Fiat 500 ウィンカーリレーの音

ウィンカーリレーはどこにも固定されず、ブラブラしている

前オーナーが変な改造して配電盤やリレー類が後部座席の更に後ろに置き換えられているので、ウィンカーのカチカチ音が聞こえにくい。そのうえ見苦しい配線を隠す為にカバーを掛けてあるからなおさらリアエンジンの騒音と相まって走行中は聞き落とすことが多い。おまけにダッシュボードのウィンカー・インディケーターも昼行灯状態で明るいうちは見にくいときている。ウィンカー出し放しは危ないので何とかしなければ、、、 続きを読む Fiat 500 ウィンカーリレーの音


ダットサンから、、、

ネットでたまたまFiat 500の先代、トッポリーノの写真を見つけて、昔うちにあったダットサンのことを思い出した。

Fiat 500 (Topolino) Photo from Wikipedia

僕が1歳から3歳くらいのときにうちにあったのは、戦前に作られたダットサンであったことは母からも聞いていたし、僕の記憶の中にもボンネットがサイドから跳ね上げるタイプで、ヘッドライトがフロントフェンダーの上に乗っかっている古臭いクルマをよく憶えている。古いアルバムの中に僅かに一部分が映っている写真があったので、どのタイプのダットサンだったか判るかもしれないと調べてみた。

クルマ道楽だった父は「セダンの屋根を切り取ってロードスターに改造した」と母が言っていたことを思い出し、自分の記憶の中のクルマと写真に映っている縦長ルーバーの付いたボンネットから、どうやらダットサン14型ではないか、と当たりをつけた。

昭和27年ころ

ところがが僕が1歳くらいに取られた写真(上)は、キャビンのルーフの長さがクーペの様に短いのに、ずっと後ろに見えているボディーの後端は切り立っていて、セダンかトラックのように見える。後部フェンダーの処理もシンプルでセダンのそれではなさそうだ。また、ドアの前端からボンネットカバーまでが短く、開閉式のエアインテークがフロントガラスの上に付いている。これはトラックの仕様らしい。だとしたらダットサントラック10〜17型のどれかだろう。しかし、これをベースに4人乗りに改造したとは思えない。

File:1938 Datsun 17T.jpg
ダットサントラック17型 Photo from Wikipedia
昭和29年ころ

もう一枚、二つ下の妹が1歳くらい(つまり僕が3歳)のときの写真(上)には幌が付いたクルマが写っている。しかも、ドアの前方に足元換気用のエアインテークの蓋のようなものも見えているから、どうやらこれは先のトラックとは違うクルマのようだ。おそらくこれが「改造車」なのだろう。

ダットサン15型フェートン Photo from Wikipedia

このクルマに付いている幌には後席用の窓もある。ということはツーシーターのロードスターというよりは4座席のフェートンと(写真上)いうタイプになる。母はオープンタイプのクルマを全てロードスターと思っていたようだ。

ダットサン15型ロードスター Photo from Wikipedia

写真は無いが僕の記憶ではうちの「改造車」のボンネットカバーにも14型の様にルーバーが縦長に切ってあった。先のトラックとごっちゃになってる可能性もあるが、後席に乗せられてよくドライブに行ったし、しばしば故障してボンネットを開くところを見ていたのもしっかり憶えているから、まず間違いないと思う。

ところが、問題はドア前方のエアインテークが装備されているのは14型ではなさそうだということ。しかし、それがある15型以降のルーバーは縦の幅がうんと狭くて、水冷エンジンの飛行機の排気口を思わせる意匠になっている(写真下)。

ダットサン17型セダン from Nissan Heritage Collection

形式の特徴が僕の記憶と矛盾するが、ラダーフレームを持つ昔のクルマは架装したボディーの改造が簡単だから、父が好き勝手やったのだろうことは想像に難くない。屋根を切り取るほどだから、14型にはなかったエアインテークを付けるくらいなんでもなかっただろう。または、どういうつもりか15型以降のモデルに14型のボンネットを乗せたのかもしれない。

