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FIAT 500 ワイヤリング・ハーネス全交換(Day 1)

本日の作業:車載物の撤去、バッテリーのマイナス線を車体に取り付け、エンジン(オルタネーター)のアース線を車体に取り付け


さて、年も明けて、いよいよFiat 500の全神経(血管かも、、、)の交換作業にとりかかった。つっても、クルマの中には積年のゴミやら何やらが載っている。もちろんスペアタイヤや、変な場所に移設されているバッテリーも取り外さなきゃ、、、。と、なかなか新しい配線どころか旧の配線を撤去するまでにも至らない。

正月の午後、雪の止むのを待って取り掛かったが、できたのは車載物の撤去と新調したバッテリートレイの固定、それにバッテリーとエンジンのアース線取り付けだけ。また途中で日が暮れたので、正月早々ヘッドランプ作業はせずに撤収。

今日は報告するような工作や作業もない。。。 アース線の写真を添付しておく。

明日は新しくフロント(正規の位置)に積むバッテリーのプラス線を、車体を縦断してリアのエンジンベイまで通す予定。センタートンネルを開けるついでに同じく車体を縦通している燃料ホースも取り替えるつもり。(現状では燃料ホースが本来のセンタートンネル内ではなく、車内の助手席の足元の床を這っている。しかもシート下には燃料フィルターが割り込ませてある。僕が購入後、電磁式燃料ポンプに交換したので、このフィルターとその接続部分には走行中常に圧がかかる状態になる。もしも何かの拍子にホースの固定バンドが緩んだり外れたりしたら、室内に燃料が吹き出すことになる。怪しい配線同様に燃料ホースも懸念材料だった。

それにしても先が思いやられる、、、。さっさとこれら忌まわしい配線・配管をなんとかしてしまいたいから、ひょっとしたら配線撤去を先にやっつけるかも。

 


FIAT 500 ワイヤリング・ハーネス全交換(•••の前哨戦)

何が何だか解らない、僕のFIAT 500の配線。ただわからないだけなじゃない。バッテリーもヒューズボックスもオリジナルの場所に無く、その間にキルスイッチとこれまた移動されたメインスイッチが挟まっていて、それらをつなぐ無数の電線が車体のあちこちを剥き出しのまま這い回っている。場所によってはグロメットすら省略されていてから、いつ火がでてもおかしくない。おっそろしいっ!

自分の力の及ばぬ領域は神仏に頼るしかない。。。(都合の良いときだけ、、、w)

ずーっと昔、このチンク嬢がウチに来てくれたときからこの問題はあからさまで、早晩ワイヤリング・ハーネス総取っ替えが必要になることは判っていた。が、いろいろあって、、、ていうか、面倒い、、、ていうか、FIAT 500の配線は比較的簡素であるにもかかわらず、ちょっと怖気づいて、今の今まで明日延ばしにしてきた。

希少な右ハンドル車であるがために実にうちのお嬢は手間がかかるのだ。右専用のワイヤリング・ハーネスは市販されておらず、左用配線にそれなりに手を加える必要がある。さらに、弱い電装を補うために施したライト類のLED化で追加した整流ダイオードや電子リレー、他にもいきあたりばったりで後付けした補機類が配線の混乱に拍車をかけ、それらを正す邪魔くささを思うとつい現実逃避に走ってしまうのだった。

FIAT 500F 後期用のワイヤリング・ハーネス。回路自体は今どきのバイクより簡素だが、そこは間違っても「クルマ」なんで流石にボリュームがある。

もちろんいつでも作業に取りかかれるように、ワイヤリング・ハーネスの新品はもちろん、グロメット、ギボシ端子その他の細々とした配線部品、それに右ハンドル仕様に改造したウインカー/ヘッドライトのコラムスイッチはバッチシ用意してあった。新しく入手したバッテリーをオリジナルの位置(フロントフード下)に戻すべくバッテリートレイも製作。(それでも部品や配線図を眺めては白昼夢の中を彷徨いながら「作業のイメージトレーニング」に耽るだけで、現実は一向にお尻が上がらなかった)

ところが先日、ついに耐えかねた古いコラムスイッチが悲鳴を上げ始め、本格的な改修を待たずにこれを取り替えるハメに。傷んだコラムスイッチはレバーの節度が無くなり、ホーンも鳴らないグダグダ状態だったが、このまま手を拱いていては他の電装部品や配線にトラブルが起きるのも時間の問題だ、と危機感を覚えた。いよいよ年貢の納め時か!

さて、いつもどおりダラ長い前置きだったが、これ以降は本題をちゃちゃっと手短に記す。要するに、ワイヤリング・ハーネスの引き直しに着手、、、の前段階(ん?まだ前段階かい!と怒られそうw)、第二弾(第一弾はコラムスイッチだった)としてヒューズボックスを製作した、という話。(さっさと書けよ!ってか?)


