「偽道具」カテゴリーアーカイブ

キース・ヘリングは大好き、、、

アメリカにいた’80年代、ある種、夢中になっていたアーチストとしてコミックのゲーリー・ラーソンと並んでキース・ヘリングが大好きだった。この二人について書き出したら切りがないが、何で今、急にヘリングのことを取り上げたかというと、実にくだらない妄想、ていうか、空目。。。

ネットの記事をパラパラ眺めていたら、ふと獅子舞の頭が目に入った(ような気がした)。

それがこれ↓↓

https://i.pinimg.com/564x/37/cb/2f/37cb2f33afbb6a2b13a925b67818ab21.jpg
( Photo by (c)Tomo.Yun )

じゃなくて、これ↓↓

見出しの「キース・ヘリング」も目の端に引っかかったから、すぐに戻ってよく見たら、、、あれ?

FASHON PRESSより

空目だった。(笑)

でも、かなりおマヌケな顔してるけど、、、後ろのヘリング柄も唐草模様に見えないこともない、、、

これ欲しいなあ、、、(ポラロイド買うてどうすんねん?と野暮なことは言わんといてW)

追記:
ほしいけど、フィルム(ポラロイド ナウ キース・へリング フィルム)は2,700円!、、、8枚入りで、ですよ、、、

たじたじ、、、


iPhone 6s Plusのカメラ交換(ドジの連鎖・・・)

光学手ブレ補正の機能が暴走して、激しい目眩のような振動が止まらなくなった。機械的に壊れたのか、制御するソフトの問題なのか、、、。OSをアップデートした直後から発生した症状なので、後者ではなか?(そうあって欲しい)という希望的観測というか、正常性バイアス?みたいな楽観主義が働く。

まずは原因がOSじゃないことを願いつつ、iPhone作り付けの「カメラ」アプリじゃない、数多あるカメラの無料アプリをいくつか入れて試してみた。そしたら、改善、というか震えが止まって写るときもあれば、そうぢゃないことも、、、。震えていてもiPhoneの天地を逆にしてやるとピタリと止まったり、背面を下にして地面に平行に保つとブレが徐々に収束し、ゆっくり起こすと撮影ができたり、、、。でも、何か撮りたいと思ってから、やおらスマホをあっちゃこっちゃ向けている姿は美しくない。(誰がどの顔して言うてんねん!W)

アプリによっては動画の手ブレ補正をOFFにする設定ができるものもある。が、これも動いたり動かなかったり。要は「何だか解らない、、、」だ。一度、iPhoneをリセットしてシステムを上書きするということもやってみたが、やはりダメ。時間の無駄だった。純正カメラアプリはダメだけど、それ以外では「若干」改善するのは、純正がバックカメラの機能をフルに使い切るのに対し、カメラの機能(特に光学手ブレ補正)をあまり使わない(使えない)シンプルな外製アプリを、数撃ちゃ当たる式に入れてみたら、どれか使えるんじゃね?とか、変な方に走り出しかけた。

が、「ええかげん、目を覚ませや!」という天の声が聞こえてきて、ソフト的修復(ていうか無料アプリの爆ポチリ)に見切りをつけた。そうなると、今度は「修理」か「買い替え」という選択が出てくる。

2015年秋の発売以来、6年も経過したiPhone 6s Plusは、それでも先日のiPhone OSの最新バージョン14.6が使える。毎年毎年、高価な新型iPhoneを発表して売りつけようとするけしからんAppleだが、僕の先代のiPhone 5sも(さすがに14とはいかないがiOS12.5.4のアップデートが先月出ているので)いまだにサブ機として現役だし、5sと6s、この二つの機種をサポートしてくれているのだから、中古しか買わない僕が文句言う筋合いはない。

実際、現時点でiPhone 6s Plusに何の文句もない(故障したカメラを除いて)。iPhoneのバックカメラは数千円で手に入るから、修理を自分でやれば買い替えよりはるかに安くつく。(水没修理、バッテリー交換など、何度もやってるし、その時の工具も残ってるし、、、)

ところで極小の5sから特大の6s Plusに替えたとき、大きい画面で見られる上に、カメラの機能がうんと良くなって初めは良かったんだけど、だんだん手に余るようになってきた。体の割に手が小さい僕はよく落とす。壊れないようにとイカツイ保護ケースに入れてるので、さらに輪をかけてデカくなってしまった。たまに5sを手にすると「携帯」電話という言葉の意味が実感できる。

今、出ているiPhone 12 miniは、サイズは5sに毛が生えたほどだが、ベゼルが狭く画面は5sよりはるかに大きい。次、飼うんだったらこれだろな、と思っている。12 mini は不評らしく、秋には13miniが出そうだがそれがiPhone miniのラストになるとかいう噂もある。何にせよ、13がでたら12の中古価格は下落するだろうから、買い換えるにしても秋以降だな、と。

