[facebook/instagram/twitter] 7年前に民博の「ウメサオタダオ展」で展示されていた梅棹忠夫の考案した京大式カードに焼き餅の記述があった。焼き餅を売る店は上賀茂神社、北野天満宮近くにもあるが梅棹忠夫は下鴨神社のものが気に入ってたようだ。カードにはご丁寧に「加茂大橋から北に何メートル行った宮崎町にある」と店への道順も書かれていた。展覧会の直後に、カードに書かれた通り行って焼き餅の店ゑびす屋を探しに行ったが、どういう具合か見つからなかった。下鴨神社にもっと近い下鴨本通に焼き餅を売る店があるが、迂闊にも僕はそこがゑびす屋の支店だとは知らなかった。車で前を通る事はあっても遠目に「鉄筋コンクリート建ての、あまりそそられない店」ぐらいにしか思わず、店の名前すら確かめていなかったのだ。せっかく探しに行った店が見つからなかったので、梅棹忠雄が資料整理カードを作ってから何十年も経っているので、もうその店はなくなったのだろうと思っていた。今日、たまたま下鴨宮崎町に行く用事があり、焼き餅屋さんのことを聞いたら下鴨中通りを少し南に下ったところにあるよ、と教えてくれた。用事を済ませて行ってみたら、確かに焼き餅屋さんはあった。ゑびす屋加兵衛本店!! 但し、そこは宮崎町ではなく隣の松原町。どうりで見つからないはずだ。梅棹さんが間違えたのか、移転したのか、店の人に聞きそびれた。何にせよ7年来の探し物、て言うかすっかり忘れてた物についに邂逅できた!ここの焼き餅は「矢来餅」と書く。店のショーウインドーにも朱塗りの家が飾られていて、包み紙にも加茂川の上流から流れてきた矢を拾った玉依姫がめでたく懐妊したと言う由来が描かれている。二個入りを一包み買って、家まで帰るのを待ちきれずに下鴨神社に行って糺の森で食べてしまった。これで、上賀茂の神馬堂、同じく葵庵、北野の天神堂に加えてついに下鴨のゑびす屋の焼き餅を味わえた。どれが1番うまいか?味音痴なんでわっかりませ〜ん。 (from Instagram) 2019年10月4日 okamoo コメントする