なぜ、肩甲骨を折ったひとが鎖骨固定帯を使わにゃならんのかよく知らないが、ともかく、階段から落ちて肩甲骨を骨折した友人が医者から使えと言いわれたそうだ。
問題は、一人暮らしの患者が自宅でこの固定帯をどう着脱するかだ。背面にベルクロのバンドが2ヶ所あるが、どう考えても一人じゃ無理。病人、怪我人は病院か家族の世話になれということか。
家庭事情も考慮せずこんなものを着けるように指示する医者も医者だが、器具を作ってるほうも、使い勝手、使い手の事情など眼中になく、ありきたりのことしか考えていないのだと思う。(自分も頚椎手術で同じようなことを経験した)
ネットで「鎖骨固定帯 一人で装着」とかなんとかググると同じ苦労している人がいて、工夫をしてる記事や動画も出ている。ただ、締めた紐やベルトがダラダラと長くぶら下がる。余った部分は「引き解け結び」で肩ベルトに結びつけるってのもあったけど、あまり美しくない。まあ、鎖骨固定帯自体が美しいものじゃないので、いいんだけど。。。
ともかく、友人の不便を見かねてつい、改造してあげるって言ったけど、この余りベルトの処理にひと工夫せねばならなかった。ベストを羽織るようにちゃちゃっと着れて、締めあげて出てきたベルトをループにして長さを減らし、ややこしい手順なしでベルクロで留められるようにと。なんか、ちょっと苦労したけど、まずまずうまく行った。
分厚いベルトや肩当てのクッション、硬いベルクロを縫うとき、ウチのミシンは悲鳴をあげていた。縫い目が跳んだり、糸にループが出たり、、、調子が狂ってちょっとかわいそう。職業用ミシンがあればなあ、、、と思う夜なべ仕事だった。
今日のお昼に届けて喜んでもらえたので、やった甲斐はあったね。(その後の話はこちら)
①〜②腕を通しやすいように肩当てを伸ばした状態では追加したベルトが2重になっている。
③ベルトを引っ張り、
④バックルのところまで締めあげる。
⑤〜⑥D環の付いたベルクロテープを肩当の下部にくっ付けてベルトを始末した時には3重になっている。
⑥つまり引っ張りだしたベルトは元の2/3の長さになっているので、
⑦調節されたベルトは肩当ての長さに縮まってブラブラせず収まりが良い、というわけ。
装具を外すときは上部のバックルを解除して肩パッドを切り離す。