じゃ、当面はカメラなしでiPhone 6sを運用するか、SIMが使えない5sをモバイルルーターで使うか、数千円を張り込んで修理するか、の選択となる。

前二つはいろいろ邪魔くさそうなんで、ここは一つiPhone に最後の奉公をお願いするための投資をしようと決めた。

ネットで漁っていたらバックカメラが数百円で売られているじゃない!送料いれても1000円しない。飛びついてポチリ。翌日到着。早速分解してカメラを取り付けるも、全く反応なし。アプリを開くとカメラが無いみたいなこと言ってくる。ダメじゃん、バッタもんは、、、。「掴まされたか?」と、よく見たら、これは「iPhone 6 Plus」用!!!!「s」がないのを見落としていた。すんません、値段に目がくらんだ僕の責任でした。

同じ店から今度は間違いない、けど値段ば倍する「6s Plus」用を買った。それでも、よく考えたら普通に売ってるのと変わらないか、あるいは安いくらいだ。・・・と自分に言い聞かせる、今日このごろ、、、(笑)

で、また翌日の午前中には届いたので、早速、カメラの交換を行った。(いつものように、こちら⇒「iFixit」を参考にさせてもらう)

今度は、全く問題なし。水没したときにもカメラの保護ガラスは拭かなかったので、今回、丁寧に掃除した。そのせいか、少し暗い色のくもりが無くなった(ように思える)。また、これも気のせいかもしれないが、アクセシビリティの拡大鏡アプリ(ふふふ、老人!)でオートフォーカスが早くなった。色味がどうの、ダイナミックレンジが何の、といううるさいことは言わないので、これでよし。秋には買い換える気が満々なので、数ヶ月もってくれたら良しとしよう。(と言いつつ、とことん使い倒すのだろうなあ、、、。だってiPhone 12 miniって高いんだもん。)


ポリカーボネートを曲げる 蒸し器作りで

熱に強いポリカーボネートを使って染物の蒸し器の内箱を作ろうとしている。(外箱は檜)

家庭用簡易染物蒸し器

本当はステンレスの板金でやろうか、と思ったんだけど、型に合わせて切り抜くのが面倒だし、シャープで手を切りそうな切り口の処理も必要。かといって外注するととんでもなく高くなりそう。

そこで、130℃くらいまで耐熱性があるポリカを選んだと。蒸し器内部は水蒸気で満たされるため100℃止まりだから、30℃のマージンで十分だろうと。ところがその耐熱性が仇となって、アクリルや塩ビのようにニクロム熱線での曲げが難しい(できないことはないけど結構高熱にするためタイミングが微妙)らしい。じゃあ、ポリカがアクリルより強靭であることを逆手に取って、板金のベンダーのようなもので曲げればいい。実際、ヘルメットのシールドや帽体などに使われる丈夫な素材なので、曲げRがきつくても割れたりしないし、折れ曲がり降伏後の極端な強度低下がない。ただ、強靭なだけにモノサシや机の角でひょいと曲げたりはできないので、ベンダーがどうしても必要になる。

株式会社アマダ Websiteより

上の機械は数千万円だとか。もうちっと小型のヤツもアマゾンとかで数千円で売ってるけどね。

Amazon websiteより

しかし、うちにそんなベンダーなんぞ都合よく有るわけもない。。。今後、使う予定のないものに数千円ですらもったいない。が、無ければ作るだけのこと。

いつもお世話になる昆布金物店で鉄アングルをわけてもらい、あり物の2X4材にネジ留めして、長ネジとバネ、ワッシャーとナット、自動車のジャッキを大釜に放り込んで半日グツグツと煮込んだら、あ~ら不思議!ベンダーが出来上がったじゃあーりませんか!(嘘)

手製ベンダー

ありものの2X4材は長さ61cmしかなく、50数センチのポリカを曲げるために長ネジの孔を外へ追いやらねばならなかった。強度計算したわけじゃないけど、曲げたいポリカは1mm厚だからなんとかなるんじゃね?曲げのRができるだけ小さくするために、1本のアングルの辺がエッジ状に尖るようディスクサンダーとヤスリで研いだ。受けになる方のアングルの辺は丸みを帯びたまま。

長ネジも長さ30cm足らずしかなく、図面なしで場当たり的に作ったのでジャッキを噛ませたらカツカツだった。押しバネ圧縮最短の長さが長すぎてエッジが下がらないので、バネを逃がすためにアングルの両端をディスクサンダーで削り下げた。

0.5mm厚のアルミ板で試運転。楽々曲がって、曲げRも申し分ない。だが、裏側のアングルに触れたところが若干傷になった。そこで、ポリカではタイヤチューブを切って下に敷くことにした。

