http://www.asahi.com/articles/ASH5Y5J98H5YUEHF00G.html?iref=comtop_list_pol_f02
ちょっと長いけど丁寧に解りやすく書いてある。普通に物の道理をもって考えることができるなら、いかに原発が理不尽でがかげているかというこの記事の内容に納得するだろう。ていうか、これくらい判りきったことが通らないこの国は普通じゃない。
あの事故以降、建前はともかく、本心、内心では原発を危ないと思わない人はいないと断言できる。だから原発の要不要の二項対立で不要側の論拠は一貫している。一方、消極的であれ積極的であれ原発は必要だとしている側はその拠るべき「理屈」を変遷させてきている、と筆者は書いているのだ。
手元の岩波国語辞典には
りくつ【理屈・理窟】
(1) 物事の筋道。「—に合わない話」(2) こじつけの理由。現実を無視した条理。また、それを言い張ること。「—をこねる」 −っぽ -い〔形〕むやみに理屈で押しまくる態度だ。何事についても理屈を言いだす性格だ。
とある。筆者がこの言葉を選んだ理由は言わずもがなである。
「理屈」で思い出した。。。子供の頃、僕は大人から「理屈を言うな」」としばしば言われた。その度に筋の通った説明をしようとしたり抗って反論し、うっかり言い込めたりすると、最後には「それは屁理屈だ」と言い逃れやがる。だからそういう人間を軽蔑してた。言っちゃあ悪いが、子供の屁理屈ですら論破できないような愚かなやつだ、と。
閑話休題。この記事では直截的な比較はなされていないが原発推進の根拠として代替すべき「再生可能エネルギーの供給不安定」を口にする輩が、安全保障体制見直しと連動して同じ口から「輸入エネルギーの確保のための軍事行動」を叫んでいるという事実がある。具体的な例として石油・LNGタンカーが通過するホルムズ海峡の掃海やマラッカ海峡のシーレーン防衛が挙げられる。筆者も「ホルムズ海峡問題」を原発推進側の理屈の一つとして簡略に述べている。
しかし軍事力の行使が必要となる可能性がある(と脅しをかけないといけない)ほどエネルギー源としての石油の供給は不安定なのだ、と「語るに落ちる」ことにはアベもネトウヨも気づいていない。カネノモージャたちに踊らされているのにも気づかず、無邪気に国家存亡の危機を憂いて軍事大国化を妄想している自らがこの国の存立を危うくしているというのに。
「無邪気」と表現したが、決して無邪気=イノセントと言うつもりではなく、むしろ「ナイーブ」、それも「幼稚な、物を知らない、騙されやすい」といった英語での語感を込めたつもり。この歳になっても理屈をコネて人をバカにする悪い癖は治っていないな(笑)。
http://www.asahi.com/articles/ASH5Y5J98H5YUEHF00G.html?iref=comtop_list_pol_f02