Barbour Jacket Reproofed バブアージャケットのリプルーフ

バブアーのオイルジャケットが古びてカサカサになっていた

重いのであまり山用ではないんだけど、、、雨具と防寒具を兼ねて今度の旅に持って行こうと思うので、オイルとワックスの混合液を塗りたくってやった。一応バブアー純正品だけど、20年前に着ていた別のオイルジャケット用に買ったやつなんで、、、w。でも、フタを開けてないから大丈夫だろうと。

湯煎してワックスを溶かし、固まらないようにドライヤーかけながらボロ布で塗り広げて、もう一度ドライヤーかけながら余分を別のボロ布で吸い取りながらまんべんなく均す。作業は丁寧にさえやれば難しくはない。ただ、いくらポリエチレンの手袋をしていても結局は手がベトベトになってしまった。

My Barbour jacked was getting worn out and needed to be reproofed with oil-wax mixture stuff called “Thornproof Dressing”.

Though heavy, it is very useful for cold and rain protection. However, because of its bulkiness and weight, I kind of hesitated to take it to my journey of making my Oshirasama Morin Khuur to the Tohoku and Hokkaido Region two years ago. Then, I thought twice and said to myself “other than out in forests, where do I wear this heavy-duty stuff, heh?” I didn’t even have to answer the question. The tough jacket, like a guardian angel, really made my outing comfortable while in the nature of the North.

I happened to have an extra can of the dressing– left over from another oiled jacket that I used to wear two decades ago. The treatment wasn’t too difficult; it was just a matter of sticky hand.   



うどん屋台は、親爺さんはどこへ・・・?

2015-05-19 22.46.19Modここ数日、けっこう気が滅入ることが続いている。

先に書いたように、好きな喫茶店のSIZUKAが長期休業の末に改装。お父さんから引き継いだお店を昔のままの面影を大切にしてきたオーナーのばあちゃんが大改装なんぞするはずがないから、きっと何かがあったに違いない。高齢で最近は体調もすぐれないなか、無理してお店に出ていたので、、、、 ああ、考えたくない。

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みたらし団子の日栄堂も、接客、厨房ともに高齢者ばかりだったから、ばあちゃんたちの一人でも体調崩したら立ちゆかなくなる恐れがあった。現実に去年の今頃は長期で休んでいた。復活したと思ったら、「5月末で閉店」していたことを先日はじめて知り、愕然。

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長年の友人で東京にいるT君は、時々京都に来てはSIZUKAの心地よさや日栄堂のひなびた感を楽しんでいた。昨夜、別の件でSkypeしていたら、閉店した店の話題になり、彼は同じく我々共通のFavorite Placeである西大路のうどん屋は大丈夫かいな、と心配していた。

この春に、息子と一緒に食いに行ったし、先月もやっていたような記憶があるから大丈夫だろう、と言っておいた。

が! 今日、車でたまたま前を通りかかって、様子が変だと気付き、帰りに立ち寄ってみたら、うどんの屋台がない!

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去年、ここも一時休業しているのを件の友人T君と見つけて、気をもんだことがある。しかし、その時は張り紙に「しばらく休みます」とあって、実際、Tくんが京都にいる間に復活。2人で喜び勇んで銭湯帰りにうどんをすすりにいったものだ。

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ところが、今回は状況が全く違う。張り紙どころか屋台も親爺も何もかも消え失せて、飛ぶ鳥後を濁さずじゃないけど、文字通り「跡形」さえ無い。

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あまりに見事に消えているので、真っ昼間にもかかわらず、小泉八雲の『怪談』に登場する「むじな」の話の結末ににあるように、夜中にむじなに化かされた人の目の前から屋台の灯(つまり、まぼろしの屋台そのもの)が消え失せる瞬間を見てしまったような気がした。。。

2015-05-19 22.42.55Mod諸行無常というけれど、、、 こうバタバタといなくなられては、こちらのメンタルが付いてゆけない。心の安らぐ場所が消えるのをこうやって見せつけられたら、大げさでなく心が折れる。


ロシアビザ

ロシアビザを申請してきた。場所は在大阪ロシア領事館。なんでか豊中の中途半端な場所にある。普通なら大阪市内に場所を構えるだろ?大国なんだからさ(笑)、って思うけど。。。

ともかく、阪急とモノレールを乗り継ぐのがめんどうで車で行った。駐車場が見つからなくて、門の近くに立っていたおまわりさんに尋ねたが、テロ頻発の世界情勢の折だし、ましてあのロシアだから物々しい警備を想像してたのに、まるで緊張感ゼロ。警察きらいなんだけど、まあ普通に会話のできるレベルの人だった。帰りにiPhone出して周辺の写真を撮るけどいいよね?って訊いたら「記念にって撮ってる人、けっこういますよ〜」って。和やかにお別れしてきました。

