが今回は十数時間)後に、夫々にトルクレンチを掛けて回してみた。
  • 離型材なし:約20Nm(固化したロックタイトが砕けたように白くなっている)
  • 離型剤あり:スルリと回って計測不能。
離型剤なしのほうは思ったより低い値だが、耐圧力荷重を重視した「はめ合い用接着剤」である638は「ネジ固定剤」ではないので剪断応力には力を発揮しないのだろう。だからといって実際のドライブシャフトのスプラインの接触面積はこのネジよりはるかに大きいので離型剤が不要なほど簡単に抜けないだろうし、抜けたとしても写真のように破壊的な分離の仕方では困る。
しかし一方、離型剤を使ったほうは目論見通りあっさり動いた、というかあまりに拍子抜けの無抵抗だったので、シリコングリスのせいでロックタイトが変質し、固化しなかったのではと心配になった。歯の溝をキリの先で突いたりしてみたがグリスっぽい表面の下はしっかり固まって剥がれなかったので使えそう。スプラインが固着せず、軸方向に摺動できることが判ったのはありがたい。(歯の傷みが酷くない場合はグリスでなくシリコンスプレーでも良いかもしれない)

実地に応用(具体的には)

  • スリーブブーツはギアボックス側に追いやっておく。
  • ドライブシャフトとスリーブ、両方のスプライン部分をパーツクリーナーなどできれいに洗浄する。
  • スプラインの歯にまくれや大きい突起などがあればヤスリで修正する。
  • 傷みの少ない方(今回はたまたまスリーブの方が歯がきれいだった)のスプラインにシリコングリスを薄く塗布。
  • 歯の谷間にグリスが多く残らないように、しかし完全に拭き取ってしまわないようにグリスの厚みを均す。(シリコングリスの白い色が見えないくらい。先述「下準備の写真参照」)
  • 傷みの多い方(今回はドライブシャフト)のスプラインにロックタイト638をたっぷり塗布する。はみ出ても空気に触れる部分は硬化しないのでOK。
  • スリーブをドライブシャフトに押し込み、Cクリップを嵌め込むための溝を少し行き過ぎたところで止め、はみ出て固まっていないロックタイトを拭き取って1昼夜放置しておく(まだクリップは着けない)。
  • 一日後、スリーブの前後にロックタイトが滲んでいたら拭き取り、シリコングリスをたっぷり塗布する。
  • ギアプーラーをスリーブのフランジとシャフトの先端に掛け、外れない程度にフランジを引く(抜いてしまわない)。完全に固着していたら失敗なので、ヒートガンやバーナーで250℃ほどに加熱して引き抜き、1からやり直すか、諦める。
  • スリープの後ろに露出したスプラインにシリコングリスを塗のばしてから、スリーブを奥まで押し込み、手前に露出したスプラインにグリスを塗る。
  • 押したり引いたりを繰り返しスプラインの当たりをつけてなじませる。必要ならグリスを追加したり、シリコンスプレーを吹き付ける。
  • スリーブが手で動く*ようになればスリープブーツを戻し、シャフトにCクリップを装着し、先端の穴にスプリングを入れて、スリーブとフレキシブルジョイントをボルトで結合(トルク2.8kgm)する。(*手で動かないくらいだと駆動系に負担が掛かる恐れがある)

おわりに

繰り返しになるが、このその場凌ぎの応急処置が果たしてクルマにとって良いことなのか(財布には優しいが、、、)全くもって判らない。とりあえずやってみて、少なくとも「数日」経った現在、スプラインに異常はなく、クリップの脱落(とスプリングのヘタり)を放置しているままの状態よりは幾ばくかでもマシではある。
旧フィアット500でスプラインをナメて動けなくなったという記述はよく目にするも、これまではまるで他人事。知らぬが仏でずっと普通に走ってきたが、その前兆を見てしまったらもう放ってはおけない。とりあえずの手当はしたものの、この実験的補修の信頼性は全く不明であり、不安が無くなったわけではない。
「独自」開発の補修方法の信頼性を担保するものではないが、唯一、この「傷んだスプラインの隙間に何かを充填する」ということを報告している事例は自分の知る限り「しのはらプレスサービス株式会社」のスプライン補修システムがある。これはスプラインの途中に孔を穿ち充填剤を圧入して固化させるというもので、マツダが特許を保有しているらしいが詳細は判らない。当然自動車に応用できるからマツダが開発したのだろうけど、分解時にスプラインを抜くためにどのような方法を使うのか知りたいものだ。http://www.shinohara-press.co.jp/service/04.html
いずれにしてもある程度距離を走って検証が必要。やってみられるのなら人柱になる覚悟で。。。(笑)   そうでないなら続報を待たれたい。

追記:
Cクリップの脱落やスプラインの摩耗と関連があるかどうか判らないが、ドライブシャフト先端のスプリングが反対側のドライブシャフトのそれと比較して少し短く思えた。シャフトの穴からほとんどスプリングの頭が出ていなかった。新しいのを入手して比較したら下のように、単にヘタりによる長さの違いだけでなく、線の太さや巻数などバネレートも違うようだし、古いのは座面研磨もされていない。ウ~ン。。。

FIAT 500 どうでもいいけど時計をぶら下げた

チンクのダッシュボードはミニマルでよろし。

其れ故に跡付けカーナビもインダッシュ化したのだが、時計が無いのでいちいちスマートフォンの画面を見なきゃならんくなった。(山歩きでもしない限り腕時計を着けなくなった今日此頃)

以前、元の職場を退いたときに同僚から贈られた鉄道時計を列車の運転台宜しくダッシュボードに埋め込もうと考えたこともあったが、うっかり置き忘れると盗難に遭いそうで止めた。代わりに盗られても一向に構わないような百均の安物時計を物色してみた。が、どうも余りにチープで面白くない。

腕時計の画像のようです

ところが先日、ネットで偶然見つけたナンチャッテのミリタリーウォッチが何気に良さそげだったので、ダイソーに立ち寄ったときに買ってみた。流石に100円とはゆかず500円也。

早速マグネットのフックでダッシュボードに吊り下げてみたが、悪かない。盗られても良い、とは思わないが、大切な記念の時計よりはダメージが少ないだろう。