次は本番と同じ厚み1mmのポリカ板を直角に曲げてみた。幅も本番で曲げる最大に近い45cm。かなり抵抗があり、ジャッキのハンドルを回すのに力が要る。(もっとも、長ネジの長さ足らずのために上下スペースが窮屈でパンタグラフ・ジャッキがペチャンコ状態でしか使えず、あまり力が発揮できないんだけど、、、)。

1mm厚ポリカーボネートを曲げる

上部アングルの形状から90°より急な鋭角にはできないことになってる。でも、そこはポリカの柔軟性で、スプリングバックを考慮して鋭角まで無理に押し込んでみた。結果は、スプリングバックのせいで鈍角の120°ほどで落ち着いた。実際の蒸し器の部品としては直角に曲げることが無いので、これで十分である。(アングルに施した「エッジ」自体が90°ほどなので、無理やり押し込んでもアングルの厚みによって折れ曲がりのシャープさが失われる恐れがある)

曲げの内側は直角にならず、鈍角までスプリングバックした。

大成功である。が、蒸し器の製作以後はポリカも板金も曲げる予定がないので、なんとも無駄な特殊工具として作業場に転がることになる運命だ。


以下、製作過程おさらい

 

 


Radio Flyer と 戸車カート

アメリカで学部生時代に僕の指導教授だったLyle Laske(今は友達だから敬称なしの呼び捨て、、、てへっ)が、かの地では知らぬものがいないほどの、もう「文化の一部」と言ってもよい玩具をモチーフにした楽しい動画を知らせてくれた。

かつて多くのアメリカ人の子どもたちが遊んだ、いや、今も遊んでいるミニチュア荷車のような赤い手曳きの「Radio Flyer」というワゴン/カートがあるんだけど、Antonio Pasinという若いイタリア移民の家具職人がシカゴで木製のワゴンを作り始めたのがその始まりだったそうな。第一次世界大戦前夜の1913年に16才でアメリカに来たPasinが作る、本物の荷馬車を模したワゴンにも希望と気合が入っていたことだろう。船旅時代にアメリカにたどり着いた多くのヨーロッパ移民と同じように、彼がまず最初に目にしたものは自由の女神像(Statue of Liberty)だったにちがいない。Pasinは彼の最初のワゴンを「Liberty Coaster」と銘打ったことからもその気概がうかがい知れる。

さて、Pasinが木製ワゴンを作っていたころ、世界で最初の流れ作業ラインでT型フォードが大量生産されていて、その板金パーツ製作には金型プレスが使われていた。それまで自動車は当時のハイテク技術の塊で、先端技術者や熟練職工が技術・労働集約的に製造していたので、めっぽう高価で一部の大金持ちのものでしかなかった。しかしHenry Fordは自動車をライン量産により効率化とコストダウンをすることで(相当に大変な出費だけどね)一般の労働者でも買えるようにして、一躍時代の寵児なった。フォードの成功にヒントを得たPasinも金型プレスで打ち抜き整形すれば、手間のかかる木製より製造コストがさげられ、誰でも子供たちに買い与えられる安価なワゴンが作れる、と板金ボディーのワゴンを作り始めたという。そして、今度はラジオ(Guglielmo Marconi)と飛行機(Wright brothers)という当時最先端の技術からそのワゴンを「Radio Flyer」と命名した。(この辺りはWikipediaなどから掻い摘んで書いている)

生まれついての家具職人であったPasinがその木工技術に固執することなく、いかにもアメリカ的な大量生産方式へサクッと転換できたのは彼がまだ若かったからだと思う。アメリカという国もまだ若く、その成長に乗っかって成功した若者の一人だったPasinはちっさい4輪を作っていたので「リトル フォード」と呼ばれたらしい。もちろん彼の成功は若さや時流に乗っただけでなく、その目先の利く決断力や行動力があってのことだけど。

それにしても「Radio Flyer」という安直で意味のわからん名前を考えついたのはラテン系という彼のおおらかな素質のお陰か、それともまだ英語が上手く使えなかったためのか、、、(「不思議な英語の商品名」と言えばSonyの有名な音楽プレイヤーで、英語的には不自然な響きの「Walkman」を思い起こすけど、あれとて初めアメリカではもう少し英語らしい表現の「Walkabout」と称されていた。何かの拍子に日本での商品名の「ウォークマン」があちらでも使われるようになり、いつの間にかそれが受け入れられてしまったとのこと)。何にせよ、今ではアメリカ社会で「Radio Flyer」もこの手のワゴン/カートの代名詞となっている。そしてそれとともに育ったアメリカ人たちは、人種・貧富を問わず老いも若きも、それぞれに自分だけの夢や思い出を「Radio Flyer」に乗っけているのだ。
Radio flyer wagon 1950's and young girl