現状、オリジナルのヒューズボックスは失われていて、訳の分らない配電盤にてんこ盛りのブレードヒューズが刺さっている(ブレードヒューズってとこだけ、唯一の褒められる点)。今でも下図のようなオリジナルのヒューズボックスは入手可能だが、いまさら溶融線が露出してる芋虫みたいな旧式のヒューズを敢えて使う理由もないので、「今風」のブレードヒューズを差し込むヒューズボックを使うことにした。

オリジナルのヒューズボックス (”FIAT 500 Instruction Book” より)

FIAT 500の配線図によるとヒューズボックスには6系統のヒューズが置かれているが、どうせ新たなブレードヒューズ用に切り替えるのならもう2系統増やして計8系統のものを選んだ。これで、電磁燃料ポンプと後付けアクセサリー用の個別回路を確保できる。(都合よく、配線図と同じ配列で両サイドにアルファベットと数字が振ってある)

購入した8系統ブレードヒューズボックス(Amazonより)ヒューズボックスをポチったときから気づいていたんだけど、買ったものは底面から平型コネクターを差し込むタイプ。オリジナルのように両サイドから差し込むのではない。ってことは、ボディーに孔を開けるか、ヒューズボックスを持ち上げて固定するベースを作るしかない。同然、僕のチョイスは後者。

平型コネクターの「柄」の部分と絶縁スリーブ、電線の曲がり代を考えると、15mm~20mmほど持ち上げないといけない。また、差し替えなどのメンテを考えたらヒューズボックスはベースから取り外しもできないとね。

そんで、ベースは3mm厚の発泡硬質塩ビ板ででっちあげた。両サイドの高台部分は6枚重ねで18mmの高さがある。ベースとボックスを固定するのは高ナットとローレットビス。全体を車体に固定するのは強力なマグネットシート。配線の付け替えが必要になってもすぐに取り外し可能となる。これですべての材料と部品が揃った。

発泡塩ビ板は、アクリルやポリカーボネートと比べると、ある程度柔らかくて加工がしやすい。剛性はそんなにないがフニャフニャという程でもなく、底からネジを通しておけば高ナットがグラグラすることもない。ヒューズボックスなら強度に問題はない。裏に貼り付けたマグネットシートは何かをバラしたときの遺物だけど、十分な磁力でボディーに吸着するから走行の振動でズレたりコケたりすることもないだろう。

 

さて、明日から本格的に配線作業を始めよう!(大晦日だけど、、、w)


FIAT 500 右ハンドル仕様のコラムスイッチ取り付け

もうすぐ車検。それまでにワイヤリングハーネスを総入れ替えしたいが、首の脊髄が脊柱管狭窄で圧迫されていて両手先が痺れ、右手が自由に動かせない中、当面は現在絶不調のコラムスイッチだけでも直しておかねば、と取り掛かった。

ウインカレバーもライトのHigh/Low切り替えレバーも、節度がなくなってグダグダ。何度かベアリングの球やノック式ボールペンのスプリングで修理したが限界かも。ウインカーとライト切り替えが頼みもしないのに連動したり、ホーンが鳴らなくなったり、、、かなりヤバい。

以前に購入して、右ハンドル仕様に改造したコラムスイッチを飾っておいても仕方ないので、とりあえずワイヤリングハーネスより先に取り付けることにした。

問題多発! 現在ついているコラムスイッチの配線の色が手元にある資料やネットの情報の配線図のそれと対応しないのだ。現在のコラムスイッチから出ている11本の電線のうち「灰黄」、「水黄」、「紫」、「茶」は新しい方には無い。悩んでいても始まらない。元々、以前のオーナーによって車体側の全ての配線が正規の配色とは異なる、手っ取り早く言えばでたらめな色の線に張り替えられているから、とりあえず切り離す前に対応するものしないもの全てのコネクターに色名を書いたタグをマスキングテープで作って貼り付けておいた。

ハンドルを取り外し、コラムスイッチを抜き出した途端、スイッチはバラバラになってしまった。まあ、それが幸いして、どの色の線がどの接点に繋がっているかが目視確認できたので、「灰黄」は「灰赤」、「水黄」は「青黒」、「紫」は「青」、「茶」は「黄」にそれぞれ対応することが判った。

 

配線について詳しく知りたければFIAT500オンライン・マニュアルatwikiのこのページを参照。

古い方の廻り止めキーの凸がある金属パイプがステアリングコラムの固定金具に食い付いて抜けないので、上からマイナスドライバーで打ち込んで下に落とした。ステアリングポストのパイプにかぶさったまま宙ぶらりんだけど、邪魔にはならないので次回、ポストを抜く時にでも外そう。

