「日記」カテゴリーアーカイブ



ヒツジの屠殺(モンゴル)

数人でヒツジの脚と鼻先を押さえる。ヒツジは少しもがくがすぐに観念するのか動かなくなる。

ヒツジの腹の胸骨と臍の間の正中線上をナイフで10cmほど切り裂く。ほとんど出血なく、痛がったり暴れたりもしない。

切れ目から手を入れ、心臓の血管を爪で破る。

その瞬間、ヒツジは少し体を震わせるように動くが、すぐに脱力し、息を吐いて絶命する。(ここまで写真なし)

顎の下から喉、胸、腹へとナイフを入れて皮を剥ぐ準備をする。

脚のくるぶし辺りを切断し、服を脱がせるように皮を剥ぐ。

頭が付いたまま体の下に皮を広げ、仰向けの胴体の腹を深く切り込み腹膜の下の内蔵を露出させる。

胸腔に溜まった血液を柄杓や茶碗で汲み出す。

内蔵をすべて取り出し、さらに残りの血液を汲み出す。汲み出した血液は後で腸に詰めてソーセージにする。

頭を切断し、皮を体から離す。

肉を切り分け、内蔵の腑分けをして屠殺と解体の終了。

動物を苦しめず、また地面に血液を全くこぼさない。

 



空き家になった花背別所の家

入居してくれていた料理人Nさん一家が九州へ引っ越されたので、2年ぶりに空き家になってしまった。

夜に更に奥の友人ちに行くときと、帰り道に立ち寄ってみた。Nさんには保育園に行ってる元気な女の子とここに来てから生まれた妹がいて、本当にこの家を気に入ってもらっていた。古い割に保温性がよく、それに大きめのペレットストーブもあったので、以前の家よりずっと暖かく過ごせたとのこと。それより何より一家四人みんな人懐っこい人柄で、きっと明るく温かい家庭だっただろうなと思う。

中と外をグルッと見て回ったが、とてもきれい好きな奥さんだったので、台所をはじめ、家中汚れたりくたびれたところが全く無い。ペレットストーブも丁寧に使ったであろうことはひと目で判る。若干の風呂の戸の不具合や子供が破った襖は前もって聞いていたし問題ではない。。。次の人はまだ決まらない。Nさん一家のような人だといいな。

ここで育った息子が数年前に補修を手伝ってくれたとき、住みたいけどネットが来ないと仕事ができない、と残念がっていた。Nさんたちが住むようになってから別所にも光ファイバーのネット接続ができるようになったが、彼は帰ってくるつもりが有りや無しや、、、。

とか考えながら、ベランダに出てドアの鍵を締め、窓から屋内を見たら、35年も前にもここには明るい家庭があったんだな、とちょっとしんみりしてしまった。35年、、、それだけ年とった自分の姿が独りガラスに映って暗い部屋の中からこちらを見ていた。