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[facebook/instagram/twitter, 日記, 茶店(ちゃみせ)]

碗子(ワンズ) その1

蓋碗

昔、パックパック担いで旅していたとき、いろんな国でお茶をいただくことになった。

今でも思い出すのは、動物の膀胱や生皮に包まれて強烈な臭いを発するバターが入ったチベット茶。焼き締まっていない素焼きカップの土が溶け出していても見分けのつかない色と、スパイスの香りとねっとりした甘さのインドのチャイ。怪しい絨毯屋に引っ張り込まれて毒盛りを疑いつつ儘よと呷ったトルコの甘酸っぱいエルマチャイ。モンゴルの草原で遠くにゲルを見つける度に馬を寄せては厚かましく無心した塩っぱいスーテイツァイ、、、

まだまだ、シベリアの入り口のイルクーツクで飲んだジャム入り茶やら、北パキスタン・フンザのカワチャイ、ヒマラヤの麓・ダージリンの紅茶やら、、、思い返すと、それぞれが一冊の本になりそうな勢いでお茶の味と香りと当時の情景が湧き出てくる。

’90年に初めて行った中国では、新疆のカシュガルやチベットのラサなど、地方の中心都市といえども国際電話をかけるのには下手すると一日掛かり。いや、それどころか一日待たされたあげく「本日は接続出来ませんでした」と追い返されることもフツーにあった。「一日に一つ何かできればヨシ。後はオマケ」というのが僕の旅の鉄則だったから、通話の可否に拘わらず、電話(郵便)局へ行くという「用事」はともかく達成されたことになる。電話に限らず、郵便局や役所の仕事も交通機関も全くあてにならず、一事が万事その調子なので、その後の予定が全てポシャったとしても別に怒るでも悲しむでもなく、同宿の気の合った友人と街へ繰り出して淡々と茶をシバくのであった。

そんな時、重宝したのが回教徒のやっている清真食堂。そこで出されるお茶「碗子」は、茶碗蒸しの陶碗に似た蓋碗に数種類のドライフルーツと氷砂糖、緑茶葉を入れたもの。そこに魔法瓶でお湯を注ぎ、被せたままの蓋で具を濾しながら啜るのだが、乾燥した彼の地ではフルーツの酸味とゴロリと沈んだ氷砂糖の甘味が心地よく、同じく乾いたトルコやイランで飲んだチャイを思い起させる。しかも嬉しい事に、そのお湯が無制限に無料でお替わりできるのだった。

ひと日の「仕事」が成就してもしなくても、友人と今日の成果や明日の目論見を延々語り合いながら午後の時間を湯水のように垂れ流す至福。バックパッカーだった僕にとって、氷砂糖がすっかり溶けきり、痩せて小さかった干し杏子がブヨブヨになって、お茶がまさに湯水そのものになっても、碗子はこの上ない飲み物だった。

CA250020
CA250020
2015年5月26日 okamoo コメントする
イスラムカシュガルチャイモスレムラサ八宝茶回族清真碗子

[facebook/instagram/twitter, 日記, 茶店(ちゃみせ)]

茶店の終焉

この一年、ずっと考えていたんだけど、
茶店を閉める。

Banner開店(試験営業)したのは2011年の1月。その3月に受けた頚椎手術の合併症で右腕麻痺したのが幸いしてリハビリ中はのんびりと店番が出来た。

その頃の古いエントリーをみると、それなりに張り切ってるじゃん。旗まで作っちゃって(笑)。でも、ああ、あれからもう4年も経ったんだ。。。

まあ、始めから経済的に成り立たない「趣味」の商売だったけど、お茶をしにきた客(ていうか友達)と駄弁ってお金までいただけるという楽しい機会と時間がたっぷりあったわけで、それなりにやった甲斐はある。

週末固定営業からオンデマンド開店にして、朝から晩まで来ない客を待ちぼうけという丸坊主の日は無くなったけど、初期のあの待ちぼうけ感がたまらなく懐かしい。なぜか百姓ごっこを始めて独り田んぼで草取りに勤しんで感じた40年前の孤独になぞらえて、そのことを開店初日に書いている。

やっていて楽しい事ばかりなので茶店をやめる理由は無いのだが、提供する材料に責任が持てなくなったら、そりゃもうオシマイでしょ?

