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タピオカの偽イクラ

自分の彫刻は「偽(にせ)」なんちゃらっていう怪しいインチキ道具や楽器なんだけど、今回は食べ物。

長ったらしく、クドい能書きをすっ飛ばしたい方は、最後の動画だけ観てください。

ヴィーガンの知り合いがインスタに自分で握ったもどきにぎり寿司をアップしていたので、軍艦巻きなんぞどうよと茶々をいれた。そしたらコメントではなくDMで返事が来て、タピオカのイクラとか?みたいなことが書いてあった。僕は、むかし行ったイランで食べそびれたキャビアの軍艦巻きが頭にあって、キャビアに似たトンブリ(ホウキグサの実)を提案したが、後で、東北ならいざ知らずトンブリが京都でその辺に普通に売っているわけじゃなく、ヴィジュアル的にはイクラ(の偽物)のほうが良いかな、と。

で、誰でも思いつく類似だからだろう、ネットで調べたらタピオカの偽イクラの話やレシビはいくらでも(あ、シャレになってる!W)出てくる。でも、真似するより自分なりに適当にやってもできそうな気がしたので、それ以上ウェブ情報を追わないことにして、タピオカをAmazonで、後から追加で色着けのパプリカパウダーや海苔、大葉などを街のスーパーで買い、その他の調味料は家の有り物で間に合わせた。

レシピなんぞ書くほどのこともないので省略するが、要するにタピオカをくっついたり溶けたりしないようにしっかり茹でることと、ザルで水切りした後に熱いうちにそれを漬けダレに流し込んで、一晩置いて味と色を染み込ませる。それだけ。(始め色が悪くイクラっぽくなかったので、パプリカパウダーの赤い色を足したが、味や香りじゃなく、色だけなので最初から入れて置いても良いだろう。どうでもええけど。)

タピオカ

さて、出来上がった偽モノはそれなりにイクラに見えないこともない。サフランなどでもう少し黄色みを着けても良かったかも。それでも、普段からイクラや筋子を食べつけている東北・北海道人はともかく、京都あたりの普通の貧乏タレなら口に入れない限り騙せるんじゃね?と思った(ただし僕自身は北海道に居たとき「貧乏タレ」だったけど、あちらじゃ筋子は安く、それを湯でほぐくし、醤油漬けにしてよく食べたから、この目は欺けない)。

偽イクラ軍艦巻き

僕はヴィーガンでもベジタリアンでもないので、味付けにはナンプラー(魚醤)と2倍濃縮のめんつゆ(鰹ダシ入り)を使ったが、多分、いくらビジュアル的に近くても、テクスチャーがあまりにも違うので、舌と脳を騙して本物のイクラを食べているような錯覚は起きないだろうと思った。ところが、何とまあ、その分を差し引いても、いざ軍艦巻きにして食べてみたら、驚いたことに、これが何かイケるんだわ!

もちろん、イクラのプチプチした噛み心地はまったく無く、もっちりとした食感による違和感は拭えないんだけど、京都じゃ高級品の、しかもこの時期に、大好物のイクラの「ようなもの」を口にできるこの上ない悦びで、すっかり脳は目眩ましにあってしまった(ヴィジュアルで騙されて「目眩まし」は変か?いや、当たり前なのか、、、)

後先考えずタピオカを大量に茹でたもんだから、軍艦巻きだけでなく、おにぎりとイクラ丼も作って食べてみた。いずれも、自分で作って、始めっから自ら進んで騙されようという姿勢で喰らうもんだから、おっつけ「旨い」に決まっているんだけど、、、。

巨大偽イクラおにぎり
偽イクラ丼

これらをいっぺんに食ったので、スターチ過多。タンパク質と脂質の本物のイクラと違い、偽物はデンプンで、それをご飯といっしょに食うのだから糖質過多に決まっている!ダイエットが台無しじゃんかよっ!(翌朝、体重は1kg増えていた。(泣)