ハクビシン

先日、花背の友人ちからの帰り道でハクビシンを見かけた。夜9時過ぎに花背峠の急坂を下りきり、後少しで鞍馬というところで緩いカーブを曲がっていたらいきなりライトの光に小動物が。。。 里も近いからネコ?いやタヌキ?アライグマかも、、、とか思っているうちに、ガードレールを乗り越えて視界から消えていった。

ちらっと白い顔が見えたような気がしたのでハクビシンかも、と後から思った。人家の天井裏や床下に住みついて迷惑かける「害獣」としてアライグマなどと共にメディアで時々登場するが、僕は今まで生で見たことがなかった。家に帰って調べてみたら確かにハクビシンは顔が白く体型も割とほっそりしてる間違いなさそう。映像にあるように尾の先が黒いのもいるようだ。

ハクビシンはいっとき新型コロナの感染源と言われていた。が、どうやらそれは濡衣だったらしい。外来種のようだけど移入時期がはっきりせず在来生物同様に鳥獣保護法の適用対象で、いくら天井裏に溜め糞されたからと言って勝手に駆除はできないのだとか、、、。まあ、出自がどうあれ、迷惑かけなきゃいいわけで、、、僕が見かけた個体がいた場所はそれなりに山の中だけど近くには京都バスの施設があり、その先には鞍馬の集落もあるから、こいつがそういう所へのこのこ出ていって嫌われ者にならないことを願う。


Ciaoの難儀

うちのCiaoは、もともと変速機無しのCiao Pというタイプだったのを、姉妹車のBravoから移植したVariomaticというバリエーター(かっこよく言えばCVTだが、昔からあるVベルトと可変幅プーリーの組み合わせで無断変速を行う機構)で、まがい物のCiao PVに化けている。(こちら参照)

どちらの車種のギアボックスも(プーリーの軸の長さ以外)外形は同じなんでポン付け互換できる。ただ見た目は同じように見えても変速機構やギア比の違いがあるので始動時に相当の力が要る。てことは、スタータークラッチにもかなりの力が加わることになり、めんどくさいトラブルが起きてしまう。

左手側のシューは以前に整形失敗したもの(再整形は可能)。中央上は歪んだ上に過熱してゴムダンパーが溶け落ちている。中央下は新品。右手側は新旧を重ねたが、違いがよく判らない。(下のGIFアニメ参照)

端的に言うと、スタータークラッチがこの力に耐えきれず変形し、遠心力がかかってもシューとドラムが十分にエンゲージができず、滑ってエンジンがかからなくなるのだ。

シューは食いつきの良いトレーリングの配置で、ピボット軸からライニングの位置までの間が細い首状にくびれている。恐らくクラッチがエンゲージする瞬間にガツンというショックを受け流すために剛性を調節しているのだろう。が、ここが曲がってしまうのだ。。。

下が新品。上が変形したクラッチ。

Ciaoは1967年〜2003年まで作られていた古いバイク。その部品が今も新品で、しかも安価に手に入るのだからあまり文句は言えないけど、もうPiaggio自体は作ってないので中国かどこかのOEM生産、あるいは海賊版だろうし、品質が落ちているのかもしれない(ただ、古いオリジナルより後発のコピーの方が生産技術や材質の向上で、より良い物になっていることもままあるので一概には言えないが、、、)。

あるいは無茶な改造で、先に書いたようなスタータークラッチへの負担増が変形の原因かもしれない。

使い始めてすぐに曲がってしまったので、この先心いくら部品を換えればいいのか配いだったのだが、まだあまり減っていないライナーをシューの曲がった分だけ削って整形し、ドラムの曲率に合わせてやれば、新品時より掛かりにくいけど実用には十分なエンゲージが得られることが判った。

