ああ、今年も元旦からぐうたらしてるうちに日が暮れた。。。いつも通り何も変わらず、また無為に一日が過ぎていく。
そこで、思い立ってひと歩き。 で、気がついたら7kmも歩いちゃってるし、、、
先日、友人の娘さんの個展、山極千真沙展覧会「とおいながめ」に行ってきた。彼女を小ちゃい頃から知ってるけど大人になってからの作品はいつ見ても、すげ!いい!って言ってしまう。
会場は川端御池からすぐにある小さい町家の「のわき」。5年前にできたのだそうだけど、知らなかった。京都にはこういう渋いギャラリー(っていうのかな)が裏道に隠れている。今回は個展を知って行ったのだけど、街をうろうろしていてこういう所に偶然行き当たるのもたのしい。
小物や古本も置いている「のわき」のオーナーさんは本に詳しい人だった。秋田のフリーマガジン「のんびり」のことも編集者の藤本智士さんのこともよく知っていて、あのクオリティの高さを褒めていた。
随分前のこと、ある日、千本今出川にある喫茶「静香」の前を通ったら張り紙がしてあって、「しばらく休む」とのことだった。
ほどなく改装が始まり、その後ドアや窓枠が赤く塗られて店は再開した。
誰の趣味なのかは知らないが、僕の中では静香に赤い色は似合わない。長年に渡り昭和の古色を積み重ねてきたオーナーのおばちゃんの趣味とも思えない。。。 近年、身体が見るからに衰えていたおばちゃんに何かあったに違いない。が、変わってしまった静香の中に入って聞く勇気もなかった。。。
もとより一人で飲食店に入れない質の僕だから、再開してから、前を通っても見ないようにして駆け抜けていたが、京都に来る度に一緒に静香へお茶しにいった友人が訪ねてきたので、二人して再訪。(何と気の弱いことよ、、、我ながら、ったく、、、)
お店の内部はほとんど変わりない。少し安堵。やはりおばちゃんの姿はない。スタッフの若い女性がカウンターの向こうとホールにいて、対応の感じは悪くなかった。変化は思いのほか「許容範囲」だな。
それに、クリスマスイブだったのでコーヒーや紅茶にクッキーと八ツ橋が付いてきて点数加算。(関西人の僕はこういうオマケにめっぽう弱い)
お茶を運んでくれた女性に思い切っておばちゃんの消息を効いたら、大きな手術をしてもうお店に立つことはないが、デイサービスに行ったりして、たまにお茶を飲みにもきますよ、とのことだった。
休業し、店の改装が始まった時は最悪のことを想像したので、とりあえずホッとした。ここにお茶をしにくれば、また会えるかもしれない。
かつて元気な頃は背の低いおばちゃんが自分の顔の高さくらいあるカウンターから背伸びしてトレイを取って給仕してくれたのを思い出す。ここ数年は、ホールの仕事をスタッフに任せて客席の一角に座り、馴染みの客と駄弁るのが仕事になっていた。そして、とうとう「たまに来る客」のようになってしまった。それでも、彼女が常連さんと世間話をしたり、初めてのお客に静香という名の由来やお父さんからお店を引き継いだ話などを聞かせたりするのが何気なく耳に流れてくる、あの心地よい時間にまだ少しでも浸れる機会があるのなら、また行ってみようかな。
しかし彼女は、赤く塗り替えられたドアや窓枠をどう思っているのかな。。。
これでは体重が落ちるわけがない。。。
プーチンなんかどうでもいいから、はやくノルシュテインの子どもたちに会いたい。でも京都では来年の1月。ああ、待ち遠しい、、、 ハリネズミくーん。
『アニメーションの神様、その美しき世界』公式サイト:
http://www.imagica-bs.com/norshteyn/
銀塩フィルムをデジタルでいじるのは嫌いだけど、これはノルシュテイン自身が監修している。話は別!