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旧車 Fiat 500のトレーラー連結検討10(完了その2)

先日、連結検討の事務的なことは「完了」って書いたけど、トレーラーの登録・ナンバー発行もある意味事務手続きなので、その2として書いておく。

今日、軽自動車検査協会でとりあえずトレーラーの車検証とナンバーをもらってきた。

明日、Fiat 500にブレーキやウィンカーなどの電気系統の追加配線をして、午後はいよいよトレーラー引き取り。

あくまで「参考例」です。前後のつながりをよーっく見て下さい。(笑)

滋賀から無事にトレーラーを引っ張って帰って来られたら、また(番外その3)で報告予定。乞うご期待。(ジェットスキーは載せてません!WWW)

あ、そうそう、すでにFiatの車検証には先日の950登録で260kg(ブレーキ付400kg)までOKとなっているが、今日貰ったトレーラーの車検証にも「(Fiat 500の車名・形式)フィアット 110F」が書き込まれていたので、日本中のチンクエチェントに曳いてもらうことが可能となっている。(もっとも、ヒッチボールを付けてるチンクなんて見たことないけど、、、(^_-)-☆

ところで、950登録ではなく、トレーラーの予備検査証に牽引車の項目が入るようにしてくれたのはトレーラーを購入した滋賀県野洲のUplineTotalServiceで、僕が運輸支局や軽自動車検査協会であれこれ押し引きして調べたことを、そんなのはとっくに承知で、けん引登録もいとも簡単にやってくれた。さすがに餅は餅屋だ。950登録が通らなくても、従来方式が通ることが判っていたので購入に踏み切れたのだった。

軽トレーラー車検証の備考欄

旧車 Fiat 500のトレーラー連結検討9(完了)

一旦は諦めかけたFiat 500での「950登録」。本日申請が受理され、即日、車検証備考欄へけん引可能トレーラー重量の補足事項が記入されて完了。

これでトレーラー側の車検証にFiat 500の型式が明示されていなくても規定の重量以下であれば合法的にけん引できる。つまりトレーラーを買い替えても、よしんば他人のトレーラーでも、引っ張れるというわけ。

1月の車検から通い慣れた近畿陸運局京都陸運支局駐車場。(Fiatちっさ!)

思えば役所に通い(っても3〜4回だけど)係の職員と折衝を重ね、10数回の電話のやり取りを繰り返し、その間、散々法律の勉強をし、必要な情報をかき集め、あれこれ面倒な計算をし、Italo SportのFiat 500のオーナーさんや強力なエンジンを売ってくれた方に泣きついて資料や販売証明を送っていただき、、、と、いろんなことがあったけど、終わってみれば、まあ、無駄なことは一つもなく、良い経験になったと思う。

何より運にも恵まれていた。ラッキーが重なったからこそ、日本では他に誰かやったとは聞いたことがない古いFiat 500でのトレーラーけん引登録ができた。

まず、対応してくれた京都運輸支局の職員Sさんが非常に親切で、素人の僕に彼女のできる範囲の中で最大限の示唆をしてくれたこと。もちろん役人の壁の中からではあるけれど「このデータがないとダメ、この書類があればOK」ということを的確に指示してもらえたので、先が見えなくなりそうな時でも前向きに取り組むことができた。年度末だったので月が変わったら移動しちゃったらどうしよう、と少々焦ったほどだ。もちろん、最近の役所の対応は随分変わってきたから、他の人でも通ったかもしれない。(いや、一度諦めかけた時があったが、彼女でなかったらあそこでアウトだったろうなあ、、、)

それと、エンジンを強力なものに積み替えていたこと。これは、以前、非力なオリジナルのエンジンで高速をぶっ飛ばして天王山トンネルの中でブローさせたとき、偶然にもめっちゃ希少なItalo Sportのエンジンをヤフオクで落とせたことも運があった。日本でたった50台しか売られなかったチューンドFiat 500の輸入代理店が保持していたピッカピカの予備機なんて、探しても見るかるもんじゃない。代理店はもう存在しないが、それを手入してヤフオクに出品した人が親切にも販売証明を出してくれた。(オリジナルエンジンでは馬力不足で登録不可)

もう一つ運が良かったのは、その50台のうちの1台を販売当初に買って、今も乗っているというオーナーが見つかったこと。新しいエンジンの馬力に関して何か情報がないかとネットを漁っていて、Italo Sportのカタログや雑誌の写真がアップされているのを見つけたところから、辿っていってなんとか連絡がとれた。オリジナルオーナーだから販売当時の諸元表のようなものを取っておられて、そのコピーを提供いただいた。数十年前の50台が今走っているかどうかも怪しいのに、、、たとえ見つけたとしても、中古で買った人ではそのような資料も持ってないだろう。(この資料がエンジンの馬力を特定する決め手になった)

