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ベーコンとチョコ?


多伽羅の富永さんご夫妻からご主人の実家のあるニューヨークのおみやげ。『Where the Wild Things Are』(センダク、写真なし)のメモ帳と一緒にいただいたお菓子。不思議に美味!!!!

昔、アメリカの朝食で、ベーコンエッグとパンケーキにメープルシロップをぶっ掛けて食べる人たちを見たとき、ウヘッって思ったことがある。ご丁寧に半熟玉子の黄身をグチャグチャとシロップと混ぜている人もいた。

しかし、色んな国で色んなものを食べているうちに、あれをウヘッって思ったこと自体が変だと思うようになった。(が、今のところ、敢てシロップと玉子とベーコンをパンケーキに乗っけようとは思わないが)

この、Bacon Caramel Toffeeのちょっとダサめ、というか時代を超越したラッピングの裏にも「子供の頃食べた、チョコチップ入りパンケーキと熱々のベーコンにたっぷりのメープルシロップをかけた朝食」がマジックだった、と書いてある。

僕にとって、アメリカという国やその国の人たちとは愛憎半ばする複雑な関係なのだが、普通の日本人なら思いもつかない、というか拒否反応を起こすであろうベーコンとチョコとトフィーの組み合わせを、美味いと感じる自分自身にも複雑な思いがある。


多伽羅さん

うちの茶店からほど近い西陣の大宮通りにあるお店にはパソコンの設定のお手伝いで何度もおじゃましている。

多伽羅さんのホームページが出来たとのことで、早速覗かせて頂いた。織屋建町家のお店と同様、シンプルで上品なサイトです。ちょっとご馳走になった陶筥弁当を思い出しました。

http://takara-kyoto.com

大晦日の夕方、多伽羅さんのご夫妻がおせちを届けて下さいました。ううっ、おっさん一人の所帯には勿体ない(泣。常々食べ物の写真を撮るのは感心しないな、とか言ってるわりに、今日はいそいそ。まあ、お店ぢゃないからいいっしょ。

  



旗(っていうのかなあ、、、)

ダラダラしてるうちに連休も明日まで。
客が少ないので、ますますダラダラと開店時間を遅らせたり、二階で眠りこけたり。。。 呑気なもんです。

だいぶ前に、せっかく来てくれたお客さんに「カンバンも目印もない」と、半ば苦情、半ば呆れ顔で言われたので、目印を作りました。

古くなった日本手ぬぐいを裁って、丸棒に縫いつけただけ。紅茶で染めたらムラムラになり、まるで血染めの布が茶色に乾いたように、、、。ごちゃごちゃ文字を入れたらさほど気にならなくなったので、これでよしとします。何にも無いよりましでしょう?

ちなみに、書いてあるのは「碗子」、「茶」、それにチベット語で「ཇ་ཁང་」(チャカン=茶店)です。

開店時間中は軒先にぶら下げておきます。
 


遅まきながら、早くも還暦

いやはや、なんとも、、、 20年前にチベットで出会った友人T君が発案で、僕の還暦祝いをやってもらった。

同宿だったもう一人Zさんと、やはり同じ宿に居た前衛舞踏家の虫丸君を日本でサポートしていたNさんを巻き込んで、うちで何かやろうという話だった。結局、言いだしっぺのT君はいわき市にいる彼の友人を案じて「一人救援隊」として東北へ行っちゃったので、金欠になり不参加。代わりに、というわけでもないがNさんの連れ合いでやはり舞踏家の伊織君とカワイイ娘のIちゃんが来てくれた。さらに、三条河原で原発反対の催しで出会ったシタール演奏家の南沢さん(初対面なんで「さん」付け)も。

Zさんのアイデアで四川火鍋パーチー。これが真っ赤(還暦色?)、メチャ辛!メチャ美味!さらにZさん、Nさんの手作り料理が、、、 インドがどっぷり染み込んだ南沢さんにサモサを包んでもらって、うま味が倍増。最後の仕上げにうちの碗子を皆に飲んでもらった。

欠席だったけどT君からは還暦祝いに日本手ぬぐいが届いた。ラサのヤクホテルで出会ったとき、僕らはお互いに日本人とは認識できない格好だったので、胡散臭そうに「ハロー」とあいさつを交わした。ややしばらくしてT君のベッドの横に「祇園祭 鯉山保存会」と染め抜かれた日本手ぬぐいを僕が見てやっと日本語の会話が始まったのだった。T君は根っからの日本手ぬぐい党で、僕とのなれそめを思い出してのプレゼントとなったそうな。あれから20年かぁ、、、昨日のことのように思える。(てぬぐいは三越で買ったといってたけど、同宿だった志麻ちゃんが三越のデパガだったってことに引っ掛けたのかなあ、、、。あ、うちわの話)

Nさんはとある野良猫横丁で「マタタビ洋服店」をやっているアパレル作家。T君とZさんに巻き込まれての参加なんだけど、とんでもないものを作って来てくれた。チベット風ジャケット(作務衣?)!!! ていうか、ブータン東部のBrokpaが着る上着のようだ。Brokpaのそれと違うところは袖口の折り返し。ここはブータンの標準服ゴに似た格子模様の生地になっている。さらに、帯からさげるウェストバッグもチベット風の生地で縫ってくれた。色といいデザインといい素晴らしく、こんなの貰っていいの。。。

そのジャケットとウェストバッグを飾るワッペン(古!)、、、エンブレムっていうのかな、、、を手縫いしてくれたのがZさん。ジャケットの背中に着いた一つ紋のような丸いのにはヤクの頭。今は上等になってしまったらしいけど当時はお手軽だったラサのヤクホテルに掲げてあったヤクの頭の作り物を思い出す。ヤクホテルの日本人6人とキレーホテルの+1、タッチャン、、、 おもろい輩ばっか。。。 このZ嬢、東京芸大→北京の中央美術院留学の才媛。彫金や大型の金属造形も手がけるが、そんな大作家にチクチクお針仕事をしていただき、申し訳ないやらありがたいやら。。。 背裏のネームタグは銅製で、記念の文字の刻印入り。(これも赤金)

手ぬぐいもジャケットも赤が基調で、やっぱ還暦かあ、、、と実感。それを身につけて、もう60歳かと思うと少しとほほな気分にもなる。でもその時限りで二度と着ないちゃんちゃんこより、どれだけ嬉しいことか!持つべきものは友。ありがとね。

写真はZ嬢提供