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FIAT 500 ワイヤリング・ハーネス全交換(番外編)

ワイヤリング・ハーネスを交換して、車検も通り、電気からエンジンまでほとんど全てが快調なFIAT 500。ただ一つだけ気になってる、ていうか、気に入らないことは、ランプ類をLED化したために起きる「ブレーキランプからヘッドライト・ポジションライトへの電流回り込み(逆流)」だ。具体的には、昼間にフットブレーキペダルを踏むと、ヘッドライトを点灯していないのにメーター照明やライトインジケーターが光ってしまう。ハーネスの取替前は後部コンビネーション・ライト内部のポジションランプに整流ダイオードを挟み込んで電流の回り込みを防いでいた。

以前に買って取り付けた整流ダイオード。値段が高いし、余分な配線が邪魔。

せんだっての電線総取っ替えでは、一旦全ての回路をできるだけオリジナルに近づける方針だったので、整流ダイオードは入れなかった。その後、トレーラー用の配線を施したのだからダイオードを入れない手はなかったのだけれど、まあ面倒っちゃあ面倒だし、そのままでも車検通っちゃうんだから、誰にも迷惑かけないし危険でもない。運転者だけがブレーキかけるたびに密かに気づくだけだ。ただ、やはり点けてもいないインジケーターが光るという「普通じゃない」ことが目の前で頻繁に起きるのは面白くない。

以前取り付けていた既製品の整流ダイオードは2個セットで当時600円くらいしてた。今回、それらを流用しようと思ったんだが数が足りない。どうやらグッチャグチャの旧配線にまぎれて捨ててしまったらしい。そこで、前から買ってあった整流ダイオード(ショットキー バリア ダイオード、1個90円ほど)を使って簡単なアダプターをでっち上げた。ちなみにこのダイオードは45V 20Aなので、LEDから普通の電球に換えても余裕。https://m.media-amazon.com/images/I/61B7sKhATcL._AC_SX679_.jpg

Amazonで購入したショットキーバリアダイオードリアコンビネーションライト内部の配線に挟み込むだけなので、いちいちリード線を着けるまでもなく、ダイオードの足にいきなり平型端子のオス・メスをカシメ着けた。邪魔にならないようできるだけ短くしたので絶縁カバーを後から入れる必要があったが、カバーの根本をカッターで切り開き、装着後に熱収縮チューブで更に覆って切れ目が露出しないようにした。これでわずか数cmのアダプターが完成

ショットキー バリア ダイオードを使った逆流防止アダプタ。

早速、リアコンビネーションライトのポジションランプの端子を外してアダプターを挟み込んだ。結果は上々。ヘッドライトOFFの状態でブレーキを踏んでも、もう不要なインジケーターランプやポジションランプが光ってしまうこともない。メデタシメデタシ。

右後部ポジションランプに給電する黄黒線に逆流(回り込み)防止アダプタを取り付けた。
左後部ポジションランプに給電する黄線に逆流(回り込み)防止アダプタを取り付けた。

FIAT 500 車検一発合格!^_^

ユーザー車検で京都陸運支局の車検場に来た。

以前やった自家製ヘッドライトの威力に加え、先日来のワイヤリング・ハーネス総取っ替えで、まるで生まれ変わったようなチンク嬢は事もなげに車検コースのマルチテスターを通過。

今まで4回くらい受けて一発で受かったのは初めてじゃないかな。特にヘッドライトの暗さと光軸の狂いに悩まされて続けて来た。前者はLED化することで何んとか対処できたが、後者はLED化が仇となって更に光軸の調整が難しくなてってしまった。今回もブレーキの分解整備その他を頼んだ知り合いの民間車検認証工場の機器でも、以前は光軸中心を合わせられないほど酷かった。そんで車検場で場当たり的に「落ちては調整する」を繰り返すリスキーな受験をやって何とかしのいで来たんだった(光軸合わせのためにこんなことまでやっていた)。それが、ヘッドライトの鏡体をバイク用のものを改造して付け替えたことで問題がウソみたく解決した。

普段は落っこちた時にもらうヘッドライトの光度と光軸の数値をわざわざ書いてもらった。ホイールベースの短いFIAT 500じゃまずまずの値だ。

よく考えてみたら、電装がシンプルになった今の状態であればヘッドライトのLED化も不要だったかもしれないな。だってウインカーその他のランプ類は倍ほど明るくなったしワイパーだって早すぎるんじゃね?と思うほど快調なんだから。本来、ハロゲンですらない普通の白熱電球のヘッドランプで車検は通るはずのもんだからねえ。全ての元凶はあの異常な電装配線にあったということ。

