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FIAT 500 ワイヤリング・ハーネス全交換(DAY16)

本日の作業:トレーラー用配線敷設とリアコンビネーションランプ復旧、バッテリー積み込み・固定とターミナル接続、ヒューズ装着、電源投入と各機器・インジケーターの作動確認、エンジン始動確認、ルームランプ内部配線やり直し。


ワイヤリング・ハーネスの敷設と末端の配線はほぼ完了していて、今日はリアコンビネーションランプを再装着するだけ、のつもりだったが、欲張ってトレーラー用の配線も接続することにした。ところがどっこい、これが結構な時間を食う作業になるとは思いもよらなかった。結果的に本日の作業のかなりの部分を費やすることに。

トレーラーを購入するとき、店のオヤジ(っても僕より若いだろうけど、、、)がFIAT 500へのカプラー取り付けと配線をちゃちゃっとやっつけてくれた。と言っても5分とか30分とか言うレベルではなかったがせいぜい小一時間、フィリピン出身のそこの奥さんと英語で駄弁っているうちに出来上がった。それが頭にあって、配線だけなら30分、いや今の僕の身体の状態ならその倍の1時間もあれば、、、という甘い考えだった。

実際、やってみたらさらにその倍。まるまる2時間以上がかかってしまった。先ず、7ピンのカプラーから出ている7色の電線の行き先を資料やネット情報で確認し、作業開始以来、毎日のように更新し続けている配線図に描き込んだ。

僕はビジュアル系の人間(いや、バンドとかで使うビジュアル系じゃなく、記憶・学習や判断を視覚に依存する割合が大きいという意味。そんじゃあそう言えよ、って怒られそ)なので、図面に色線を引き、位置関係を具体化することで頭と身体に情報を染み込ませる。実地に作業するときはその配線図も参照してダブルチェックを行う。さらに作業中の不具合や変更などをその日のうちに配線図にフィードバックすることで、常に実車の状態と配線図が間違いなく対応していることになるので、後々の保守や改造の役に立つ。

ま、それはともかく、配線図の描き足しから始めたので実際の配線作業は午後からになった。しかも、すぐに電線を切ったり貼ったりせず、トレーラー側カプラーの個々のメス端子にバッテリーをつなぎ、端子の配列が正常であることの確認をした。特殊な変更はされていない。プロがやった仕事でカプラーもストックのまま取り付けたはずだから当たり前だけど。さらにFIAT 500側に戻って、カプラーの各オス端子と配線の色が対応しているかもテスターで確認した。

元々7色の電線はやたら長いまま折りたたんでつながれていた。特定のクルマに合わせて切り詰めるようなことをしないでおけば、カプラー別の車両に流用する時にも電線を延長し直す手間が省ける、というプロの(あるいはあのオヤジの)流儀なのかも知れない。が、僕には要らんことなので必要に応じてプッチンプッチンちょん切って、先ッチョに圧着丸ギボシ端子を付けた。チンク側にも圧着スリーブで同色に分岐させた支線にギボシ端子を付けた。たかだか6本(黒は不使用)の線に端子を取り付けるだけ、なんだけど、エンジンベイはかなり雨水が侵入するので、接続はリアコンビネーションランプの裏側の袋状のスペースで行うことにした。ただ、ナンバー灯とバックアップランプに行く線は逃げ場がないので接続スリーブは防水タイプにし、ギボシ端子は水が溜まらないよう縦に走るコルゲート管の中に埋め込んだ。これも結構な手間がかかった。

なんか手間取ったことの言い訳ばかり書いているが、指の痺れさえなければこんなこともないはずなんだけど、、、。

話は前後するが、車体側のカプラーから出た線の整理もやった。カプラーから出て数十センチほどはビニール被覆が付いているが、その先は色線が剥き出しなので耐久性・安全性が心許ない。特に右コンビネーション・ランプに向かう線はマフラーの直ぐ近くなので熱対策も必要。難燃性の布状チューブを被せた。それから、また例によってコルゲート管のお出まし。すでに車体の配線はコルゲート管を装着しているが、カプラーからの線の束も破綻がないように上手く接続できた。

さて、これで新しいワイヤリング・ハーネスの配線・接続が全て終わった。やれやれ、、、。ふう。

残すはバッテリーの積み込みとヒューズの装着。それで半月以上の長きに渡ったチンク嬢の血管・神経交換手術が終わる。

バッテリーは大きめのB24。頸椎の故障で腕に力がはいらないのでめっちゃ重く感じる。12kg以上あって実際重いんだけど(まあ、そんだけ電気もたっぷりで安心)。固定金具は以前のものがそのまま使えた。ターミナルをつなぐ前に、プラスとマイナスの導通が無いか確かめないと。何かの拍子、というか自分のドジで回路がショートしていたらクルマが燃えかねない。恐る恐るテスターを当てた。「OL」の表示で導通なし。だが、すぐに別のドジが発覚。ヒューズを入れてない!そりゃ導通が無いはずだ。(笑)

