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Ciaoの難儀

うちのCiaoは、もともと変速機無しのCiao Pというタイプだったのを、姉妹車のBravoから移植したVariomaticというバリエーター(かっこよく言えばCVTだが、昔からあるVベルトと可変幅プーリーの組み合わせで無断変速を行う機構)で、まがい物のCiao PVに化けている。(こちら参照)

どちらの車種のギアボックスも(プーリーの軸の長さ以外)外形は同じなんでポン付け互換できる。ただ見た目は同じように見えても変速機構やギア比の違いがあるので始動時に相当の力が要る。てことは、スタータークラッチにもかなりの力が加わることになり、めんどくさいトラブルが起きてしまう。

左手側のシューは以前に整形失敗したもの(再整形は可能)。中央上は歪んだ上に過熱してゴムダンパーが溶け落ちている。中央下は新品。右手側は新旧を重ねたが、違いがよく判らない。(下のGIFアニメ参照)

端的に言うと、スタータークラッチがこの力に耐えきれず変形し、遠心力がかかってもシューとドラムが十分にエンゲージができず、滑ってエンジンがかからなくなるのだ。

シューは食いつきの良いリーディングの配置で、ピボット軸からライニングの位置までの間が細い首状にくびれている。恐らくクラッチがエンゲージする瞬間にガツンというショックを受け流すために剛性を調節しているのだろう。が、ここが曲がってしまうのだ。。。

下が新品。上が変形したクラッチ。

Ciaoは1967年〜2003年まで作られていた古いバイク。その部品が今も新品で、しかも安価に手に入るのだからあまり文句は言えないけど、もうPiaggio自体は作ってないので中国かどこかのOEM生産、あるいは海賊版だろうし、品質が落ちているのかもしれない(ただ、古いオリジナルより後発のコピーの方が生産技術や材質の向上で、より良い物になっていることもままあるので一概には言えないが、、、)。

あるいは無茶な改造で、先に書いたようなスタータークラッチへの負担増が変形の原因かもしれない。

使い始めてすぐに曲がってしまったので、この先心いくら部品を換えればいいのか配いだったのだが、まだあまり減っていないライナーをシューの曲がった分だけ削って整形し、ドラムの曲率に合わせてやれば、新品時より掛かりにくいけど実用には十分なエンゲージが得られることが判った。

そんなやっつけの調整でもダメージを受けたシューは1年くらい持ちこたえてくれた。今度付けるシューはトレーリングの食い込みで先端ばかりに力が加わって曲がることのないように、ライナーは前もって整形しておくことにした。アバウトで荒っぽいやり方だけど、地面のコンクリートに擦り付けて削った。先端を削りすぎるとライナーの後ろ側ばかりがドラムに接触することになるので滑ってしまう。やり過ぎよりは、やらな過ぎの方がましなので、そこそこにして組み込んだ。

試運転では、まだガッツンというショックがあるが、以前ほどじゃない(ような気がする)。また曲がってから修正するか、もう一度リアクラッチを外してもう少しシューを削るか、、、まだ迷っている、今日このごろ、、、


FIAT 500 + トレーラー
= JAFいらず

せっかく直したCiaoのリアブレーキだが、バラしたときにスタータークラッチの摩耗が発覚した。早速部品を発注して明日にも来るはずだけど、とりあえず機能していたので、新しいのが着くまで摩耗には目を瞑ってそのまま組んでおいた。一応エンジンはかかるし、、、。

ってのが甘かった。FIAT 500で行きゃ良いのに、ついついCiaoに乗って買い物に出かけた帰り際、スタータークラッチが空回りして動かない。仕方なく「自転車モード」にして駆動系を切り離し、千本今出川からわら天神までママチャリより遅い速度でキコキコと漕いで移動。微妙な上りがずっと続くので辛い。原谷行きの市バスM1があと数分というタイミングでわら天神のバス停に着いた。急いで物陰にCiaoを隠し、追っ付けやってきたバスに飛び乗って帰宅。

夜間、街なかでの原付き積み込みは人の目が気になる。バイク泥棒じゃねえし!

急ぎトレーラーをチンクに繋いで取って返した。一人でCiaoを積み込むのは若干不安だったが、実際に前輪を持ち上げてみたら流石に軽い。一旦前輪が乗っかってしまったら後輪も問題なく引っ張り上げられた。

わら天神からだとバス道が一番ちかいけど、急坂なんでCiaoの安定が心配。少し遠回りだけど峠を越えない千束回りの谷底道を採った。家の手前の急坂直登も問題なく、無事帰着。

ふう、、、

 



いかにして吾が菲亞特五百は赤耳を得たのか?(過去投稿の翻訳)

このブログ記事、以前は時々英語で投稿していた。FBも。この頃、ヒマにまかせて自分の書いたものを和訳してみる。(なんか恥の上塗りのような気もするが、、、。それにしても、英語ひどいなW)

元記事はこちら

2016-03-17 14.24.03 HDR

一般にチンクエチェントには様々なドアミラーが付いているが、それは単にチンクが生まれた1950年代のイタリアではサイドミラーが必須ではなかったから(だとか)。そんで、今日ではみんな何でも手近にあるものや好きなものを取り付けている。けど、たいていはいい結果が出ず、チンクたちのミラーは機能的でも美的でもないようにしか思えない。Cinquecentos in general have various door mirrors simply because side mirrors were (allegedly) not required around the time Cinques came out in Italy in the 1950s. So, they put on whatever available or their favorite stuff, today. However, it seems that most of their efforts have failed and the mirrors seen on the Cinques look neither functional nor aesthetical.

