応量器、追記の追記

応量器Line3-01S2015-11-14 14.45.34Mod同じ絵のネタ連投で申し訳ないっす。m(_ _)m

個人的には、リアルな絵の中に見えないはずの応量器の重なりあった断面がうっすら見えているってのが良いかなって思うんだけど。

それぞれ別々に描いたもので、片やリアルに現物の器を一つ一つ実測して線におとしたもの、片や妄想空間をパソコンのソフト上で構築したもの。

なのに、重ねたら縦横比以外ほぼピタッと一致。これには驚いた。いちばん外側の器の外輪郭だけじゃなく内側まで、映り込みの壁と床の境界その他のラインと線画の曲率が「え?ホント」って描いた本人がびっくりするほど同じで、全く破綻していない。

もっとも、本当に映り込んだらこんな曲線にはならないんだけどね。

それにしてもまあ、できすぎの話に聞こえるだろうな、でも重ねてみたときは、ちょっとゾゾッとした。

ひと月も前のことなので忘れていたけど、以前にUPした本物の応量器を撮影した写真が間接的には下敷きになっていると思う。記憶を頼りに描いたものと見比べたら天井の高原ランプの位置関係はかなり近いが、見る角度や輪郭の丸みがかなり違う。(苦労した小皿の映り込み、、、この写真を見て描けばよかった!あ、でも、写真は5個セットなので小皿が映って無いか、、、)

皮肉なことに、この時の撮影ではカメラと撮影者である僕自身を写り込みから排除するのに腐心している。(笑)

レンズ1個の写真と両眼で見る実物では感じがかなり違う。もちろん実測図とも違うから、リアルなイラストをでっち上げるときはある種のデフォルメが必要になる。

今回の応量器の絵も丸みを強調して輪郭を描いたつもり、、、なのに、写真より実測図にぴったり合致したってのは、、、何だろね〜?

過去記事
応量器
応量器、追記



応量器

知り合いから頼まれて、ある出版物の版組みと表紙のデサインをやっている。その中で使うイラストをデッチ上げた。

禅宗の坊さんが使う食器セット「応量器」の絵、2種類。(出版前にこんなところで曝してええのんかいな。。。まあ、僕の絵は賑やかしに使うだけで、本文でもないし、メインの挿絵でもないから大丈夫でしょ。知らんけど)

仏教の本来の教え(何が本来か?)では、食器は質素な鉄でないといけないらしい。漆、特に黒漆はその代用としてオッケーなんだって。黒漆には発色させるために鉄粉を入れてある。それで鉄って方便か。めっちゃ高価なのにさ。

で、絵の方はAdobe Illustratorでシコシコ描いた。始め、実物を借りてきて採寸したり、曲線ゲージで輪郭を測ったり、でも、図面を起こして実物を作るわけじゃないから、かなりテキトー。

出来上がった線画は、なんだかみすぼらしい。。。てか、線だけじゃサビシイ。なんか、葉物野菜の断面か、古代の三葉虫みたいにも見えるな。応量器-01Sこれじゃイカン、ってんで、もうちょっとリアルなイラストもやってみることにした。

できるだけシンプルにパスやシェイプを組み合わせて、黒漆の表面に映り込んだ空間が再現できないか。ペンタブ使わずマウスでクリックリック、スーイスイて、簡単にやっつける。(つもりだった。。。)

実物はもう返しちゃったし、撮っておいた写真は映り込みのこととか考えてなかったし、ネットで見ても下敷きにできそうな良い画像は見つからない。しかたなく、脳内で空間の再構築。曲面に映った歪んだ立体の景色を平面に変換していく。

スプーンの裏側のにように写る凸面はまだまし。皿の内側の凹面は反射が交錯してとっても無理(スプーンの内側に反射した画像は、距離によって上下左右が逆転したり、しなかったり、とっても難しい。。。丸一日、こればっかりやって、一番上のお皿1枚が表現できない。いくら描き直しても皿の上部が凹んで見えない。。。

と、うっかり違うシェイプの色を間違えて変更してしまったら、あら!おやまあ!なんとなく思っていたのに近い反射の描写になっちゃったい。

黒い円盤から始まって、返しちゃって手元にない応量器を思い出しながら、モニター画面の黒丸をジーっと見つめていたら、なんとなく、ここんところに天井が、こっちには壁と窓が、とイメージが湧いてくる。そんで、最後にふと気がついたのは、描いてる僕が映っていないこと。

そりゃ当たり前で、実物を見てないもん。エッシャーの絵に、彼が手に持った球体に映る自画像があったなあ。。。僕の場合、どうせでっち上げの空間だから観察者が写り込んでいなくてもいいのだけど、本物らしくするためにウソを描くことにした。ウソついでにカメラも構えさせてやった。まあね、絵ってのは所詮虚構の世界ですから。応量器Line2-01S応量器Line3-01S-01

追記と新しい画像↓↓

http://wp.me/p68xee-M8


不自由・不便な状態に

肩やら背中やら腕が痛いので、また頚椎の故障か?とMRI撮ったら、案の定、前回の手術で固定したプレートより一つ上の関節が潰れて、椎間板ヘルニア。

病院で、前に手術後に使っていたVistaというネックブレイス(首を支える装具)を着けたら少し楽になると言われたので、今、使っている。少しでも頚椎への負担を減らしつつ、「これくらいなら自然に治ることもある」というお医者の言葉にすがっている状態。。。

Vista を首に装着すると、借金なんぞ無いのに首が回らなくなるのはとても不自由だけど、前はこれにまだ右腕の麻痺まであったんだし、あまり文句も言ってられない。下も向けないので小便する時西洋便器に的が絞れない。こぼしても掃除もできない。女性のように座るのが安全だな。ともあれ、生活は不便になっても、痛みが減ったので良しとしよう。

2015-12-18 21.39.48Mod