そのことについては改めて書くとして、とりあえず今は、本日をもって西陣、横神明町の茶店(「さてん」ぢゃなく「ちゃみせ」って読む・・・今頃なにを言うとんねんw)は閉店となったことを報告。

2015年5月25日 okamoo 4件のコメント

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裏向けのカメ

昨日、琵琶湖沿いの混んだ道路の真ん中で、腹を上に向けて転がっているカメを見た。

なんでクルマを止めて、拾い上げてやらなかったのか、ずっと後悔している。

前も後ろも対向車線も車でいっぱいで停める場所もなかったから。同乗者がいて先を急いでいたから。カメは動くふうもなくもう死んでたかもしれないから。

なんであれ、今頃思い返してあれこれ自分に言い訳するくらいなら、たった30秒を惜しむべきじゃなかった。あれが人であろうと爬虫類であろうと、、、

2015年5月25日 okamoo コメントする

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翁長沖縄県知事@外国特派員協会

これ(YouTube動画あり)を聞いて恥じ入らないヤマトンチュもいるのだろうな。。。そのこと自体恥ずかしい。

まあ、戦前戦中戦後、日本軍と米軍によって沖縄の人の血が流され続けているのは放っておいて、、、「アメリカが血を流すときに、日本が血を流さずにいられようか」なんて奴もいるわけで理屈もへったくれも通じない国だからさ。どうしようもねえ。(武装強盗やったら武器で応戦されて流血してる奴に、俺も武器持って強盗の応援に行ってまた撃たれてもいいと言うんだから、、、)

書き起こしは↓
http://blogos.com/article/112534/

2015年5月24日 okamoo コメントする

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Out of Yakushima 屋久島より

屋久島で晴耕雨芸なんて言ってのうのうと暮らしているかと思ったら、聞くと世界中を飛び回り踊りまくっている友人、舞踏家の虫丸くんがたまたま上洛してうちの茶店の二階に泊まっている。

初めて出会った四半世紀前のチベット、ラサのジョカン前広場で、虫さんが白塗り半裸ダンスやらかして暴動寸前になり、宿屋に公安が踏み込んで来る始末。かっこええ!と思ったね。旅行制限地域に潜り込んでいた僕らは、取り調べをのらくらはぐらかす彼の受け答えに、身の危険を忘れて笑い転げたものだ。オマヌケな公安とイタチごっこゲームができる良い時代だった。(もっとも、チベット人にとってはその頃も今も暗黒時代なんだが、、、)

久しぶりの再会。お互い、好々爺のような顔つきになってきたが、虫さんの、どこかひょうひょう、でもどこかふてぶてしい話し方、立ち居振る舞いに昔のあのかっこよさがちらり見えた。初外遊の新疆・チベット以来20数年彼が使っている「天然肉体詩人」の看板はまだまだ背中にかかっているな。。。

An old friend of mine came over from the Island of Yaku off Kyushu. A buto dancer who dubs himself “The Natural Physical Poet”, he has been dancing all over the world ever since his firt overseas performance tour in China’s Xinjang and Tibet, where we accidentally bumped into each other a quarter century ago.

I couldn’t imagine his marriage and becoming of a dad of three kids. He was a man of beautiful physique with daredevil spirit, and once danced among the Tibetan pilgrims swarming in the heart of Lhasa and provoked the police into the consequent raid on the inn where we stay illegally. Tibet then was closed to foreigners and we were not supposed be there. I was simply taken aback.

Time flies and both of us are close to mid 60s. Though slightly thinner than used to be, he still maintains dancable physicality and is actively hopping around not just inside Japan but abroad. Despite of his genial-good-old-man face, I am pretty much impressed by his youthfullness that reminds me of our days in Tibet.

2015-05-23 22.03.25 2015-05-23 21.58.23

2015年5月24日 okamoo 3件のコメント
藤條虫丸

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