気を取り直して、今一度メインスイッチその他が全てオフになっているのを確かめ、ヒューズボックスの各セクションの導通と電圧を測り、慎重にブレード・ヒューズを差し込んだ。

さあ、メインスイッチをオン!。火花が散るか、煙が出るか、バッテリーが破裂する音がするか、、、と身構えたが何も起きないので一安心。電磁式燃料ポンプがカカカカカカカカ・・・と異常な速さで空回りしている。呼び水してやらないといけないかな、と思い始めた途端に正常は音になった。その後も不整脈のような音がするが、それは燃料ホースに空気の泡が入っているからだろう。キャブレターには影響ないので、特になにかする必要はない。

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エンジンをかける前にインジケーターと内外灯火類をチェック。右後部のウインカーの光量が少ない。コンビネーション・ランプの固定ビスにアースを取っていたが、その接触不良だった。手当をして再確認。OK!

最後にルームランプのチェック、、、点かない。そういやホーンもまだだったのでホーンボタンを押すもウンともスンとも。ルームランプとホーンは同じ系統でヒューズを共有しているから、ヒューズが飛んだんだろうと、ヒューズボックスをチェック。案の定。

原因はルームミラー内部のショート。先のヒューズボックスでの回路チェックでは異常なかったのに、、、。ミラー内部でリード線のハンダが外れていた。それだけなら不点灯になるが、変なところに触っていたのだろう。給電もアースもビニール被覆が経年劣化でカチカチになっていた。先日、新しいワイヤリング・ハーネスの線を引き込んだ時にスイッチの脱着を行ったが、ついに線の硬さに耐えかねてハンダがギブアップしたのだろう。しかし、なんでこのタイミング?(正月からずっと寒いんで、劣化だけでなく気温低下によってもカチカチ度はひどくなるからねえ)

オリジナルのFiat 500 にはドアにもルームランプのスイッチが付いている(正確にはドアの開閉でON/OFFする)。ウチのチンクにはこれが無く、ルームランプ側のスイッチもドアスイッチとの連動に対応できない配線になっていた。せっかくハンダゴテ出してきたんだし、この際、正常な配線に戻してやった。

ルームランプOK。ドアスイッチOK。ホーンOK!メインスイッチをACC(アクセサリー)側にして、灯火類の再チェック。これもOK。(ACCで灯火をONにし、ブレーキを踏んでもブレーキ・ランプが点灯しないが、そもそもACCで走行しなので全然OK!)。

さてさて、お待ちかね(って、僕以外誰がまってるんかねえ、、、W)のエンジンチェック。日が暮れて灯火確認にはちょど良かったけど、冷え込んできたのでかかるか心配。しかし、チョークとスターターを同時に引いたらめっちゃ元気にエンジン始動。半月ぶりだが、配線(特に太いバッテリーとアースのケーブル)が新品。バッテリーも容量が増大したので元気じゃないわけがない。オイルプレッシャーとチャージインジケーターは直ぐに消えたので、これも正常。(燃料残量警告灯はタンクがほぼ空なのでONで正常)

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これで、ほんとに本当の作業終了!

と思いきや、センタートンネルの後部天井板と前部の復旧がまだだった。天井板は改造痕の孔が酷いので修復が必要だ。まだまだ終わらん!


FIAT 500 ワイヤリング・ハーネス全交換(DAY15)

本日の作業:配線の残りにコルゲート管装着とハーネスの整頓、各スイッチとメーター内外のインジケーターランプをダッシュボードに取り付け、アース線の配線と結線、絶縁の不完全な端子に熱収縮チューブで絶縁処理。


さあ、今日ですべてが終わる!天気も上々、やる気満々。

昨日、基本的にアース以外の配線は終わっていた。しかし気がかりだったワイヤリング・ハーネスにもとから付いていた端子の絶縁。ヒューズボックスに差し込んだ平型端子は少々のことで接触することはないが、工具やネジがうっかり触れたら怖いことになりかねない。そんで配線の接続場所や導通のダブルチェックを兼ねて今一度外して熱収縮チューブを被せ、熱処理をした。端子をヒューズボックスに戻す前にテスターで接続先の機器までの導通を確認。

