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ホンダのウィンカーリレー

角スコ馬頭琴製作のために作業場を使わせてくれた友人、久木田敦さんからもらったオモチャ。バイク好きの彼が古いホンダ二輪から取り外して大切に取って置いた電装部品。彼はクリスチャンだからちょっと早いクリスマスプレゼントだな。

今どきのウインカーリレーは電子化されていて面白くも何ともない。ちょっと前までは通電すると発熱してバイメタルが曲がり接点が開放されるタイプだった。これも機械としては見るべき所があまりない。

しかし、まるで時計のテンプのようなヒゲゼンマイの付いた回転子を備えて、それを電磁コイルで駆動する機構を持つリレーは初めて見る。

よく観察するとはずみ車には重量バランスを微調整したドリルの跡がいくつもあるし、軸受けのガタを無くすネジがご丁寧に軸の両端に付いていて、ネジ頭を固定するためのペイントが施されている。

テンプ機構は振り子の定周期振動に頼っていた時計を重力の呪縛から解き放ち、波にもまれる船舶のクロノメーターに使われた。姿勢や加速度の影響を受けにくいし、バイメタルのように外気温が極端に低いと作動しなくなることもないから、船じゃなくても同じように揺れたり傾いたりする自動車やバイクで使おうというのは解る、、、が、果たしてここまで精巧な機構に手間をかけ、精密に点滅間隔を制御する必要があるのか。不思議。

いつの時代のどんな形式のバイクなのか聞きそびれた。ホンダ以外のメーカーも同じようなウィンカーリレーを使っていたんだろうか。こんな末端の部品に惜しげもなく手間と金をかけるのは恐らくホンダだけだったんじゃないかな。。。


角スコ馬頭琴、本領発揮!

角スコップには雪が似合う。。。

角スコップを馬頭琴にする使い方は間違っている。

けど、馬頭琴になった角スコをバイオリンのように構えて弾くのはさらに間違っている。

プロの演奏家にそんなことをさせるのは絶対的に間違っている。

が、かってにやっているのを見て楽しむのは、正しいのかもしれない。

(手袋をはめたまま弾くのも間違っている。ヨーヨーマはオバマの就任式のときに手袋をしていたが、あれはアテレコ演奏だった・・・)


北国の昔話 (スーホの銀色のスコップ)・・・

前回、角スコ馬頭琴のことを書いた。そのことについて、雪の季節が到来した北海道に在住で、雪かきに由来する腰痛持ちの馬頭琴演奏者、嵯峨治彦さんとやり取りしていたら、馬頭琴の始まりに関わるある民話のことを彼がポロっと話してくれた。

馬頭琴の起源譚としては『スーホの白い馬』が赤羽末吉の絵本や国語の教科書で日本でも有名だけど、これは内モンゴルあたりの民話が元のようだ。また、モンゴル国の方では「フフー・ナムジル」という別バージョンがあるという。こちらは黒馬。ちょっとオトナの恋愛が絡んでいてとても小学校では教えにくいだろう。

ところで、嵯峨さんから聞いた話はどちらかというとスーホの物語と近いものだった。蝦夷錦と呼ばれる清朝の官服などをもたらしたアイヌの山丹交易などにより大陸との交流がさかんに行われていた北海道に、清の影響下にあった内モンゴルの話が満洲を経由して伝わり、雪深い土地の道具との融合を経て今の形になったのではないか。

と書いて、ふと一昨年(2014年)、東北・北海道を旅して「オシラサマ馬頭琴」を製作したときのことを思い出した。そもそも旅の始まりは馬頭という形態的な共通項から、スーホの馬頭琴と東北の民間信仰のオシラサマの馬頭とを組み合わせる、という表層的で浅薄で無謀な目論見だったのだが、旅の途中でオシラサマの話が中国東晋の『搜神記』にある一話(あるいは共通の祖)に由来するのではないかということ、そして捜神記の話はまた、モンゴルのフフー・ナムジルとも類似点があるということも知った。

