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簡易な電圧計
 (for Fiat 500)

常々バッテリーの状態やオルタネーターの発電状況をモニターできたらいいなと思っていたので、電圧計を取り付けることにした。

スピードメーター右下の白い丸は百均で買った温度/湿度計

電圧計があればリアのエンジンルームに移設されて点検しにくい位置にあるバッテリーの状況も一目瞭然。走りながら電気の心配をする必要もないし、ちゃんと定格の電圧が出ているのにスターターモーターの起動力が弱ければ、配線の不良かモーターそのものの問題だとすぐに判る。

元々、燃料計さえ付いていないFiat 500に電圧計などあるわけもない。いや、正確に言うと燃料残量が5リッターを切ると点灯する「BENZINA」とオルタネーターの発電状況の「GENERAT.」のインディケーターは付いているが、ランプのON-OFFだけでは心もとない。

で、無いものは作る。Amazonで僅か120円(送料込み!)でディジタル表示のシガーソケット用電圧計を売っているのに、、、。

安物のディジタルのやつはスターターモーターを回す時の電圧変化で表示が乱れたり、酷いのは一旦ソケットから抜いてリセットしないと表示が回復しないものもあるらしい。

Fiat 500にはアナログが似合う。小ぶりの電圧計を捜していたらSD-39-DC15VというぴったりのVメーターがあった。最大レンジが15Vなので定格12Vの自動車に最適。値段は1500円でAmazonの超安物の12倍以上するが、コイルと針で動く一番単純なものだから安物ディジタルのような電圧の乱れで狂うこともない。それに見てくれがなんともかわいいのでFiatにも似合う。

ダッシュボードの下に取り付けることも考えたが、簡単に取り外しができるようにシガーソケット差し込み式に改造することにした。

暗すぎて使い物にならないマップランプがあったのでそのプラグとアームに件のメーターをくっつける。改造はタダそれだけ。

 


Fiat 500の顔

昔、立体の授業のなかで「Anthropomorphism(アンソロポモーフィズム=形態の擬人化)」という言葉が出てきたのを思い出す。

モノの形の中にヒトの面影を見ようとし、モノを作るときにもどこかでヒトの形をなぞらえてしまう、という癖が人間にはあるということ。

抽象画や無機的でミニマルな彫刻でさえもどこかに人の形を彷彿とさせる作品はよくある。また、インダストリアルデザイン、中でも車のデザインにおいてはフロントマスクのデザインで特に考慮されていると思う。逆に、人面のイメージからかけ離れたものは大抵キモい。

photo by Rudolf Stricker (Wikipedia)
File:Nissan JUKE 15RX (F15) front.JPG
photo by Tokumeigakarinoaoshima (Wikipedia)

なんか、Fiat Multiplaなんて醜怪な深海魚を見てるような感じ。日産ジュークは最近見慣れてきたせいか、それほどキモいとも思わなくなったが、始めは違和感があった。

で、うちのお嬢さんは、、、文句なく可愛い!

ただ、500L用のバッヂは小さいのでちょっと鼻の下が間延びして、無愛想

こんな感じだったので、笑顔にしてあげた。(材料:カッティングシート)

気まぐれツンデレだったイタリア娘が、これからはいつでもずっと笑顔をふりまいてくれる。。。嬉しいじゃない!(でも調子よく走ってデレデレしてくれていても、路上で突如ダダこねだすのは覚悟の上だけど、、、)

先日、PhotoshopしたものをUPしたけど、今日のは本物です。(リンク先の写真と見比べても違いは判らないと思う、、、w)

 

やり過ぎかな。。。


【Fiat 500 ウィンカーキャンセラーの修理】

うちのチンクエチェント嬢は、こちらに来たときからハンドルを切り返してもウィンカーが自動では落ちてくれず、昔の単車のようにいちいち手でOFFに戻してやらないといけなかった。

調べてみると、オリジナルの500は如何に旧式といえど、ちゃんとウィンカーキャンセラーが付いているそうだ。つまりいまどきの車となんら変わらず、ハンドルを中立方向へ回せばウィンカーは自動で切れるということらしい。

チンクちゃんもハンドルやウィンカースイッチ類は無改造なので、これはどう見ても故障の部類に入る。たまにウィンカーを出しっぱなしで走ってしまうことがあり、小さい車なので危ないなあ、、、と。

ホーンボタンを外しステアリングホイールをコラムから抜いてウィンカーを分解修理することにした。

この状態のままで、スイッチを分解するまでもなくキャンセル機構が露出している。キャンセラーのラチェット(下の写真の白い突起)を押すためにステアリングホイールハブの裏側に在るべき2本のピンが折れてなくなっていた。何でこんな所が折れるかねえ、、、

ステアリングホイールはベークライトか何かの樹脂だけど、ハブ部分は鉄やアルミダイキャストなどの部品が嵌合してある。件のピンはダイキャストで一体成型で作られていたようで、破断したピンの四角い断面が一つは黒く、もう一つは銀色にに見えている。アルミ鋳物は強度がないから組み付けや使い方が荒いと折れる可能性はあるな。鋳物だから鬆(す)がはいっていたのかもしれない。