また、以前修理したウィンカーキャンセリング機構がうまく働かなかった。原因は新しい方のカムの高さが足りないためで、修理のときに立てたピンを内側に曲げて対応。コラムスイッチの取り付け位置が微妙で、そのピンがウインカーレバーの付け根に干渉してしまう。一旦、コラムスイッチを挟み込んでいるステアリングポストの固定金具を緩め、微調整。そうすると今度は、一旦直っていたホーンがまた鳴らなくなった。コラムスイッチを下げたことでホーンの摺動接点が浮いてしまったためだった。色違いの配線さえ間違えなきゃすぐに終わると思っていたが、アレヤコレヤでスッタモンダ。いつものように、作業中に日が暮れてしまった。

左右ウインカーの点滅、ウインカーキャンセラーの作動、ヘッドライトのオン/オフ、上下、スモールなどの機能確認。ついでに、これまでずっと気になっていたライトレバーの、下からLow、High、Small、という変則ポジションを、下からSmall、Low、Highという自然で直感的な順序の改めた。現在はリレーをかましてあるのでHighとLowの線を差し替えるだけでOK。ワイヤリングハーネス新調の暁には、素直にノーマル接続すれば後者の順序になる。この辺のところはFIAT500オンライン・マニュアルatwikiのこちらを参照。(下の図はノーマル状態のコラムスイッチの機能。今回の右ハンドル仕様はちょっと違うが、参考まで)

ハンドルを戻し、ホーンボタンを取り付けた。どうせすぐに外す配線なので、テープで適当に絶縁して、作業完了。

右ハンドル仕様のウインカーレバーとヘッドライトレバー

少し走って、各機能を実地点検、、、のつもりが、さっきまで点灯していたHighビームが点かない。リレーやランプを確認したが異常がない。。。あ、さっき、ホーンが鳴らなかった時にヒューズの抜き差しをやったんで、、、とチェックしたら、当たり!自分で不具合の原因を作り出しているという、(;´д`)トホホ…な状況。(首や痺れた指先のせいにはしたくないしなあ、、、。単なるアワテモノだな)

ライトの上げ下げ、スモールの状態とライトレバーの位置関係を動画に撮ったつもりが、映ってなかった。(iOS15.2になってからバッテリーは直ぐ減るわ、システムがフリーズしたりぎこちなくなったり、、、特に写真アプリのここぞという撮影の瞬間に酷いことになる、、、OSは戻せないらしい。糞だ)


Fiat 500 夏バテその後

チンク嬢が全く動かなくなって、その原因が始めは暑さによるコイルの故障と疑ったが、すったもんだの挙げ句にコンデンサーだと判り、無事エンジンがかかるまでの顛末は先の投稿で述べた。

元のコイル不良は濡れ衣だったが、ハーレー・ダヴィッドソン用の2気筒同時点火コイルに替えた結果、エンジンルームがスッキリしただけでなく、ディストリビューターが不要になり故障や不調の原因が僅かながら減った。さらに、気持ちエンジンの回転がスムーズになったような、力が出るようになったような、、、

よしっ!これで直った・・・ と思ったのもつかの間。次々と異常が発生。 続きを読む Fiat 500 夏バテその後


【Fiat 500 ウィンカーキャンセラーの修理】

うちのチンクエチェント嬢は、こちらに来たときからハンドルを切り返してもウィンカーが自動では落ちてくれず、昔の単車のようにいちいち手でOFFに戻してやらないといけなかった。

調べてみると、オリジナルの500は如何に旧式といえど、ちゃんとウィンカーキャンセラーが付いているそうだ。つまりいまどきの車となんら変わらず、ハンドルを中立方向へ回せばウィンカーは自動で切れるということらしい。

チンクちゃんもハンドルやウィンカースイッチ類は無改造なので、これはどう見ても故障の部類に入る。たまにウィンカーを出しっぱなしで走ってしまうことがあり、小さい車なので危ないなあ、、、と。

ホーンボタンを外しステアリングホイールをコラムから抜いてウィンカーを分解修理することにした。

この状態のままで、スイッチを分解するまでもなくキャンセル機構が露出している。キャンセラーのラチェット(下の写真の白い突起)を押すためにステアリングホイールハブの裏側に在るべき2本のピンが折れてなくなっていた。何でこんな所が折れるかねえ、、、

ステアリングホイールはベークライトか何かの樹脂だけど、ハブ部分は鉄やアルミダイキャストなどの部品が嵌合してある。件のピンはダイキャストで一体成型で作られていたようで、破断したピンの四角い断面が一つは黒く、もう一つは銀色にに見えている。アルミ鋳物は強度がないから組み付けや使い方が荒いと折れる可能性はあるな。鋳物だから鬆(す)がはいっていたのかもしれない。

ドライバーの先が示す黒く四角い部分がピンの折れた断面

なんにせよ直すのは難しくない。折れた部分に新たにピンを2本立ててやれば良いだけのこと。元のピンが在った位置に3mmの穴をあけて、硬くて錆びにくいコンクリート釘の頭を切ったものを打ち込んでやった。

外したものを再度組み付けて終了。キャンセリング機能も戻った。めでたしめでたし。

買い物ついでに試運転に行ってこよ。