「とおいながめ」@「のわき」

先日、友人の娘さんの個展、山極千真沙展覧会「とおいながめ」に行ってきた。彼女を小ちゃい頃から知ってるけど大人になってからの作品はいつ見ても、すげ!いい!って言ってしまう。

京都の「のわき」で1月8日まで。
 

会場は川端御池からすぐにある小さい町家の「のわき」。5年前にできたのだそうだけど、知らなかった。京都にはこういう渋いギャラリー(っていうのかな)が裏道に隠れている。今回は個展を知って行ったのだけど、街をうろうろしていてこういう所に偶然行き当たるのもたのしい。

小物や古本も置いている「のわき」のオーナーさんは本に詳しい人だった。秋田のフリーマガジン「のんびり」のことも編集者の藤本智士さんのこともよく知っていて、あのクオリティの高さを褒めていた。

個展とは関係ないけど、東京から遊びに来ていた粉もん好きの友人と、出町の桝形商店街入り口にある屋台で買った300円(コスパ最高!)のお好み焼きを「のわき」の前にIAT500停めて、中で肘ぶっつけながら食べた。

静香 再訪

随分前のこと、ある日、千本今出川にある喫茶「静香」の前を通ったら張り紙がしてあって、「しばらく休む」とのことだった。

ほどなく改装が始まり、その後ドアや窓枠が赤く塗られて店は再開した。

誰の趣味なのかは知らないが、僕の中では静香に赤い色は似合わない。長年に渡り昭和の古色を積み重ねてきたオーナーのおばちゃんの趣味とも思えない。。。 近年、身体が見るからに衰えていたおばちゃんに何かあったに違いない。が、変わってしまった静香の中に入って聞く勇気もなかった。。。

もとより一人で飲食店に入れない質の僕だから、再開してから、前を通っても見ないようにして駆け抜けていたが、京都に来る度に一緒に静香へお茶しにいった友人が訪ねてきたので、二人して再訪。(何と気の弱いことよ、、、我ながら、ったく、、、)

お店の内部はほとんど変わりない。少し安堵。やはりおばちゃんの姿はない。スタッフの若い女性がカウンターの向こうとホールにいて、対応の感じは悪くなかった。変化は思いのほか「許容範囲」だな。

それに、クリスマスイブだったのでコーヒーや紅茶にクッキーと八ツ橋が付いてきて点数加算。(関西人の僕はこういうオマケにめっぽう弱い)

お茶を運んでくれた女性に思い切っておばちゃんの消息を効いたら、大きな手術をしてもうお店に立つことはないが、デイサービスに行ったりして、たまにお茶を飲みにもきますよ、とのことだった。

休業し、店の改装が始まった時は最悪のことを想像したので、とりあえずホッとした。ここにお茶をしにくれば、また会えるかもしれない。

かつて元気な頃は背の低いおばちゃんが自分の顔の高さくらいあるカウンターから背伸びしてトレイを取って給仕してくれたのを思い出す。ここ数年は、ホールの仕事をスタッフに任せて客席の一角に座り、馴染みの客と駄弁るのが仕事になっていた。そして、とうとう「たまに来る客」のようになってしまった。それでも、彼女が常連さんと世間話をしたり、初めてのお客に静香という名の由来やお父さんからお店を引き継いだ話などを聞かせたりするのが何気なく耳に流れてくる、あの心地よい時間にまだ少しでも浸れる機会があるのなら、また行ってみようかな。

しかし彼女は、赤く塗り替えられたドアや窓枠をどう思っているのかな。。。


What I Ate Recently

これでは体重が落ちるわけがない。。。


ノルシュテインに会いたい

プーチンなんかどうでもいいから、はやくノルシュテインの子どもたちに会いたい。でも京都では来年の1月。ああ、待ち遠しい、、、 ハリネズミくーん。

『霧の中のハリネズミ』イメージ1

アニメーションの神様、その美しき世界』公式サイト:
http://www.imagica-bs.com/norshteyn/

銀塩フィルムをデジタルでいじるのは嫌いだけど、これはノルシュテイン自身が監修している。話は別!


ホンダのウィンカーリレー

角スコ馬頭琴製作のために作業場を使わせてくれた友人、久木田敦さんからもらったオモチャ。バイク好きの彼が古いホンダ二輪から取り外して大切に取って置いた電装部品。彼はクリスチャンだからちょっと早いクリスマスプレゼントだな。

今どきのウインカーリレーは電子化されていて面白くも何ともない。ちょっと前までは通電すると発熱してバイメタルが曲がり接点が開放されるタイプだった。これも機械としては見るべき所があまりない。

しかし、まるで時計のテンプのようなヒゲゼンマイの付いた回転子を備えて、それを電磁コイルで駆動する機構を持つリレーは初めて見る。

よく観察するとはずみ車には重量バランスを微調整したドリルの跡がいくつもあるし、軸受けのガタを無くすネジがご丁寧に軸の両端に付いていて、ネジ頭を固定するためのペイントが施されている。

テンプ機構は振り子の定周期振動に頼っていた時計を重力の呪縛から解き放ち、波にもまれる船舶のクロノメーターに使われた。姿勢や加速度の影響を受けにくいし、バイメタルのように外気温が極端に低いと作動しなくなることもないから、船じゃなくても同じように揺れたり傾いたりする自動車やバイクで使おうというのは解る、、、が、果たしてここまで精巧な機構に手間をかけ、精密に点滅間隔を制御する必要があるのか。不思議。

いつの時代のどんな形式のバイクなのか聞きそびれた。ホンダ以外のメーカーも同じようなウィンカーリレーを使っていたんだろうか。こんな末端の部品に惜しげもなく手間と金をかけるのは恐らくホンダだけだったんじゃないかな。。。