「Vベルト」タグアーカイブ

Ciao バリエーターVベルト、汎用品に交換

Vベルトの傷み

シングルスピードのCiaoを無理やりバリエーター(自動無段変速機)付きに改造して乗っているが、そろそろVベルトがヤバそうになってきた。スタータークラッチの交換時にベルトのサイドが毛羽立ち、エッジが一部剥離しているのを見てしまった。

前回の交換は1年半ほど前のこと。その時の記事がこちら。それより前に使っていたのはイタリアのチューニングパーツメーカーのMalossi製だけど、ちとお高い2400円也。食いつきが良いとか長持ちするとかが売りだった(ような気がする)が、ケブラーで強化されている必要があまり感じられなかったので、その時はCiaoの部品をよく買うところでDayco製のを調達。Malossiは結局丸2 年と少々もった。次のDaycoは1年半だから確かに長持ちしてる。距離はわからないが、、、。

Vベルトの選定

今回はMalossiでもDaycoでもなく、前々から汎用のVベルトを使うつもりだった。前の記事を見てみたら一度、呼びサイズ38を買ったら1インチほど長すぎて失敗したので37インチが良いんじゃね?と書いていたが、もうひとサイズ短くてもいけそう。MalossiもDaycoも取り付けるとベルトの張り調整でエンジンを目一杯前に出している。エンジンマウントの長穴は1/2インチほどの調節幅がある。輪になっているベルトがもう1インチ短くなれば動かせる距離はその半分だからエンジンの位置を逆に目一杯後ろにできる。ベルトが伸びたら少しずつ前に動かせば良い。もっとも、伸びる前にベルトがケバだっておしゃか寸前になるから今まで調整なんぞしたことはないのだが、、、。ともかく、36インチのものを買ってみた。

品名は「三ツ星ベルト e-POWER Vベルト ローエッジコグタイプ MITSUBOSHI-AX36」。Amazonで送料込みで2200円也。ありゃりゃ、Malossi製とあまり変わらんお値段じゃないっすか!これじゃ2年は持ってもらわないとねえ。若干心配なのはMalossiやDaycoのは厚みが6mmに対し三ツ星のはローエッジとは言え9mmもあるので、可変幅のプーリーが一番開いたときに底着きしてしまわないかということ。ダメだったらコグの頭を一個ずつ切り詰めてやるわ。

装着と試運転

さてと、手に入れた三ツ星のVベルトいよいよ取り付けてみた。幅は実測したら13.3mmもある。一方、すり減ったやつは12.2mm。すり減ったとは言え気がつかなかったほどだから標準の12.7〜13mmというのはさほど重要ではなさそう。前プーリーのベルト底づきもなさそげ。後プーリーは外周よりベルトが若干食い込んだ状態。滑ることはないだろうけど低速側の力が弱くなるかな。でも高速は伸びるだろうな。

せっかくわざと短いサイズを選んだのだけれど、とりあえずエンジンの位置は替えずにそのまま装着して試運転。スタートに違和感はない。平地での加速も以前と変わらず、フルスロットルで50km/hを越えても回転に若干の余裕がある(オーバーレブでもう堪忍して、というような音ではない)。急なスロープでの登坂力も以前と変わった感じはしない。これで良いかも。

でも一応以前のように、エンジンを一番後に動かしてベルトが後プーリーの外縁まで迫り上がるようにしてみた。これで加速と登坂力のアップが期待できる。そんかし最高速がトレードオフになる。

ところが実際に走ってみたら、特段加速が良くなったようには思えないし、急坂もグイグイって感じでもない。がっかり。しかも最高速は予想通り落ちた。50km/hあたりでエンジンは悲鳴を上げる。だめじゃん。

 

現状

静止状態でベルトが後プーリーの縁まで上がってこない。

もう一度元通りにエンジンを前いっぱいに戻す前に、丁度中間位置で固定してみた。加速や坂登りは変化なし。高速での回転もストレスになるほどじゃない、まあ予想通りの走り。でもこれじゃ単なる中途半端。一番前のほうが高速が更に伸びていたから、後で一番前までエンジンを引っ張ってやろう。(時間切れで、この稿を書いてる時点ではまだ中間位置のまま。調整後、長距離を乗ってみて後日報告する。)


