朗読劇『線量計が鳴る』を観て

友人からチケットをもらって観に行った。映画はよく観るのになぜだか知らないが演劇というものはこの年になるまで片手の指で数えられるほどしか観ていない。だから偉そうな演劇批評まがいのものを書く資格もつもりも毛頭ないが、中村敦夫という本物の老人の遺書のような、ある意味、代表作にするぞという気迫が感じられる作品だった。本人は、だれか代わりが出てきてくれないか、待ってるんだけど、、、みたいなことを言ってはいたが、彼流の照れだろう。

中村敦夫さんの実齢77歳の、そこらによくいる老人のように全く自然に背中をかがめ少腰を落とし、膝を曲げて振る舞っていたのは、演技とは思えないほど実に良い演技だった。舞台に現れた瞬間、木枯らし紋次郎も歳をとったなと、つい思わされてしまうほどだった。

福島双葉町出身の老原発技術者の独白は、少年期をいわき市で過ごした中村敦夫さんの迫真の会津言葉で語られ、実在する元技術者の悔悟と怒りの念を目の当たりにしているような錯覚さえ覚えた。

もちろんそれはフィクションであり演技であるけれど、それゆえよく整理されていて、原発事故を今一度思い返し、整理するのにとても解りやすい。ちょうど、何もかも正確に写り込んだ写真より、手書きの素描のほうがより解りやすく真実を伝えることがあるように、、、。

公演終了後のあいさつのときには対象的にシャキッと、いやシュッとしていたのが印象的だった。(いや、そちらのほうが「演技」なのかもしれない。どっちにしても素晴らしい。)

 その後、主催者のはからいでフォトセッションがあった。中村敦夫さんはちょっと戸惑ったような表情をしたが、すぐに書見台に歩み寄って公演の状態を再現してくれた。

花束を贈呈され舞台を去るとき、手を振る代わりに花束をさっと差し上げ振り向ないまま袖に消えていった。まるで紋次郎のような照れ屋さんぶりが背中に現れていた。



Fiat 500 配線トラブル二日連続

新しいフューズとフューズをホルダーを取り付けたら、昨日の悪夢のようなトラブルが嘘のように解消した。解消どころか絶好調。修理ついでに他のヒューズも全て抜いて、ブレード部分を磨いておいた。ターミナルの緩みなども一つ一つ揺すったり引っ張ったりして確認。

昼間、街へ用事に出かけ、また晩くなって帰ろうとしたら、ヘッドライトが点かない。。。今までも、時々スタート時に一瞬点かないことがあったけど、直ぐに点灯したのでリレーの接点が汚れているんだろうくらいに思っていた。今夜のは違う。全く無反応。しばらくあれこれやってみたが、だめ。。。表通りの明るい街灯の下で、またフューズ周りの配電盤に繋がってる線やリレー、スイッチ類を目と手で辿ってアヤシイ所を探したら、ありました〜!

ギボシ端子のコネクタの一つが薄っすら発熱している。揺すったらリレーがカチャカチャいいだした。振り返ったらメーターの照明が点灯し、ウィンドスクリーンの外が明るい。これだ。。。と端子を抜こうとしたらリード線の方が抜けてしまった。反対側のリード線もゆるゆるで直ぐに抜けた。

前のオーナーの趣味で『未来世紀ブラジル』に出てきそうなグッチャグチャの配線が溢れかえってる中で、やたら無意味にコネクタとかが挟まっている。接続部分が多ければ電圧降下と発熱の嵐、、、ぼちぼち新規のワイヤリング・ハーネスを自前で引き直さないといけないかな。

ああでもないこうでもない、と30分ほど立ち往生した後、仮結線して家まで無事走って帰れた。ヘッドライトやメーターの照明がはっきりと明るくなった。

以前から不調だったところへ、ヒューズやターミナルをゴソゴソやったために、接触不良のコネクタにトドメをさしてしまったのだった。。。

ちゃんちゃん



Fiat 500 のフューズ焼損

街からの帰り、雨の中を最後の急坂に差し掛かったときエンジンが不調をきたした。家まであと100m、坂はあと10mで登りきるというところでストップ。ヘッドライトもワイパーもインジケータの照明ランプもすべてOK。エンジンだけが回らない。

バックで転がして近くの駐車場に入れ、さらにスターターを回してみるが、、、室内にビニールの焦げる臭いと白煙が充満する。すわ、火事か?!前のオーナーに改造されて、ヒューズボックスはリアシートの後ろにあり、配線がグッチャグチャ。

消火器の写真など撮ってる余裕はなかった。これは、後からとったもの。

そこから煙が出ている。すべての電気回路を切り、火が出た場合に備えて運転席下の消火器に手を延ばす。

幸い火災にはならなかったがフユーズソケットが一つまる焦げになっている。

あと100m。百メートルだけ走ってくれたらOKなので、焦げたヒューズを切り取って電線をターミナルに直結。これは、過熱の原因が他にある場合、さらなる事故の危険性があるが、ちいさなチンクチェントが燃え尽きる前に家にたどり着けるだろう。

結線したらエンジンは生き返った。工具を出したときにフロントフードのロックをしていないが、もう一度エンジンを止めて車を下りる勇気はないので、そのまま走らせる。発熱や白煙はないので大丈夫そう。

ふう。無事、帰り着いた。。。

まだ雨が続いているので、修理は夜が明けてから、、、