ちなみに、下の動画に登場する男の子の名前はAntonioで、それは当然Antonio Pasinへのオマージュであり、また、彼のグランパがびっくりしたときに発する「Santa Maria!」も彼らがイタリア系であることを示唆している。シンプルな3Dアニメだから英語が解らなくてもこの動画は観れば話の筋は判るけど、このあたりはやはり聞き取れないと、判らないだろう、、。

振り返って、僕が子供の頃つまり60年以上も前の話だけど、残念ながら日本では誰も「Radio Flyer」なんぞ見たことも聞いたこともなかった。ただ、子供のニーズは世界共通で、今のようにネットがなくても、自然発生的に似たような玩具が存在していた。ていうか、当時の(日本を含め、アメリカのように裕福じゃなかった国の)子供は欲しいものは自分で作るか、年長者に作ってもらっていた。だからRadio Flyerそのものじゃなくても4輪のワゴン/カートだって有ったのだ。ただし木製。木の切れっ端を幾つかつなぎ合わせた板に釘で戸車を4つ打ち付けて縄を付けただけの、いわば台車のような代物だけど、機能的にはアメリカのカウンターパートに引けを取らない。気の利いたバージョンは飛行機のラダーを動かすフットバーのように足で操縦するステアリング機構さえ奢られていたのだった。

この戸車カートについてLyleに説明しようとPhotoshopで写真をコラージュしてでっち上げた。なかなか上手くできたのでここに上げておく。ああ、僕の木製「Radio Flyer」が懐かしい。

My version of Radio Flyer cart

4輪のワゴン/カートではないけど、アフリカには「チクドゥ chukudu/tsikudu」という、木でできたキックスクーターのような2輪の乗り物がある。これは、子供の玩具としてだけでなく、大人が荷物の運搬に実用しているらしい。発祥の地、コンゴ民主共和国に繋がりの深い友人によるとあちらではもっぱら大人用、でもタンザニアじゃ子供の玩具とか。そういえばアメリカでも大人が「Radio Flyer」で花の植木鉢やガラクタなどちょっとした荷物を運んでいるのを何度か見たことがある。今、大人の僕は玩具としての「chukudu/tsikudu」が欲しくてたまらない。作りたいな。

chukudu/tsikudu
Chukudu/tsikudu: アフリカで利用されている木製二輪車。地域によって大人が荷物運搬に実用していたり、子供の遊び用乗り物であったりするそうだ。(POPOFカレンダーより)
タンザニアの木製二輪。コンゴとちがい、子供の玩具として使われることもあるようだ。写真のものはルカニ村の子供の手作りだとか photo: Nojiko Fushihara

大人が使うということで思い出した。子供の頃に乗っていたあの木製「Radio Flyer」の自作バージョン(上の写真)とよく似たものがうちのガレージに転がっている。うちの古いFiat 500(Cinquecento:これも玩具っちゃあ玩具なんだけど、、、W)がしばしば故障するので、修理のためにその下へ滑り込めるように、合板の切れっ端にキャスターを付けたクリーパー(寝板)をでっち上げたのだった。もしも僕の木製「Radio Flyer」が今もあったら、それを使っていただろうな。

自動車修理用にでっち上げたクリーパー
自動車修理用にでっち上げたクリーパー

なんか、Lyleの知らせてくれたYoutube 動画から、あちこち妄想が走り回ってとりとめがないというか、収拾がつかなくなっちゃった。長くなったのでこれでおしまい。


顔認証対応?マスクの製作

仮面劇じゃなくても、マスクを被ったら自分以外の誰にでもなれるような気がする。そんかし、自分じゃなくなっちゃうんね。。。

マスクを付けていながら自分という人間を全面に押し出したい、自意識過剰、というか自己顕示欲過大な人間にとって、自分を失わずにCOVID-19の世を生き抜く小道具を作ってみた。つまり、マスクの下に隠れている顔の部分(鼻と口)を紙に印刷してマスクの上に貼り付けてやろう、という魂胆。

スマホの自撮りカメラで正面画像を1枚撮るだけでもいいのだけれど、ちょっとだけ手間をかけてやった。いかに平面的な顔立ちの東アジア人とはいえ、それなりに顔面は湾曲している(だから大抵の気の利いたマスクにはタックが取ってあるし、安物のアベノマスクでも耳掛けゴムのところで自然にギャザーが寄るようになっている)。そんで、正面の画像に加えて、左右の斜め前からも撮影した画像を合成したと。

若干大きすぎたきらいがないでもないが、、、僕の顔に見えなくもない、くらいには仕上がっている。(はたして、しかしこれを装着して街を歩く勇気がでるかどうか、、、)

追記:

郵便受けの中から取り出しもせず打っ遣ってあったアベノマスクがあることを思い出した。次回投稿。(動画あり)