そんなやっつけの調整でもダメージを受けたシューは1年くらい持ちこたえてくれた。今度付けるシューはトレーリングの食い込みで先端ばかりに力が加わって曲がることのないように、ライナーは前もって整形しておくことにした。アバウトで荒っぽいやり方だけど、地面のコンクリートに擦り付けて削った。先端を削りすぎるとライナーの後ろ側ばかりがドラムに接触することになるので滑ってしまう。やり過ぎよりは、やらな過ぎの方がましなので、そこそこにして組み込んだ。

試運転では、まだガッツンというショックがあるが、以前ほどじゃない(ような気がする)。また曲がってから修正するか、もう一度リアクラッチを外してもう少しシューを削るか、、、まだ迷っている、今日このごろ、、、


花背別所のおみやげ

先日、花背別所でお世話になっている農家の藤井さん(といっても、別所のほとんどが藤井姓。訪ねたのはマス子さん)のお宅に帽子を忘れて、別の村の友人ちに行ってしまった。追っつけ電話をもらい、帰り道に立ち寄って受け取りたい旨返事したものの、すっかり晩くなってしまった。前もって連絡し、わざわざ出ていただかなくてもいいように家の表に置いといていただいた。窓の明かりは消えていたけど、玄関灯に照らされて帽子と一緒に何やら紙袋が、、、

中には自家製の粽と柴漬けと山椒伽羅蕗、それに万願寺唐辛子。

粽(ちまき)は、昔ここに住んでいたころからマス子さんによく頂いた。

花背地区の中でも京都に比較的近い別所では、昔から笹を刈り、乾燥し、束ねて和菓子や京料理、そして祇園祭に山鉾で売られる(昔は鉾から囃子方がバラ撒いていた!)厄除け粽などに使われてきた。しかしこの10年、笹の開花(数十年に一度の代替わりによる一斉枯死)と異常繁殖した鹿の食害により、京都北山の笹は壊滅してしまった。

別所には加工技術と販路があるので京都府下の他地域から生の笹を仕入れて、今も細々と出荷されている。以前は別所のそこかしこで見られた笹の葉干しも、もうほとんど見かけない。この藤井さんちの笹もマス子さんの代で終わるのだろうか、、、笹を使って自家用に粽も作られているから、こうやってご馳走になれる。いつまでもお元気でいてほしい。

笹もそうなんだけど、今回頂いた粽や柴漬け、山椒伽羅蕗もずっと受け継がれていくといいなあ。

自家製の柴漬けに茗荷の味と香りがアクセント。地の山蕗の伽羅蕗にも地の山椒の実の痺れと香りが舌に心地良い。
肉厚で実がパリっとして、香りもスゴイ万願寺、この3倍もらったけど、、、もう無い、、、

 


FIAT 500 + トレーラー
= JAFいらず

せっかく直したCiaoのリアブレーキだが、バラしたときにスタータークラッチの摩耗が発覚した。早速部品を発注して明日にも来るはずだけど、とりあえず機能していたので、新しいのが着くまで摩耗には目を瞑ってそのまま組んでおいた。一応エンジンはかかるし、、、。

ってのが甘かった。FIAT 500で行きゃ良いのに、ついついCiaoに乗って買い物に出かけた帰り際、スタータークラッチが空回りして動かない。仕方なく「自転車モード」にして駆動系を切り離し、千本今出川からわら天神までママチャリより遅い速度でキコキコと漕いで移動。微妙な上りがずっと続くので辛い。原谷行きの市バスM1があと数分というタイミングでわら天神のバス停に着いた。急いで物陰にCiaoを隠し、追っ付けやってきたバスに飛び乗って帰宅。

夜間、街なかでの原付き積み込みは人の目が気になる。バイク泥棒じゃねえし!

急ぎトレーラーをチンクに繋いで取って返した。一人でCiaoを積み込むのは若干不安だったが、実際に前輪を持ち上げてみたら流石に軽い。一旦前輪が乗っかってしまったら後輪も問題なく引っ張り上げられた。

わら天神からだとバス道が一番ちかいけど、急坂なんでCiaoの安定が心配。少し遠回りだけど峠を越えない千束回りの谷底道を採った。家の手前の急坂直登も問題なく、無事帰着。

ふう、、、