原谷に住む、ということ自体が現実からの乖離なんだけど、その原谷の家の地下室の、コンクリートの壁を白く塗り、プロジェクターで映画なんか写して没入したひにゃ、もうこの世に戻れないかもしれない、、、
が、135インチのスクリーンは黙ってカウチに座っていても勝手には出現しない。粉だらけになりながら壁をサンディングして、ヒビ割れや穴ボコをパテ埋めし、またサンディングし、それからベタベタに汚れながらペンキを何度も塗る作業は、甚だしく現実的。
普段からやってる「楽するためにはどんな苦労も厭わない」なんて本末転倒な状況がここでも「現実逃避のために額に汗してあくせく働く」となっている。