やり残したコルゲート管被せは思ったより手間がかかった。なぜなら配線を整頓すればするほど昨日やった場所のそこここに隠れていた僕のウッカリが飛び出てくる。結線の間違いは無いが、コルゲート管を被せて切り口にビニテを巻いてから反対側から来ている線を見落としていたことに気づき、せっかく被せたコルゲート管を外すハメになったことも1ヶ所や2ヶ所ですまない。面倒くさくなってもう一本コルゲート管を這わしたところもある。

整理しないままのコルゲート管はこれまでのオドロオドロしいスパゲッティー状態を思い起こさせる。そこにまた1本管が増える。『未来世紀ブラジル』は嫌だ。。。とダダをこねても仕方ない。まだバラバラ状態のスイッチやランプをダッシュボードに取り付けたら少しはましになった。(と勝手に思ってる)

次に燃料タンクを金属バンドで固定し、電磁燃料ポンプも復旧した。ポンプをタンク固定バンドに取り付けたのは正解。

しかし、今日はここまで。日が傾いた途端に気温がガクンと下がり、手がかじかんで仕事にならない。谷間の原谷の東側斜面にある我が家は4時になるともうお日さまが山の向こうに隠れてしまうのだ)。

連日々々、明日は終わりそう、今日こそ完成、と言いつつ終わらない。まるでオオカミ老年じゃん。なんでもう言わない。代わりに明日やるべきことを書いておこう。

リア・コンビネーションランプの結線と復旧(可能であればトレーラー用の配線を結線)、バッテリーの積み込みとターミナル接続、ヒューズ装着、試運転。(いっぱいあんじゃん。できるんかね?)

作業を終えて、家に入ったらなぜかアクビが出た。で、なぜかうっかりアイフォンのカメラのシャッターを押してしまったが、なぜかセルフィーモードになっていて、変なおっさんが写ってた。

 


FIAT 500 ワイヤリング・ハーネス全交換(DAY10)

本日の作業:昨日やり残した者室内の配線にコルゲート管装着と固定、ヒューズボックスに配線接続、フロントのライト類配線整理。


今日もたいしてはかどらなかった。いや、「今日」と言っても、もう3日送れのブログ記事。上にやったことを書いたし、あとは写真をアップしておしまいにしよう。

あ、一つだけ、、、先日でっち上げたヒューズボックスの底に貼ったマグネットシートは結構強力にくっついているので、ややこしい配線を取り回すのに便利でよろし。

問題はヒューズボックスではなく新しいワイヤリング・ハーネスの方にあった。電線の各先端は接続する機器に応じて端子がすでに装着済みで便利なんだけど、生きている線の先端はプラスの電圧がかかっているのが多いのに保護カバーも無く、真鍮の金属地肌が剥き出しになってる。ヒューズボックスの底は間仕切りがしてあって、そのまま端子同士が接触する恐れはないが、工具やネジが転がって接触したら思いっきりショートするだろな。

購入したワイヤリング・ハーネスに付いてる端子は絶縁保護カバーがほとんど付いてない。ヤバい。

とりあえず繋いでみないと線の配置もままならない。後からカバーは入れられないので熱収縮チューブで保護しておこう。

ヒューズボックスに主要なラインの結線をする。
助手席側の配線状況。相変わらずコルゲート管だらけだが以前よりは1億倍マシ。
なんかまとまりのない配線状態だけど、以前のようにブラブラしているものはない。こうなるとダッシュボード下のニープロテクションが要るな。
バクアップランプの配線はセンタートンネルからショートカットしてドアの辺りでメインハーネスと合流するようにした。

なかなか進まない上に(明日1・11)は雨だとか、、、一応、エンジンベイから車室までの配線は終わったので、天気が悪ければおうち時間にしよう。フロント周りの配線は手強いし、少し準備も休養も必要だろな。恵みの雨、か。。。


FIAT 500 ワイヤリング・ハーネス全交換(•••の前哨戦)

何が何だか解らない、僕のFIAT 500の配線。ただわからないだけなじゃない。バッテリーもヒューズボックスもオリジナルの場所に無く、その間にキルスイッチとこれまた移動されたメインスイッチが挟まっていて、それらをつなぐ無数の電線が車体のあちこちを剥き出しのまま這い回っている。場所によってはグロメットすら省略されていてから、いつ火がでてもおかしくない。おっそろしいっ!