でも、なぜ???エアインテークは三角窓のなかったクルマに足元から新鮮で涼しい風を取り込むことができるから、実用性向上という意味では後付けも考えられる。ではボンネットを取り替えた理由は??? 物のない時代だったから部品が手に入らず、有り物をくっ付けたのかも、、、昭和20年代も後半になり戦前のクルマの部品がなくなって別タイプのものを使いまわしたのかもしれない。すでに当時としても「クラシックカー」的なフォルムはかなりの時代遅れ感を漂わせていたし、2、3歳のチビでも若干恥ずかしいと思って乗ったものだ、、、結局、クルマの素性を聞こうにも父も母もこの世に居ない今、この「改造車」の形式ははっきりしないままだ。(どうでもいいんだけど、、、)

両親が新婚の頃は商売を始めて間もないし運ぶ荷物も多かったから、キャビンが狭くても、戦前のオンボロでも、ともかくトラックが必要だったのだろう。その後、子どもが二人になりトラックでは乗り切れないので、やはり戦前モデルの中古セダンに換えたのだろうが、、、「普通のクルマ」では我慢できずに屋根をぶった斬ったということか。。。なんにしろ両親は不思議なクルマに乗っていたものだ。

運転免許を取る前、母はこのクルマで運転を練習したそうだ。当時住んでいた近所の名刹東福寺の境内で、、、。なんという無法!なんという緩い時代!しかもクルマを横転させてしまったとか、、、(汗)。カネとオンナにだらしない父だったので母は終生父のことを許さなかったが、クルマだけは好き放題させていた。クルマは目立つ赤い色が好きで、5速のマニュアルトランスミッションでないといけないと言い、ポルシェに乗りたがっていた母も、父と似たようなクルマ道楽だったと。

思えば僕の最初のクルマは幌のジムニーだった。その後に三菱のやはり幌のジープ。アメリカで偶然見つけて買ったオンボロのMGミジェットもラグトップだったし、日本に帰ってきて乗ったホンダビートもオープン。そして今のお気に入りFiat 500もまがりなりに屋根が開く、、、父から変なものが遺伝したのか、、、

カリフォルニアに居たころ乗っていたMG Midget

そういや息子の賢治もダイムラーSmartのカブリオレだった、、、

画像に含まれている可能性があるもの:車、屋外
Illustration by Kenji Takahashi (from his Facebook)


映画『草原の河』

『草原の河』スペシャルサイトより

http://moviola.jp/kawa/

友人に勧められて『草原の河』を観てきた。遊牧民の小さな女の子の目から見た、アムド(青海高原)に暮らすチベット人家族の日常を淡々と、でも微妙に深く描いた映画だった。

@Junko Takeuchi

教えてくれた友人、竹内淳子さんはチベットを題材にした絵を描く画家だけど、主人公の女の子はその竹内さんの絵に出てきそうな「まさにチベットの子ども」という風貌。彼女の天才的にナチュラルな演技にどんどん引き込まれて、ヘタな記録映画より臨場感があった。

この映画に出てくる人たちは誰もが「頭のてっぺんからつま先まで」すべからく善人でもないし悪人でもない。皆わがままで、小心な普通の人間がつい自分可愛さに口にしてしまう嘘や苛立ちの悪態にまみれていてる。日々の生活に疲れた少女の両親は罵り合う(それでも次の赤ん坊を授かるのだが、、、)し、「立派な修行者さま」である祖父も「我を通し」て仏道を優先し連れ合いの死を見届けなかったし、無垢な可愛さに満ち溢れている女の子も動機はどうあれ「嘘」をつく。

逆に、ささやかな優しさも描かれていたりもする。憎たらしい悪ガキたちが全編でいじめているように見えるが、少女から取り上げた縫いぐるみを、村を出て行く別れ際に何気にポンっと投げ返してくれたりする。

そういや、ガキンチョたちが少女に対して彼女の父親を悪し様に言う心無い罵り言葉は、実は一面「真実」だったりするし、少女もそれを本当のことだと知っていたり、父親のトラブルの元々の原因が彼女自身であったり、、、と、複雑に入り組んだ描写になっている。