ドライバーの先が示す黒く四角い部分がピンの折れた断面

なんにせよ直すのは難しくない。折れた部分に新たにピンを2本立ててやれば良いだけのこと。元のピンが在った位置に3mmの穴をあけて、硬くて錆びにくいコンクリート釘の頭を切ったものを打ち込んでやった。

外したものを再度組み付けて終了。キャンセリング機能も戻った。めでたしめでたし。

買い物ついでに試運転に行ってこよ。


Fiat 500のワイパーその後

2016-01-15 15.18.27

先日、異常に遅いチンクエチェントのワイパーを修理しかけていたことをアップしたが、今日も午後から続きをやった。ていうか、やっつけた。

山中でひとり淋しく朽ちようとしている赤いチンクからいただいた部品は、ウチの白チンクのそれらより程度が良い。何よりオリジナルのワイヤリングハーネス(電気配線)をいじっていないから、ワイパーモーターとスイッチを結ぶリード線のビニール被覆を元の色で追いかけることができる。つまり、車の配線は赤、青、白、黄などに加えて色の2016-01-19 23.38.29交じったダンダラもあって、回路図との対照が楽にできるようになっている。

一方、ウチの娘は前オーナーによってバッテリーの位置の変更され、配線もすべて更新されている。いただけないのはこの配線がこんがらがって何が何だか分からないこと。更新と言えば聞こえが良いけど、線の色も気ままに変えられていて、うっかり下手につなぐとショートして危険。(まるでスパゲッティ!・・・いやメドゥーサの髪か?)2016-01-19 21.55.28

そんなわけで、整備手引書の回路図と首っ引きでテスターをあてながらスイッチやコネクターの電圧や導通を調べたが、とんでもなく時間がかかった。赤チンクのモーターには、出来る限りオリジナルのリード線を使い、接続にも本来のカプラーを流用することにした。

2016-01-19 16.08.18そうやってこしらえたリード線のイタリア製ギボシコネクター、、、保護スリーブが欠落していて、スイッチに差し込んでも金属部分が露出する。こりゃ危ない。それで、熱収縮チューブを使おうとした。。。が、サイズが合わない。そういう時によくやる手が、チューブをラジオペンチの口ばしでムリヤリ広げるという荒ワザ。これ以上広げると破れる、というところまでグイグイやる。薄くなるので念のために二重に被せておいた。

2016-01-19 16.16.58で、すべてのコネクターを繋ぎ終え、恐る恐るメインスイッチを回し、ワイパーオンにしてみた。

動いた!大成功!気がついたらあたりが薄暗くなっていた。。。

その後、欲張って別の調整。モーターを換えたためか、ワイパーの停止位置が少し高いので、ワイパーアームを外して角度を変えた。そしたら、ワイパーが動かない。。。機構にも回路にも問題無いはず。リンケージに給油しコネクターに接点復活剤やCRCをぶち込んでもだめ。。。フューズが飛んだ?先日、硬化した配線の被覆が折れてショートし、15Aのフューズを飛ばしたのでワイパー回路のフューズがどれかは判っている。調べてみたけど正常。

2016-01-19 16.40.00ついでにヘッドライトまでも点いたり点かなかったりになりやがった、、、くそっ!電気の仕事で一番いやなパターンだ。もう真っ暗。その上、めっちゃ冷え込んできた。頭にヘッドランプ巻いてダウンジャケット羽織ってオーバーパンツ穿いて、、、登山かよ(笑)

判った!フューズの接触不良。フューズの足の表面に酸化皮膜ができている。山ほど付いてるフューズのどれもこれも、金属の足が灰色に曇っている。メイン回路の25Aフューズはうっすらと発熱すらしている。

ワイパー回路のフューズは先日切れたので、新しいのに交換したつもりでいたが、通電させるために当面使わない別回路のフューズを外して飛ばしたフューズのところに突っ込んでいたのだった。

また接点復活剤ぶっかけて、酸化皮膜をマイナスドライバーの先でゴシゴシこそげ落とす。すべてのフューズとホルダーの清掃を終え、復旧したらワイパーもヘッドライトも安定した。

めでたしめでたし!

あとはホイールから古いタイヤを一本外し、新しいタイヤをハメたら、ユーザー車検を受けられる。1月中にストリートリーガルなチンクになる。

2016-01-19 20.28.02P.S.
ラジオペンチで指の付け根を挟んでしまった。。。

血マメ。。。イテテ。

 

 

 

 


追記: 元のワイヤリングハーネスがあまりにもあんまりだったんで、意を決して2022年の正月に総取っ替えを決行した。(合計20日ほどに渡るので相当な覚悟が必要かと、、、)

また、それ以前に間欠ワイパーコントロールも取り付けたり、いろいろやっている。「ワイパー」等、適当なキーワードで当ブログ内を検索されたい。

FIAT 500 ワイヤリング・ハーネス全交換(•••の前哨戦)