追記:

エンジン中間位置と比べて若干深いところに落ち込んでいる。

やっぱエンジン位置を一番前に戻した。こうすると前プーリーの幅が最も広がった(つまり径が最商になった)状態でもベルトが後プーリーの外縁までせり上がらず加速や登坂で不利なんだけど、家の傍の急坂は問題なく登れることを確認しているので良しとする。てか、公道を法定速度(原チャは30km/h)で流すとき、あるいは事情や状況でそれ以上出すことがあっても、エンジンにオーバーレブしそうな無理を強いることにはならない(と期待する)。

結論:ていうか覚書

  • Vベルト品名:三ツ星ベルト e-POWER Vベルト ローエッジコグタイプ MITSUBOSHI-AX36
  • サイズ:36インチ
  • エンジン位置(張り具合):最も前

で決まり!

このあたりは後の投稿で↓

Ciao バリエーターVベルト、汎用品に交換 その後

 


Ciao バリエーター用Vベルト覚え書き

Ciaoのリアブレーキ修理で久しぶりにベルトのカバーを外してみたら、バリエーター(自動変速機構)のベルトに「ケバ」が出ていた。今までのところ、ベルトが滑ったりはしてないが、こういうものを見つけてしまったら、やはり交換しておかないと、と思う。(ギアボックスのオイル漏れからは目を背けたくせに)

ケバが出たMalossiのVベルト。
上が使用中のMalossiのベルト。下はDAYCOの。

今まで使っていたのはイタリアMalossiの61 7227というVベルト。手持ちの予備にアメリカDAYCOのLE-7153というのがあるので、これを使う予定。

どちらも「Ciao バリエーターモデル用」。汎用品としては三ツ星やバンドー化学の一般的な巾12.8mmのA形Vベルトも使えそうだが、ただ厚みがDAYCOやMalossiの6mmより厚い9mmなのでプーリーの底着きしないか心配。三ツ星にはe-Power AX形をいうのがあって、これは巾13.1mmと若干広いが誤差範囲だろう。しかしこれも厚みは9mm。コグタイプなので曲げは心配ないんだけど、、、。

そうそう、DAYCOのはサイズデータが12.8(13)mmx978mmで価格はUgajinさんで1.500円前後。

Malossiのは以下のようになっている。
品番:61 7227、巾: 13mm、厚: 6.5mm、周長:978mm、角度:34°、価格:Malossi Sales Japan 2,400円+税
品番:6116830 ケブラーベルト(上に同じ、価格:Malossi Sales Japanで5,100円+税!)

三ツ星のは、
品番:e-Power AX-37、巾13.1mm、厚:9mm、37inch*、角度:36°、価格:1,500〜2,000円

*以前、三ツ星のを買ってみたが、その時に周長をMalossiのサイズからインチ数を割り出そうとして「978mm ÷ 2.54 ≒ 38.5inch」となり、若干短めでAX-38を買ったところ、ほぼ1インチほど長過ぎて使えなかった。次に買うとしたらAX-37が適当だろう。(追記:元々、Malossi製もDaycoも、ベルトの張り調整幅をいっぱいに広げた状態で丁度良い感じ。だったら、いっそ36インチでもいいかも、とAX-36を使った記事を後に書いた。こちら

結局DAYCOのを宇賀神さんあたりから買うのがよろしいかと、、、(ただし、かなりの期間欠品のままになってるけど)

上、三ツ星e-Power AX形(38は1インチ、オーバーサイズで使用不可)

 


Fiat 500 の難儀

昨日、あまり走りたくない雨の中、街からの帰途を急いでいたら、谷底の千束を抜けてクマ、シカ、イノシシが闊歩する薄暗い府立大の演習林に差し掛かった時、突然「バンッ!」と大きな音がした。