何はともあれ、これで後2年は、、、いや、以後ずっと安心してチンクに乗れる。ま、電気に関しては、だけど。

さあ帰ろ。


FIAT 500 スモール(ポジション)ランプソケットの断線修理

昨日、やっとワイヤリング・ハーネスの交換を終えたばかりなのに、右スモールランプが点灯してない。何度も確認をして昨日までは光っていた。なぜ気がついたかというと、LED化で予期しない電流の回り込みが原因と思しき現象でヘッドライトOFFの状態でブレーキを踏むとメーターのライトインジケーターが点灯するので、ヘッドライトこそ点かないもののスモールが光ってるんじゃね?と調べてみたのがきっかけだった。照明スイッチをONにしても案の定、右側が点いてない。

ボンネットを開けて中を覗くと切れた赤い線がぶらぶら。これは危ない。スモールランプのソケットから出る電線の付け根からぷっつり切れていた。断線した直接の原因は判らないが、寒さと経年劣化でビニール被覆が硬化し、配線をやりかえる時に何度も折り曲げてしまったのだろう。

外してみたら何とか直せそうなので早速修理。

  1. まずゴムのソケットの中にある銅板(あるいは真鍮板?)の接点(ていうのかなあ)を、切れたリード線を突っ込んで押し出す。
  2. リード線はそのままソケットを貫いたままにしておく。引き抜いてしまうと接点を接続した後でソケットに戻せなくなるから。
  3. 千枚通し(目打ち)の尖った先を接点のカシメに差し込んで開く。銅線を抱き込んでいる方と被覆に食い込んでいる方の両方をこじ開けるのだが、どちらが先でも構わない。
  4. ソケットに通したままのリード線の先の被覆を剥き、端子に差し込んで専用圧着工具でカシメる。
  5. リード線を引っ張って端子がソケットに収める。完成!

後はヘッドライトに戻して結線し、点灯を確認。しめしめ上手く行った。新しいのを買わなくて済んだが、寒さで折れてしまうようなビニール被覆の硬さが気になる。安いテスターに付いてきたリード線も寒さで硬くなったが、買い足したワニ口クリップのリード線は同じ温度条件でさほど硬化していないから、やはり安物はそれなりの品質なのかもしれない。かと言って同じような修理をスモールランプのソケットの全部の線を良質の被覆線に交換するか、と言われたらめんどくせぇのでイヤだ。今回直したものも含めて同じ折損事故が起きる危険性をはらんだままなので、また折れたら買い替えを検討すべきだな。(次に折れたら、じゃなく今直ぐだろ!)

スモールの点灯確認して完成。

新しいのを買わなくて済んだが、寒さで折れてしまうようなビニール被覆の硬さが気になる。安いテスターに付いてきたリード線も寒さで硬くなったが、買い足したワニ口クリップのリード線は同じ温度条件でさほど硬化していないから、やはり安物はそれなりの品質なのかもしれない。かと言って同じような修理をスモールランプのソケットの全部の線を良質の被覆線に交換するか、と言われたらめんどくせぇのでイヤだ。今回直したものも含めて同じ折損事故が起きる危険性をはらんだままなので、また折れたら買い替えを検討すべきだな。(次に折れたら、じゃなく今直ぐだろ!)


FIAT 500 ワイヤリング・ハーネス全交換(DAY18)

本日の作業:センタートンネル後部の天板を塗り直し、同取り付け、ETCやNavi等の機器の再接続、左後部内装パネル復旧、リアシート取り付け。


泣いても笑っても今日でおしまい。昨日塗ったセンタートンネル後部の天板の仕上がりが気に入らず、サンドペーパーで削ぎ落とし、再塗装した。塗装の出来が悪かったのは気温が低く、スプレー缶が冷えていて塗料の粘度が高かったためにきれいに霧状にならずスパッターが飛び散ったため。缶を人肌に温めて(それ以上は缶が破裂する)やったらそれなりに上手く行った。(その前に欠損していた、取り付け用の長孔を開けておいた)

天板の取り付け用長穴。補填プレートはブラインドリベットを打ったが、裏側が平らになるよう、本式のリベットのように裏側に突出した部分をハンマーで潰してある。
再塗装はそれなりに上手く行った。それなり、とは梨地にしようとしたが、それほどでもなかった、ということ。