前置きが長く随分遠回りしたが、、、要するに嵯峨さんの話がモンゴルあるいは中国に起源をもち、北海道に広く流布していても不思議はない、ということ。

で、以下にその話を嵯峨さんから許可を得て再録しておく。

昔々、拾ってきた小さなアルミのシャベルが、スクスクと逞しい角スコに成長し、それ持って雪かき大会で優勝したのに悪い殿様に角スコ殺されて、、、夢の中に角スコが出てきて私の体で楽器を作ってください。「スコップ」の語源は、その少年の名前スーホがなんたらかんたら。 (嵯峨治彦:採話)

どうだろう?『スーホの白い馬』と非常によく似ているのではないか。

さらに嵯峨さんはその後に、
スフ(スーホ)→すくう→スコップ・・・
という、スコップの語源考察も付け加えている。

ただし嵯峨さんの、’は行’であるスフ(スーホ)」の「フ」が「すくう」では’か行’の「く」に変わることについては、モンゴル語に元来Hの発音がなく、代わりに喉の奥で摩擦するKh(キリル表記ではX)が使われる、という音声学的な理解が必要になる。

ちなみに、モンゴル語のXは喉の非常に奥深くで行われる「無声軟口蓋摩擦音」なので、うっかりすると有声化されて’が行’に置き換わることもある【例;ハンバーガー⇒ガンブルゲル】。日本の東北地方でも’か行’が濁って(有声化して)’が行’になることがしばしばあるが、はたして東北弁の影響を受けている北海道でも「スゴップ」と発音されるのだろうか、、、しかし、あまりに本題から外れているので、ここではあまりこだわらないことにしよう。

角スコ馬頭琴のスーホが拾ったスコップはアルミ製で銀色をしており、実は殿様に殺されずに北米へ逃れてローン・レンジャーの愛馬「シルバー」になった、という義経・チンギス・ハーン伝説の向こうを張った話もあるとか、ないとか、、、、(いつの間にか馬になっとるし、、、)


北国の馬頭琴

かいてもかいても降り積もる深い雪に閉ざされた世界で、春を待ちわびながら馬頭琴を弾く腰の悪い友人のことを考えていたら、妄想があらぬ方向へと暴走してしまった。

 

雪かきに使う角スコップ(角スコ)が馬頭琴に似てると言ったら、友人からのレスには栓抜きのバチでショベルを掻き鳴らす「スコップ三味線」のことが書かれていた。津軽の厳しい冬をやり過ごすにはおバカなことが必要なのだろう。そうか、、、僕の暴走妄想は、ひょっとして以前にテレビで見たスコップ三味線の影響もあったのかもしれない。ま、津軽同様、北海道にも別バージョンのおバカ楽器があってもええじゃないか。。。

スコップ三味線「発症」の地、青森県五所川原市から北に延びる津軽鉄道にはストーブ列車がある。そこには多分、火かき棒も備え付けられているはず。どこか馬頭琴の弓に似てなくもない道具を拝借して、栓抜きバチの向こうを張り、火かき棒をもってスコップ馬頭琴の引掻きbowとなす。(無理矢理やなあ、、、)

しかし、雪かきで腰を痛めた上に、重い鉄製の火かきbowで肩、肘、手首をヤッちゃうかも。。。

角スコップでエア馬頭琴する分には、もちろん弦は要らないのだけれど、暴走した妄想は止めどを知らず、あたかも実現したかのような画像をでっち上げてしまった。いや、実際これを作るのはさほど苦労は要らない。糸巻きを取り付けて弦を張るだけだから、ほんの半日仕事(Photoshopでコラってる方が難しいわ)。

問題は、、、エアでもリアルでも、演奏時に膝に挟むと金属の角が食い込んで痛くてたまらんだろうな。膝も逝っちゃいそう。

友人の雪かきの苦労を偲んでいたはずが、妄想とはいえ身体中を痛めつける楽器の出現というむちゃくちゃな結果になった、とさ。。。

追記:
件の友人から「雪かきのつらさが重い弓を通じて哀切な音色に。。。」という妄想の共有レスをもらった。

追々記:
画像のアルミテクスチャが気に入らないので差し替え。

元のはこちら↓(左右に並べた裏表の表現がいまいち、、、)
kakusukomorinkhuur