自分の力の及ばぬ領域は神仏に頼るしかない。。。(都合の良いときだけ、、、w)

ずーっと昔、このチンク嬢がウチに来てくれたときからこの問題はあからさまで、早晩ワイヤリング・ハーネス総取っ替えが必要になることは判っていた。が、いろいろあって、、、ていうか、面倒い、、、ていうか、FIAT 500の配線は比較的簡素であるにもかかわらず、ちょっと怖気づいて、今の今まで明日延ばしにしてきた。

希少な右ハンドル車であるがために実にうちのお嬢は手間がかかるのだ。右専用のワイヤリング・ハーネスは市販されておらず、左用配線にそれなりに手を加える必要がある。さらに、弱い電装を補うために施したライト類のLED化で追加した整流ダイオードや電子リレー、他にもいきあたりばったりで後付けした補機類が配線の混乱に拍車をかけ、それらを正す邪魔くささを思うとつい現実逃避に走ってしまうのだった。

FIAT 500F 後期用のワイヤリング・ハーネス。回路自体は今どきのバイクより簡素だが、そこは間違っても「クルマ」なんで流石にボリュームがある。

もちろんいつでも作業に取りかかれるように、ワイヤリング・ハーネスの新品はもちろん、グロメット、ギボシ端子その他の細々とした配線部品、それに右ハンドル仕様に改造したウインカー/ヘッドライトのコラムスイッチはバッチシ用意してあった。新しく入手したバッテリーをオリジナルの位置(フロントフード下)に戻すべくバッテリートレイも製作。(それでも部品や配線図を眺めては白昼夢の中を彷徨いながら「作業のイメージトレーニング」に耽るだけで、現実は一向にお尻が上がらなかった)

ところが先日、ついに耐えかねた古いコラムスイッチが悲鳴を上げ始め、本格的な改修を待たずにこれを取り替えるハメに。傷んだコラムスイッチはレバーの節度が無くなり、ホーンも鳴らないグダグダ状態だったが、このまま手を拱いていては他の電装部品や配線にトラブルが起きるのも時間の問題だ、と危機感を覚えた。いよいよ年貢の納め時か!

さて、いつもどおりダラ長い前置きだったが、これ以降は本題をちゃちゃっと手短に記す。要するに、ワイヤリング・ハーネスの引き直しに着手、、、の前段階(ん?まだ前段階かい!と怒られそうw)、第二弾(第一弾はコラムスイッチだった)としてヒューズボックスを製作した、という話。(さっさと書けよ!ってか?)


現状、オリジナルのヒューズボックスは失われていて、訳の分らない配電盤にてんこ盛りのブレードヒューズが刺さっている(ブレードヒューズってとこだけ、唯一の褒められる点)。今でも下図のようなオリジナルのヒューズボックスは入手可能だが、いまさら溶融線が露出してる芋虫みたいな旧式のヒューズを敢えて使う理由もないので、「今風」のブレードヒューズを差し込むヒューズボックを使うことにした。

オリジナルのヒューズボックス (”FIAT 500 Instruction Book” より)

FIAT 500の配線図によるとヒューズボックスには6系統のヒューズが置かれているが、どうせ新たなブレードヒューズ用に切り替えるのならもう2系統増やして計8系統のものを選んだ。これで、電磁燃料ポンプと後付けアクセサリー用の個別回路を確保できる。(都合よく、配線図と同じ配列で両サイドにアルファベットと数字が振ってある)

購入した8系統ブレードヒューズボックス(Amazonより)ヒューズボックスをポチったときから気づいていたんだけど、買ったものは底面から平型コネクターを差し込むタイプ。オリジナルのように両サイドから差し込むのではない。ってことは、ボディーに孔を開けるか、ヒューズボックスを持ち上げて固定するベースを作るしかない。同然、僕のチョイスは後者。

平型コネクターの「柄」の部分と絶縁スリーブ、電線の曲がり代を考えると、15mm~20mmほど持ち上げないといけない。また、差し替えなどのメンテを考えたらヒューズボックスはベースから取り外しもできないとね。

そんで、ベースは3mm厚の発泡硬質塩ビ板ででっちあげた。両サイドの高台部分は6枚重ねで18mmの高さがある。ベースとボックスを固定するのは高ナットとローレットビス。全体を車体に固定するのは強力なマグネットシート。配線の付け替えが必要になってもすぐに取り外し可能となる。これですべての材料と部品が揃った。

発泡塩ビ板は、アクリルやポリカーボネートと比べると、ある程度柔らかくて加工がしやすい。剛性はそんなにないがフニャフニャという程でもなく、底からネジを通しておけば高ナットがグラグラすることもない。ヒューズボックスなら強度に問題はない。裏に貼り付けたマグネットシートは何かをバラしたときの遺物だけど、十分な磁力でボディーに吸着するから走行の振動でズレたりコケたりすることもないだろう。

 

さて、明日から本格的に配線作業を始めよう!(大晦日だけど、、、w)