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それよりもロシア領事館の建物がなんだか禍々しい。軽やかに見せるためか真っ白に塗られた頑丈そうな壁が周囲に巡らされている。鉄格子の扉を警官にあけてもらって、中にはいると建物自体も威圧感の塊のようだ。立派な正面玄関には全く開放感がなく、近づくのも拒絶してるみたいに思えた。公式の行事でもない限りここを通る客などいないのだろうな。

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ビザを申請したり受け取ったりするのは、その玄関の向かって右脇にある小さいドア。入り口にインターフォンがあるけど、押しても誰も返事してくれないので、勝手にドアを開けて入った。(せっかく入り口に立派なLCDの案内画面が設置されているのにGUIがぶっ飛んでCUIベースの画面にShell Commandが、、、おいおいシステム丸見えだぜ。

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中は6畳ほどの空間に外人2人、日本人が3〜4人が順番待ちしていて、そこへ僕が加わってなんか狭苦しい。窓口は2つあるけど、1っこしか開いてない。こんな所で立ったまま待たされるのは嫌だなあ、と思っていたら、割りとすぐに、いかにもロシア人って見た目の、あいそのない兄ちゃん職員が対応してくれて、パスポートと、電子申請をしてプリンターで打ち出したビザ申請用紙、ネットで取り寄せたこれまたプリントアウトのバウチャーを渡した。

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ほんの5分ほどの間にどんどん前の人の処理が済み、あっという間に僕の番が来て、ドアから出てきたお兄ちゃんが無言で紙切れを差し出した。すぐに受理されたってわかったので、ホッとしてロシア語で「ボリショーイェ・スパシーバ」(どうもありがとう)と礼を言ったら、「フフゥン」という外人のよく使う返事が返ってきた。受取日を確かめて別れ際に、知ってるロシア語総動員して「ブラガダリュー・ヴァス。ダスヴィダーニヤ。ドーブルィ・ヂェーン、パジャールスタ」って言ったら、無言でニコってした。多分、ちゃんと通じたんじゃなく、なんともケッタイな、、、と思われたのだと思う。(英語では別れ際に「グッディ」とか言うのはおかしくないけど、ロシア語は知らん。。。知らんのに使いたがる(笑)。しかも最後のバジャールスタの「どうぞ」ってのはひょっとしたらお願いするときだけに使うのかもしれない。今思うときっと変なんだろうなあ。。。「どうぞ好い日を」ってつもりだったんだけど。。。)

ロシアの観光ビザは発給まで2週間待つことができたら無料。今日行って明日くれってのは何万円かかかるらしいが、、、 こっちはまだ時間があるので、受け取りは来月の9日ということになった。

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ちなみに、雨の日に在大阪ロシア領事館に行く人は、玄関前の大理石(だったか御影石だったか)の床が濡れて滑りやすくなっているので、ご注意!(僕は危うく転びそうになった)


池田修三 木版画展『この指とまれ』

一昨年、昨年と縁があって訪れた秋田で知った池田修三の版画展。東京銀座・伊東屋のInspiration Hall(東京都中央区銀座 2-7-15)で7月31日まで。

作品の一部がアサヒ.comのサイトで観れる。(こちらは8月1日まで)
http://www.asahi.com/and_w/gallery/201607shuzoikeda/?iref=comtop_list_andw_t

いつも思うんだけど、春を思わせる木版のふうわりと優しく明るい色使いの中に池田修三が描く伏し目がちな少女たちの瞳に何故か冬を感じる。それは、ひたすら身震いさせられる底冷えの京のそれとはもちろんまるで違う、好もしく懐かしい冬。

夏は夏で蒸し蒸しと暑苦しいさなかのここ京都にいても、東北・北海道の女性に逢うと、はるか遠くの昔に住んでいた真っ白な世界、雪に覆われた北米上部中西部や十勝平野のことを思い出す。(でも野郎ではダメなんだなw)。元の連れ合いも色白の東北人で、頑なに意思を曲げない人だった。ステレオタイプな想起かもしれないけれど、北国の女性はきっと雪に閉ざされる長い冬を心と体に沁み込ませているのだろうな。

そう思うと、雪深い秋田に生まれ育った池田修三が命を吹き込んだ少女たちのまなざしに同じものをみつけても不思議ではない。

会いに行きたいなあ。

でも、東京も負けずに遠いなあ、、、