Fiat 500 フロントシート交換 その3

チンクのオリジナルシートが付いていたレールと、新たに取り付けようと目論んでる中古シートのレールは、当然のことながら幅も長さも何もかも違う。それを無理でもくっ付けようというのは至難の業だな。それに最近の軽四は幅も広く、狭いチンクに押し込むこと自体大変。前に欲張ってデラックな500D(うちのはF)に付いているドアポケットを取り付けてあり、これがただでも狭い室内の幅をさらに狭している。

でもまあ、それは覚悟の上なんだけど、、、

なんだかんだで数日前には巻き尺や曲尺片手に寸法取りと図面起こしで丸一日費やしてしまった。で、その後、野暮用続きで図面に手がつけられずだったが、しばらくぶりにごちょごちょっと線を引いてみた。採寸がいい加減だったのか、図面に起こすときに間違ったのか、、、つじつまの合わない部分が頻出する。

使い慣れた古いCADの入ったWindowsが死んでるし、MacにもDraftsightというCADが入ってはいるが未だ使いこなせてない。そんでイラスト描くドローソフトでやってんだけど、これがまためんどくさい。CADのような機能が少なく、ちまちまと線を引いたり図形の編集したり線種を指定したり、細かい作業がいちいち面倒で、遅々としてすすまない。Draftsightの勉強がてらCADで製図したほうが良かったかも。。。

  

図面もまだ仕上がらないのに、材料の加工や溶接をどうしようか、、、も悩ましい問題。

今どき鉄パイプや平板は通販で切り売りしてるし、切断砥石付けたディスクサンダーやドリルがあるので鉄板の切り出しはできる。あとは溶接機があればちゃちゃっと出来ちゃう。

ロウ付けやガス溶接ができる古い溶接セットは持ってるけど、酸素ボンベがもう耐圧試験を通らないだろうし、簡易な半自動溶接機がほしいな、、、と。

安くなったとはいえ、半自動溶接機は数万円する。年に一回使うか使わないかのためにはちょっと、、、。じゃあ知り合いの鉄工所に無理を言ってお願いするか、、、。でも彼ら、すんげえ技術が売りのプロだからこんなママゴトみたいな仕事は頼みにくい、、、それにやってもらう以上はそれなりの対価を支払わないといけないし、、、。(とか言いながらこれまでも結構いろんな手間仕事をお願いしてるんだけどね)

はかどらない図面を引きながら悶々としている今日このごろ、、、w

その4に続く




Fiat 500 フロントシート交換 その2

背もたれのガワを引っぺがして、破れた部分を補修した。

補修箇所は都合5箇所。

1)一番目立つ大きな破れが運転席背もたれ右下の乗り降りで腰が擦れる部分。
2,3)同じ背もたれの左肩部分に2箇所、それぞれ大小の割れ目。
4)運転席背もたれの中央右寄りの縦の縫い目に沿った割れ目。
5)助手席背もたれ右側、鋭利な刃物による切り傷。

補強のため上記すべての箇所を布で裏打ちした。特に(1)は傷んだ面積が大きく、僅かだが欠損している部分もあったので、表側からレザーを貼り付けた。

 

裏打ちだけでもそれなりに裂け目はつながったが、あまり美しくないし、擦れて地が見えている部分もある。さらなる補強と美観のため、上からパッチを貼ることにした。(この部分を温存するために背もたれのレザーを運転席と助手席でスワップした)

シートを引き取ったとき、後席は要らなかったがレザーだけ剥がして持って帰ってきた。その後席から切り出したレザーを補修パッチとして使った。パッチの縁をできるだけ目立たないようにしたかったので、レザーの縫い合わせ目を紙で型取りして、予備レザーの赤いステッチも残し、その外側で裁断し貼り付けることで背もたれの方の赤ステッチが隠れても装飾用のステッチが失われないように工夫した。また、パッチの縁が白く見えないようにマジックインキで断面を黒く塗った。

  

 

 

接着剤スーパーX(黒色)は目立たず、固まってからも柔軟性があり、またいつの頃からか「黒」が出ていて、この手の修理には欠かせない。

修理した運転席側のレザーを助手席の背もたれのウレタンに被せ、途中の引っ張りをホグリンクではなくタイラップで締め付け、最後まで被せ終わったら下部のまたタイラップで固定。陽の当たらない場所なので経年劣化することはないだろう。また外す時が来てもニッパーで簡単に切れるし。

最後にヘッドレストホルダーを差し込んで、作業終了。若干のシワと継ぎ目の上部は隠しきれなかったので、横線が入っているが、傷んだ背もたれのレザーは助手席に移し替えたからドア側からは判らない。

 

 

   

 

  

背もたれ上部の割れ目、サイドの切り傷は裏打ちして、表の傷を接着剤で埋めたらほとんど目立たなくなった。強度も十分だろうからパッチは施さなかった。

    

 

その3へ続く