直ぐに停車して、音が聞こえたエンジンルームを覗いてみた。「あ〜あ・・・」。ケモノたちもびっくりするような声が出てしまった。原因は一目瞭然。

切れたファン/オルタネータベルトが暴れて電気配線とか傷つけなくて良かった。

旧車に乗る以上こんなこともあろうかと予備のVベルトも工具も積んでいたが、削れたゴムの粉で手を真っ黒にして、心も辺りもタソガレる森の中で藪蚊に刺されながら小糠雨に濡れてまでやりたい作業じゃない。

幸い家まではあと数分。一か八かこのまま走らせようか一瞬迷ったが、エンジンかけてアイドリングしてみたら、油圧警告灯が点いてないから何とか帰り着けると踏んだ。冷却ファンも発電機も働かないまま走り出した。やや暫くは平坦で、家まであと200mのところから胸突き八丁ならぬ胸突き二丁の急坂。エンジンの音や臭を気にしながら登りきった。

家に辿り着いたが、ファンが回ってないからアイドリングでもエンジンはどんどん熱くなる一方で、まして坂を駆け上らせたのだからすぐにも止めたいのだけど、少しオイルを回らせてからの方が良いかも、、、とか、優柔不断で1分ほど様子見。

いつもの暑い夏なら街なかから帰ると、ファンベルトがあっても熱でオイルがシャバシャバになり油圧警告灯が点くときもあるけど、何故か今は、手負いのエンジンなのに警告も出ず、涼しい顔(は無いけど)でフツーに回ってる。今年の長雨のおかげで気温が低いせいか?それとも、切れたベルトが飛び散った弾みで警告灯の配線が外れているのかも、、、

とか何とか考えていたら、ふと我に返り、このまま回しておいたら確実に焼け付くわけで、いかんいかんとエンジンを切った。もう暗いし、雨降ってるし、もういいや、とエンジンフード開けずに家に入た。

夜のうちにVベルトの予備の予備を発注しておいた。明けて、(といっても夕方だけど、、、)さっき、まだベルトは届かないけど、いつ緊急でチンクに働いてもらわないとも限らないので取って置きの予備ベルトを取り付けた。

元々、Fiat 500 のファンベルトは10×800という欧州の規格(巾10mm、周長800mm。今回、切れたやつもそれ。

巾10mmは、日本ではM型というVベルトで、何故か(ていうか、まあ文化的植民地なんで)アメリカ的なインチ表示になっている。周長800mmはほぼ31.5inch。さっき取り付けた予備のも表示が「MPMF1315」だから最後の3桁からこれに当たる。

ところが、これ、ちょっと高かったような記憶があるので、スタンダードな安いのを探したが昨夜は寝ぼけ眼でこれを見つけることができず。三ツ星とバンドー化学というベルト専業メーカーのカタログにも、M型がほとんど出てこない。。。仕方ないので、なんとか行き当たった少し短めのM型31インチをとりあえず確保。結局、安いのはヤメにして、切れにくいちょっと上位品を買ったので元の予備のよりもっと高価に。(つっても送料込みで2000円しないんだけど、スタンダードのは500円くらいだからねえ、、、ちなみに、どうもM型というのは専ら自動車用らしく、汎用Vベルトカタログには出てこないのかもしれない)

気を取り直して、今日もう一度調べてみたら、「MPMF1315」そのものもあるし、他にもコグ(歯状の凸凹)付き省エネ型もあるし、、、何や、選び放題やん。でも、まあ『コグ付ベルトは切れやすい』という評価コメントを見つけて、高くても、省エネじゃなくても、長持ちしてくれりゃエエ、と自分を納得させた。(でもね、Vベルトの構造って、特に強度を保ってるのはゴムの部分じゃなく、背の部分の繊維レイヤーだから、ゴムに切り欠きがあろうがなかろうが、強度や耐久性には関係無いんだけどね、、、)

そんなことまるで無関心に、当のチンク嬢はいつもの通りノホホンと微笑んでいるのであった。。。