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明養軒の餃子(またしてもiPhone絡み)

2年ちょっと前、2コ下の高校の後輩が、、、いや、もう先輩後輩とか関係ないから友達なんだけど、、、iPhoneを買い替えた時、半端な知識の人に頼んで設定してもらったらしく、前の中身をキャリーオーバーせずメールから何からグッチャグチャになってしまい、何とかしてと泣きつかれたことがあった。あのときは苦労したけど色々と「おいしい報酬」をいただいてやった甲斐があった。(その時の記事はこっち

先だって、あのiPhone8が不調で、というか、仕事や家事で指紋がすり減ってる手指では指紋認証がうまく働かないのが主な理由で、電池もへばってるから買い替えたいと、また相談を受けた。今回はシリ拭きじゃなく、購入、下取り、バックアップからの復元、その後の設定、微調整など始めから関わった。(実際には旧iPhoneが生きていたんでバックアップを使わず、新旧のiPhoneを近づけるだけで移行ができる「クイックスタート」という機能をつかったが、こういう所はiPhoneは大変便利にできている)

ていうか、iPhoneの移行の前に格安SIMへの乗り換えもあって、前回大変だったのよりはマシだけど、やはりそこそこの手間はかかった。まず、新しいiPhoneが来るまで使う現用iPhoneでスマホのオリジナル・キャリアのDocomoからSIMロックを解除。これは、以前はショップに出かけて3000円払ってやってもらっていたが、今はiPhoneの設定から解除でき、しかも無料。(どっかのソーリ大臣のおかげか?)。

それから、いままでDocomoに6千円も7千円もも払っていたというので、いろいろ検討して(ていうか、僕が使ってるし、便利でコスパも悪くないんで)音声通話付きSIMはOCNモバイルONEを選んだ。

面白いことにOCNの「エントリーパッケージ」というものを300円出して量販店やネットで買うと、SIMそのものではなく、割引の手引と「アクティベートコード」が書いた紙切れが送ってくるだけ。そこにある説明に従ってSIMを購入すると、3300円の初期契約料が無料になる。差し引き3000円のお得と。これは使わない手はないが、それなりにめんどくさい。(しかも!後になって、ヨドバシカメラではエントリーパッケージを200円高い500円で売っているんだけど、額面に惑わされてはいけない。なんと、上記の3300とは別に、7000円のキャッシュバックが付いてくる。もちろん所謂「縛り」はあるんだけど、これがほんの2~3ヶ月。数カ月後には7000円が振り込まれて、その後はキャンセルOK。こんなのアリ?W)

ま、それはともかく、無事にSIM乗り換え、新iPhone11購入、さて、購入時にAppleに申し込んでおいたiPhone8の下取りで、ちょっと躓いた。

京都の住所表記には伝統的に、しかも正式に通名(とおりめい:道路の名前)が入る。そして座標のように二つの道路の交点から東西南北どちらに位置するかを「東入(ひがしいる、と読む)、西入、下る(くだるではなく、さがる、と読む)、上る」で表し、さらに家の面している道には「諏訪町通」とか「柳馬場通」というふうに「通」をつけるが、そうでない方の道は「松原通」や「竹屋町通」などの通名から「通」を外す。そのうえご丁寧に町名と番地も必要となる。おっつけ住所表記は長ったらしくなり、間違いもまま起きがち。

京都人(特に古くから「京の街」であった市街地中央部の住人)は住所に「通」を全く付けないことが多い。たとえば「柳馬場通と元誓願寺通の交差点から南へ行ったところ」は「柳馬場元誓願寺下る仙洞御所町」と言うが、「正式」には「柳馬場元誓願寺下る仙洞御所町」となる(そんな住所存在しないけど、、、)。

さて、件の友人はパスポートに自分の住所を自書する時、うっかり普段口にしている言い方どおりに「通」を抜いて書いてしまった。そして本人確認にそのパスポートを使ったものだから、Appleはもう一つ提出した運転免許証の住所と「1文字違っている」として受け付けなかった。

Appleが融通の利かない企業なのか、たった一文字の違い(しかも誤記ではなくはしょっただけ)を許容できないのが今の御時世なのか、、、。何とも人間味を感じられない扱いに、腹が立つというか、呆れたね。

その後、パスポートに代えて健康保険証を使い再度申し込んだが、今度はどうなるか、、、。(後で気づいたんだけど、今度は「上る」が「上ル」となっていた。正式な表記はひらがなの「る」だけど、伝統的にカタカナの「ル」を使うことが多く、普段は役所でも許容されているんだけど、、、さて、Appleは何て言ってくるだろう。