このブログエントリーは「旧車 Fiat 500のトレーラー連結検討」として、けん引登録のためにクルマやトレーラーが適合しているか「検討」する書類を作成し、陸運局に申請するという話である。何かあるごとにダラダラ書いていたら投稿が9回にもなってしまったが、二桁になる前にこれにて「完了」。メデタシメデタシ!(ふう)

(実際のトレーラーの購入やヒッチメンバーの取り付けは書類仕事ではないので「番外」としておく。明後日、トレーラーのナンバー取得と、トレーラー本体の引き取り。これも番外で。)

 

 


旧車 Fiat 500のトレーラー連結検討(番外その2)

昨日やり残した作業を完了。例によって午後おそくからからのんびりやり始めた。途中、鉄パイプを買いに走ったので、思わぬ時間がかかってしまった。

昨日仮止めした車体とバンパーを繋ぐステーがヤワな板金製なので、力がかかるとへしゃげてしまいそう(わざと壊れやすくして、ぶつかったときにボディーにダメージが及ばないようにしてあるのかも)。しかし、ヒッチメンバーのメーカーはこのステーを留めるM10mmのボルト・ナットの締付けトルクを41.2Nmに指定しているから、板金のモナカみたいな金具は絶対もたない、ていうか、トレーラーなんぞ曳いたらあかんやろ。

ということで買ってきた肉厚の鉄パイプを切って、モナカの中に仕込んでやった。トルクレンチで規定の力を加えてみたがびくともしない。同じく仮止めしあったジャッキアップ用のハードポイントに付けるボルトも同じトルクで、ここも一緒に本締め。

問題は、バンパーが取り付いているエンジンルーム後端の框にはトレーラーを曳くに十分な強度が無く、先に書いた10mmのボルトに共締めされた斜めの補強板をホイールハウスにネジ止めすること。これが難しい。本来ならエンジンを下ろして、ドンガラになった内側から作業すれば何のこともないのだが、、、

手を抜くためには手段をえらばず、努力も時間も惜しまない僕としては、エンジンルームの内側の狭い隙間にノギスやペンを突っ込んで孔の位置を測り、タイヤを外したホイールハウス側にその位置を割り出す、というちょっと間違えたらドツボに嵌まる、賭けみたいなやり方を試みた。

間違えてトンデモな場所に孔を開けたら、強度は落ちるわ錆びのタネになるわ、カッコ悪いわ、、、で良いことは何もない。しかし今まで長年、こういうザツでテキトウなやっつけ仕事で修羅場を切り抜けてきた経験と、運も手伝ってくれて、ほぼピッタリの位置にネジ孔を穿つことができた。

しかし、まだ最後の難関が待っていた。M8mmのボルトをホイールハウス側(つまり外側)から差し込んで、狭いエンジンルームの中でナットを規定のトルクで締めるのは、また困難な作業となる。結局、ジャッキアップして固定スタンドを噛ました状態の車体の下に潜り、片手がホイールハウスでメガネレンチで供回りを止め、もう一方の手がエンジンルームでトルクレンチを使った。こういう時、電子式のトルクレンチは大柄で太いから尚のこと使いづらい。(締め付けトルクはナット側で測らないと意味がない)

全部の作業が終わったら、ちょうど日が落ちて辺りは黄昏れていた。寒っ!   

 


旧車 Fiat 500のトレーラー連結検討(番外)

ドイツからトレーラーヒッチメンバーが到着。

ダンボール箱を開けるのももどかしい、、、とか思いつつ、ベッタベタに貼り付けられた荷造りテープが何やらカワイイので、ついつい写真を撮ってしまう。

無数のテープを切って、蓋を開けたら最初に出てきたのは、またカワイイ ペーパーモデルのFiat 500。凝った精密モデルとかじゃなく、小学生とかでも作れそうなシンプルなの。それがまた良い。

後は、製造販売元Fischer社が出してるFiat 500とその弟分のFiat 126のパーツやアクセサリーの分厚いカタログ。それに送り状や組み立て解説図、ヒッチメンバーの強度諸元などなど。

その下に、肝心のブツがプチプチに包まれて横たわっている。引っ張り出して剥いてみたら、ドイツらしいしっかりした作り。

思ったとおり、取り付けはネジ締めるだけのポン付けとはいかず、車体にドリルで孔を穿つ必要がある。とりあえずエンジンマウント下にあるジャッキアップのハードポイントに2ヶ所、8mmボルト用の孔を開ける。メインの強強度10mmボルトはバンパー・ステーの6mmボルトを置き換えるだけ。後は補助ステーを留めるために左右のホイールハウスに2本ずつ8mmの孔、計4ヶ所。

今日はバンパー周りだけで日が暮れた。それでも仮止め状態で完成とほぼ同じに見える。(これでトレーラーを引っ張るとバンパーがモゲてしまうが、、、)

