冒頭から追記(2021/10/13):この改造は、やってはみたもののあまり期待したような結果は出なかった。一つには、古いレンズ・ミラー設計のCarelloのランプが今どきのLEDヘッドライトと相性が悪く投影パターンが綺麗にでないこと。もう一つは、たとえパターンがくっきり出たとしてもはたして配光や光軸は夜間走行の安全を確保できるものなのか判らない、ということ。
よって、この投稿も「こういうこともできる」程度の参考にしていただきたい。たとえば、割れたレンズの移植などには使える技術ではある。
元々、古い車は車検の時に、ヘッドライトが「走行」(つまりハイビーム)で検査される。ロービームがどちら側通行のランプかは問われない。だからと言って右側通行用のヘッドライトを使用して良いといものではない。右側通行用ヘッドライトはロービームでも対向車を幻惑して危険だ。
別の解決策をアップしたので、そちらを参照されたい。↓↓
『FIAT 500 ヘッドライトの総取っ替え(ていうか、でっち上げ)』
以下オリジナル:
チンクチェントがうちに来たとき、幾つかの予備部品が一緒に付いていた。その中にCarelloのヘッドライトもあった。レンズのカットが日本と違う右側通行用なので、おそらく輸入されたときに装着されていたオリジナルか、と思ったのだが、、、うちのチンクちゃんは右ハンドルなので、いまクルマに付いているものがオリジナルのはず。(なので、わざわざ改造する必要なんぞない)
CarelloのライトはFiat 500乗りには好まれているらしく、中古でも結構高い。しかし右側通行用のライトなんぞこのまま持っていても使いみちがない。で、考えた。レンズを若干ずらしてやれば左側通行と同じように機能させることができるかもしれないと。。。(もっとも、正規のものがあるのにヘッドライトをもう1セット予備に持つ意味はあまりないんだけど、、、)
左側通行のヘッドライトは、夜間走行で右前方の対向車に迷惑がかからないようにロービームにして光軸を下向きにしたとき、ライトの取り付け位置(高さ)より上に光が行かないようになっている。正確に言うと、左側通行の場合、運転席から見て光軸より右側(対向車側)の照射の上半分がカットされる。左側(歩道側)は道路標識などを照らせるように斜め上まで光が上がる。(時計で言うと3時から10時の間を照らすような感じ)
ならば右側通行用ライトでも、運転席から見て右斜め上に上がっている光の上辺が地面と平行(水平)になるまでライトを回転(ライトを覗き込む方向から見て反時計回り)させてやればいい。
どうせ使わないライトだから、少々手荒な技で実験してもOK。始め、熱を加えればレンズは簡単に外れるかと思ったが、いくらヒートガンで過熱しても、しまいにはガスコンロで炙ってもビクともしなかった。そこでレンズの周囲のゴムを切ってやったら、あっさり分解できた。
レンズを15度ほど回した状態で嵌め直し、ゴムの代わりに熱に強いシリコン系の接着剤(スーパーXの黒)を流し込んで固定した。
翌日、接着剤が固まるまで待って、日が暮れたので早速ライトを交換し、大まかに光軸を調整して試運転。
しかし、苦労の割には思ったような効果は得られず、投射した光のパターンがくっきりと出ない。これじゃハロゲンであろうがLEDであろうが、レンズを回した意味がない。元からこのCarelloのレンズや反射鏡はタングステン球以外の光源に向いてないのかもしれない、、、。チンクのような旧車は走行灯(ハイビーム)で車検を受けるので、これでも問題なんだけど、、、なんか、ちょっとがっかりして大人の工作は終了。
いま注文しているハロゲン45/40W球が来たら、もう一度ライトハウジングをもとに戻してハロゲンにするかLEDにするか、比べて結果の良いほうにしよう。ヘッドライトも改造と正規をランプとの組み合わせを変えて比べてみないと、、、