演奏会の様子をUPしていなかったので写真を追加。
満席で、最前列中央の観客は奏者の嵯峨治彦さんから1mもない状態。通常は奥の映写スクリーン方向に舞台を設営するのだけれど、マイクを通さないオシラサマ馬頭琴の音量はとても小さくて最後列の方には届かない心配があり、今回は横広がりに座っていただいた。
ところがドッコイ、オシラサマ馬頭琴は皮張りで且つ共鳴胴が小さいのに、よく頑張って鳴り響いてくれた。それは、作った僕にもとても出せない音量であり音色。堺町画廊の土壁や三和土の床、木の柱、吹き抜け天井に渡る梁なども楽器の一部となって共鳴しているようだった。
思い返してみれば、札幌の札幌市厚別区民センター、秋田のココラボラトリー屋上、大仙の樫食堂、遠野の遠野郷八幡宮、それぞれ全く違う環境で、その場所に応じた素晴らしい演奏をしてくれた嵯峨さんの力に負うところも同じくらいあったと思う。
僕の馬頭琴演奏を聴いたことのある(そして、不幸にもそれ以外の「本物」の奏者の演奏は全く知らなかった)友人が今回の嵯峨さんの演奏を聴いて「こうちゃんの演奏は世界一やと思ってたけど、嵯峨さんの演奏を聴いたらあれは全然別のレベルやね」と。。。僕は馬頭琴を作るために最低限必要な音が出せるだけで、演奏者じゃないから、友人には「聞き苦しいだろうけど、ごめんね」という前フリで聴いてもらったはずなんだけどなあ、、、(笑)
閑話休題、いつかまた嵯峨治彦さんのコンサートが堺町画廊であれば、お願いして一曲くらいオシラサマ馬頭琴を弾いてもらえるかもしれない。楽器と空間と演奏者の醸し出す音を楽しみにしたい。