塗装後に取り付けた。以前のラバースポンジを剥がして仮置してみた。微妙に角度が合わず「ちょっと違うんじゃね?」感があるが、まあネジ穴や切り替えレバーの位置は合っており、これしかないので間違いはないのだろう。新たなラバースポンジで封をし、天板の前方をサイドブレーキレバーの後ろに滑り込ませ、後方でネジ止め。

後付け機器を数えてみたら、電気防錆、ソーラーパネル、後部ドラレコ、前部ドラレコ、ETC、ナビ、ラジオと7つもある!この内、電気防錆とソーラーパネルはキーのON/OFFに係わらず常時接続だた、前者は効果が感じられないので以後不使用。後者も駐車場所が変わったために十分な発電ができないのでこれも不使用。残りはヒューズボックスに増設したアクセサリー回路から電源を取るが、ETCを除いて全てシガーソケットを使う。ETCはギボシ端子で。これらは全てダッシュボード下のグローブボックス(ていうかトレイ)の中に収める(ここは相変わらず線がグッチャグチャ。見たくない。

今日も午後から病院だったので、朝寝坊の僕は午前中の僅かな時間と、病院から帰って日没までしか作業ができなかった。それでも、予定していた分はほぼ全てこなすことができた。つまり、センタートンネル天板と内装パネル、リアシート、それに電気機器類の取り付けを完了できた。

後部座席取り付け。(この時点で、内装パネルの復旧を忘れていたので、やり直し!)
後部座席設置完了。ウチのチンクは車検証では「5人乗り」。(シートベルトは不要)
全ての作業を終えて、ワイヤリング・ハーネスは新品になったが、黄昏る中でチンクはまるで何も無かったような顔をしている。でも元気であればそれで良し。

FIAT 500 ワイヤリング・ハーネス全交換(DAY17)

本日の作業:センタートンネル前部の復旧、センタートンネル後部のフタ修理、試運転。


ワイヤリング・ハーネスの交換作業は基本的に昨日で完了しているが、センタートンネルの前後が開いたままだったんで、このままでも走れるがヒーターの暖気がウインドスクリーンに来ない。何よりカッコ悪い。前部のカバーとエアダクトを復旧したものの、後部の天板は前のオーナーによる改造で痛々しい孔と切り痕が残っている。以前はここにメインスイッチとキルスイッチが設置されていて、太い電源ケーブルが切り口に当たっているという恐ろしい状態だった。

メインスイッチは正規の位置であるダッシュボードに戻したし、キルスイッチは廃止、電源ケーブルはストレートになったので、これらの孔をアルミ板とブラインド・リベットで塞ぎ、塗装した。昼間医者に行ったので塗装は夜だったから完全に乾くのは明日。また作業が持ち越しになった。

そうそう昨日、全ての配線とスイッチ、灯火、ワイパー、ホーンなどについて機能チェックを済ませてあるので、今日は近所で試運転しようと張り切っていたのだが、センタートンネル後部の天板の補修をしているうちに病院へ行く時間になってしまい、あわててチンクに飛び乗って行った。多少のリスクはあったが、駆動系、制動系はイジってないから問題ないだろう、と。

実際、全く支障なく走ってくれた。ついでにガソリンスタンドに寄って、作業しやすいよう空にしてあった燃料タンクを満タンにしてきた。給油後に燃料残量警告灯がちゃんと消えるのも確認できた。

LED化したことで電圧のバランスが狂い、別回路から電気の回り込みがあるのは昨日から判っていた(ACCでライト点灯時にブレーキを踏むとリアコンビネーションランプの尾灯が消灯すること)。今日、走っていてその他の「不審な挙動」もいくつか判明したが、どれも実用上の不便や危険となるものではない

例えば、エンジンONの状態でブレーキを踏むとライトを点けてないのにメーターの照明とライトONのインジケーターが点灯する。ただしライトは点いていない。コラムスイッチのレバーがHigh Beamの位置ではご丁寧にHigh Beamインジケーターも点く。これらのマイナーな挙動不審に対し整流ダイオードを入れるなどの修正は適当な時期に行うつもり。

スペアタイヤも積み込んだし試運転もしたし、明日は天板の取り付けとリアシートの復旧で一連の作業はひとまず終了。