僕たち普通の人間は毎日小さな善悪を積み重ねて生きているのだ、ということをこの平坦で結末のない映画は言いたいのだろう。それはチベットの社会に限ったことではない普遍性を持っているが、その一方で、多くは描かれないが仏教への帰依の深さが垣間見られるし、日々の不徳を償うような後悔の行動でささやかなソナム(功徳)を対比させるのはいかにもチベット仏教徒的だとも言える。

映画は現代のチベットを扱っていることから、穿って見れば、、、半農半牧民である女の子の両親が新しい村に住み、バイクやオート三輪、トラクターを持っているとか、若い頃に坊さんだった女の子のお祖父さんが文革で還俗させられ、今また僧衣をまとい修行者となって山に籠もっているという設定に、チベット人の「定住化政策による経済的繁栄」や「信教の自由は保証されている」という中国政府のプロパガンダが見え隠れしないでもないが、、、。ただ、それもまた「一部」ではあるがチベットの現状を伝えているとも言える。(地域差や民族間、さらには少数民族内部での富の偏在と、当局による宗教への締め付けとあざとい懐柔政策が頭に在ることが前提として)

『草原の河』予告編動画より
『草原の河』予告編動画より

それより、一家が放牧をするチベットの高原(28年前に僕が行ったのはチベット自治区だが、青海省もチベットだ)と黒いヤク毛のテントの何と懐かしいことよ!ああ、またいつか、あの目の粗い蚊帳のようなテントの屋根の隙間から星を眺める夜は来るんだろうか、、、

『草原の河』予告編動画より
『草原の河』予告編動画より
『草原の河』予告編動画より
『草原の河』予告編動画より

Fiat 500 車検パス

ライトの照度が足りず車検に落ちたのは先週の月曜日。あれから部品を取り寄せ、それを改造し、取り付け、クルマ屋さんで調整を受け、試運転をして、一週間後の今日、車検場に持ち込んだ。

結果はOK! ふう、これであと2年乗れる。(法的にOKというだけで、壊れない保証はないんだけど、、、)

ライトを明るくて省電力なLEDに換えたので照度はもんだいなかった。ただ、ライトの向き(光軸)の調整はプロに頼んでおいた。しかし、そのクルマ屋さんの測定器がLEDに対応いなかったので正確な測定ができないと言われていた。でもそこはプロで、なんとか大まかな方向を定めてくれた。

車検場の測定はヘッドライトだけで良いので楽勝、、、とはスンナリ行かなかった。左ライトは「○」。ところが左ライトは「X」。。。右の方(外側)に向いているとのこと。すぐに外へ出て駐車場の隅っこに行き、壁にライトを向けて光軸を内側へ調整。またまたヤマ勘頼り。同度都合よく壁に筋が入っていて、それを目印にライトの裏側のネジをグリグリ回すが、どれだけずらせば良いのかは判らない。なんでも良いけど、とりあえず5回くらいまわして、もう一度受け、足りなかったら更に数回まわす。行き過ぎていたら数回もどす。。。でも、2度めの検査ですんなり合格した。上下の狂いはなかったので、クルマ屋さんのしごとも、正規の機械でない割には良い仕事をしてあったと。。。

京都陸運支局、車検場到着、、、ちっさ
再検査する車は少ないのでほとんど並ばずに入場できる
右ヘッドライトが右へ向き過ぎとの紙をもらう。数値「28」の意味を聞けば良かった、、、
役所の裏に好都合の線がクロスする壁があった。これを頼りにライトの向きを調整
ライトの光軸調整がうまくいき、合格。記入用紙を持ってカウンターへ。
新しく貰った車検証とウインドシールドに貼るステッカー
家に帰って、新しいステッカーを貼り付け、一件落着

追記:

「ヘッドライト 右 右 28の」意味だけど、おそらく右ライトの光軸が10m先で右へ28cmズレている、ということのようだ。基準では光軸は中心から左右に27cmずつの幅に納まらないといけないから、28ではダメ、ということらしい。