明日は、もうトレーラーを曳ける状態になる。ただし「物理的には」ということで、法的には、今までずっと書いてきた「連結検討」という書類を提出し、クルマかトレーラーのどちらかの車検証に「けん引ができる」ということを書き込んでもらう必要がある。

ただし、ヒッチメンバーは「指定部品」というもので、構造変更の改造申請や車検証の登録内容の変更とは関わりがない。(この辺が法律のヘンテコなところで、トレーラーを自作したりしたら、とてつもない労力で強度計算をしないといけないのに、ヒッチメンバーに関しては強度計算どころか、取り付けた届け出さえ要らない。せっかく、真面目なドイツの会社がどっさり強度の資料を送ってくれたというのに、、、)


旧車 Fiat 500のトレーラー連結検討8(継続)

はい、おしまい、、、と言っておいて、また蒸し返すのは如何なものか、とも思ったが、、、(ダメだと言っていた役所からOKがもらえそうになったので復活、、、)

突如、ある自動車愛好サイトに投稿された1枚の写真でコトが動き出した。

http://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/usercar/000/001/267/338/1267338/p3.jpg?ct=4581d692b19f
みんから「kita_fiat500l」さんのページより

トレーラーを曳くには馬力が24〜5PSないと計算上「走行性能」不足となるが、Fiat 500の馬力はカタログデータで18PS、運輸局が持っているデータでも22PS、、、とても足りない。今やろうとしていることはトレーラーに関する「950登録」という比較的新しい手続きで、その法整備がされたときに古い車への例外措置は無くなっていて、万事休す、、、だった。

ところが、かつて「Italo Sport」というFiat 500のチューンアップバージョンが50台限定で輸入され、国内で売られたことがあり、それらの馬力は28〜40PSもあってトレーラーを曳くには十分すぎるくらいだ、ということが上記の「みんカラ」の記事で判明。しかも、エンジンの形式「110F.000」はオリジナルのままだから、改造申請なしにポン付けでスワップがきく。

しかもしかも、僕のチンク嬢に載ってるのが、まさにそのItalo Sportのエンジンそのものだった。(エンジンを中古で買った当初から馬力が増大していることは知っていたが、証明のしようがなかった)

汚いオイルパンですんません。前にオイルゲージからオイルが吹き出したのを洗い落とすの忘れてました。

ところで、件の写真を投稿したのはItalo Sport仕様のFiat 500を国内販売当初に買い、なんと今も現役で乗っている方だった!直ぐに連絡を取ったら、親切に写真の雑誌の記事や、代理店が出したエンジンの諸元などが載っているカタログなどのコピーを撮って送っていただいた。(流石に長年のオーナーだけあって色んな情報も教えたもらえた。)

ただ、いくら強力なエンジンが現にクルマに載っけてあると言っても、僕がヤフオクの個人売買で買った中古エンジンが実際にそのItalo Sportのものである、という証明にはならない。そこで、ヤフオクの記録を辿って出品者を探し出した。

いまどきのヤフオクは古い取引記録は残さないし、出品者のIDは判っても、取引終了とともに、連絡が取れなくなるようなシステムになっている。落札から取引終了までただボタンをポチポチ押すだけで、メルカリとさほど変わりない。以前は、真正な出品者、落札者であることの証明のために、互いに本名、住所、メアド、電話番号などを明かし合ったもので、取引の段取りなどの合間に、出品物に関する趣味の話などを交わしたり、と長閑な時代だったものだ、、、

ま、それはともかく、いろいろ裏ワザ(相手に迷惑なので、そうそうは使えない)を駆使して、エンジンの出品者に「販売証明」をだしていただけるように手配もできた。記憶ではヤフオクの説明で「イタロスポーツの代理店が予備機として保存していたもの」という触れ込みだったし、オークションタイトルは「イタロスポーツ エンジン 650」となっていたので、販売証明には「ITALO SPORT 650」というタイプ名も入れてもらうことにした。

まだその販売証明は届いていないが、はたして、コピーの資料が、中古エンジンに載せ替えて馬力の数値が変わったことの証明になるのかを確かめるため、今一度、京都運輸支局に出向いた。

これまで何度も電話や面会で折衝してきて、前回、とうとう引導を渡された整備課の職員のひとに、もっと馬力があるエンジンだったので再検討してもらえるか尋ねたら、あっさりOK。販売証明が出て、車検証と認め印を持ってきたら、再計算して登録ができると言われた。

まだまだ下調べの段階だけど、ようやく先がはっきり見えてきたな。

追記:登録の用紙をもらって帰り、メールをチェックしたらドイツから「ブツは日本に届いているのでもうすぐですよ」という連絡があった。追跡サイトで調べてるとトレーラーヒッチメンバーの通関手続きが終わり、ちょうど運輸支局にいた時間に川崎郵便局から発送されたところだった。