以前のオーナーの選択はもっといただけないものだった。平面鏡で小さすぎだから、見苦しいし危険でもある。で、クロームメッキのやつに取っ替えて、まあ見た目OKだけど、まだ小さすぎ。
The former owner’s choice was even worse: black, flat and too small– dangerous. I had replaced them with chrome-plated ones, and looked OK but still too small.

「今どきの」Fiat 500のドアミラーを取り付けたら良いんじゃね?と思い、試してみたんだけど、アカン、、、。大きすぎた。(現行車は普通のクルマより比較的小さいにも関わらずだ)
I thought it’s a good idea to install a pair of “present” Fiat 500’s door mirrors and tried, but in vain… They were too large (despite that the present one is relatively small compared with other ordinary cars).

ウェブで数週間におよぶサーチの後、ついにマツダ ロードスター初期型のミラーに行き当たった。その丸っこい形状は同様に丸っこいチンクにピッタリだったので、ネットオークションで一組買った。元々の色はなんかくすんだようで気に入らんから赤に塗ってやった。
Finally, after weeks of search throughout the web, I came across the door mirrors for the early Mazda Miata, whose rounded shape fits that of the Cinque, and bought a pair on the web auction. The original color was rather dull, so I painted them in red!

ミラーが着くべき場所のドア表面の角度がほぼ垂直に近かったんで、ミラーの角度を調整する楔形のスペーサーをデッチ上げなきゃなんなかった。スペーサーの裏面はドアのカーブに沿うように曲がってないといかん。古いマツダ ロードスターのミラーは電動じゃなくて小さいのでマイクロチンクにもピッタリだし、丸みもね。
The angle of the door surface where the mirror was attached was too close to vertical. I had to make a wedge-shaped spacer to correct the angle of the mirror. The spacer’s surface must be curved so as to fit the door’s curvature. The old Miata’s mirrors are not motorized and small enough to fit the micro Cinque, and their oval shapes go so well with round shape of my car.

というわけで、以下のように、、、
Here they are:


Ciao リアブレーキの保守

いつの頃からかCiaoのリアブレーキの効きが悪くなり、今では坂道での制動はほとんど望めない状態。感触からすると油で滑ってるって感じ。

ばらしてみたらやはり、、、

ブレーキドラムとブレーキシューがベトベト。ここにオイルが入り込むのは車軸ベアリングのオイルシールが傷んでいるからだろう。そういやリアブレーキが滑るようになったのは以前にギアボックスにオイルを継ぎ足してからだったような気がする。

ギアボックスをバラして、ギアの腑分けと車軸のオイルシールを交換するのはメンドクサい。。。ん?いや、外からできるか、、、。でも、いつも買うUgajinさんでは「 欠品中 入荷待ち」となってるんで、どうせすぐには入手できないからなあ、、、

これだけ漏れたおかげで油面は下がっただろうし、今回の後輪脱着でも換気孔から少し外部に滲み出たから、ギアボックス内部のオイルはシールに届かないレベルになってる、、かな、、、。とりあえずブレーキドラムに漏れ出すことは当面ないだろう(と、あれだけ盛大に漏れてたことを「無かったことに」するつもり、、、)。

オイル漬けになったシューのライニングは、本来なら中まで完全に脱脂をしないと、いくら表面をブレーキクリーナーで拭いたところで使っているうちに油気が染み出して効きが悪くなるだろう。ただ、今までリアブレーキは効き過ぎで、タイヤのグリップのなさと相まってすぐロックするくらいだったから、少々ジワっとかかるほうがいいんじゃね?と、これまた勝手に都合のよい解釈。

なので、このままブレーキクリーナーをふりかけまくって掃除して、知らん顔して組み直すことにした。そうそう、ブレーキ鳴きを減らすためにブレーキのライニングに金ノコでグルービングを刻んでやった。

作業の最中に余計なグルービングを始めたりしてたらリアホイールを車体に戻したところで日が暮れてしまった。後は明日だな。


追記:工具を片付けているとブレーキシューの軸留めのクリップがレンチボックスの中に転がっていた。あ”!!!!


追追記:翌日、って今日だけど、後輪クラッチとギヤボックス、ブレーキドラムを再分解し、めでたくクリップを取り付けた。

全てが順調に組み上がって、試運転しようとしたがクラッチがつながらない、、、滑ってる。ブレーキがかかるようになるとエンジンがかからなくなった、、、。ったくぅ!話が滑ってる。。。
(;´д`)トホホ…

ブレーキクリーナーで洗浄したときに、他の部分のオイルが着いたらしくスタータークラッチベルに僅かな油膜ができてしまい、洗浄した意味がなくなった、、、どころか害に。再度分解。クラッチベルを金属タワシとサンドペーパーで磨き、クラッチのライニングも洗浄と磨きをかけて、ようやくエンジンが掛かった。ふう、、、

僕のCiaoはBravoから移植したバリエーターが付いていて、ギアボックス内部のギア比が適切ではない。そのため、始動時にスタータークラッチに大きな力が掛かり、クラッチシューが変形しやすい。今のクラッチシューも、元々変形してしまったものをライニングを削ってごまかしてあるので、そのうち交換しないとなあ。