(友人はiMac持っていて、写真の保存もiPhone本体のバックアップも余裕たっぷりのHDDにやり放題なのに、知らないうちに写真がiCloudにアップされていて、クラウドのストレージが満タンになったから金払えという警告に脅されて料金支払ってたんだって。。。(前回、iPhone8のグチャグチャ設定を直した時に気づけばよかったんだけど、、、)

ま、一通りの手続きは終わり一段落。ほっとした、、、、

この友人のSIMやiPhone購入手続きの手伝いや設定に行く度、美味しいお菓子や手料理をいただく。今回は彼女のお母さんが以前やっていた中華料理店の餃子。もう随分前に店を閉めて引退しているがまだまだ健在のお母さんが手作りした餃子の餡を、娘の彼女が包んで焼いてくれた。高校のころを思い出す、懐かしい餃子の味。2年前は真夏だったんで冷麺だったなあ、、、。

ところで、友人は餃子を超高速で包む。iPhoneの設定してたんでその包み方を見られなかった。こんど教えてもらおう。

 


便所ブラシが台所ブラシに変身!

何年か前にスウェーデン北部のKungsledenをトレッキングしたとき、山小屋のキッチンに備え付けられていた柄付きの食器洗いブラシが物珍しく、なんだか便所ブラシみたいだな、というあまり相応しくない連想をした。でも、山小屋の少ない汲み置き水で確実に汚れを落とし、且つブラシを持つ手を濡らさずに済むという合理性には感心した。

家に帰ってから百均でヘッドの小さい手頃な便所ブラシを見つけ、長すぎる柄を切り詰めて使ってみたら、これが全くスウェーデンのと同じ使い心地。その記事はこちら。もうあれから5年も経つんだ、、、。

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それが、先日、ポッキリ折れてしまった。これまでも折れて修理したことはあるけど、今度は首のところなので力がかかり修理しても長くは持たないだろうと、新調することに。

また百均で似たようなブラシを買って、切断部分をバーナーで溶かして溶接。前回は柄の中に木の棒を入れて補強したが、今回は余った柄をバーナーでで溶かして柄の窪みに流し込んで固めた。

プラスチックを炙って溶かす時に出る煤が混ざり、あまり美しくない仕上がりだけど、まあこんなもんでしょう。

早速使ってみたが、違和感なく食器洗いができた。

5年前は、探しても似たようなものはほとんどなく、スウェーデン王室御用達みたいなこと書いてるサイトが売ってただけ。それはもうサイトごとなくなっているが、そんかし、同じような形状、機能の食器洗いブラシは幾つか見つかるようになった。中でも、IKEAの「ANTAGEN アンターゲン」という食器洗いブラシは5色もあって、価格は1本たったの89円。な、なんじゃ?!!! 百均より安いやん。ただ、通販対応は内容だから、大阪や神戸のIKEA実店舗まで買いに行ったら幾らになるんかな。(Amazonとかでは売ってるが、同じものが5本セット1100円って、ボッタクリやろ。しかも、5本も要らんし)

ま、負け惜しみじゃないけど、この百均の便所ブラシ-turned-into-台所ブラシのブラシヘッド部分の大きさと形状が食器洗いに絶妙にマッチする。また、あと5年ほど持ちそうだし、当分IKEAのアンターゲンは要らんな。。。(ただ、このヤラシイ桃色は何とかならんかね。。。買い替えたい)


FIAT 850 Sport Coupé を蘇らせる。

先日、妹からお蕎麦をもらったお礼に、ちょっとしたいたずらを仕掛けた。僕らが子供の頃に母が乗っていたのと同じ真っ赤な『FIAT 850 Sport Coupéを買った』と言って、その写真をメッセンジャーで送った。(もちろん写真はでっち上げ。ちなみに「ぱっぷーちゃん」とはおかんのこと。)

まあ、突拍子もないモノを買う僕だから、というのもあり、妹はこれが本当だと思ったようだったので、こんどは『実は、幽霊のおかんが、幽霊のフィアットに乗ってきたんで譲ってもらったんだ』と。

で、かなり混乱をきたしたところで『あ、消えてもた。。。」と続けた。どうやらこのへんで気づいたらしく、『乗って帰らはった!」とジョークで返してくれた。(話の中では僕がおかんに金を払ったことになっていて、車ごと消えたおかんは生前に僕ら子どもたちが「『貸して』+『くだされ』」と彼女にたかったのを取り返した、という落ちに、、、)

あと2週間足らずで母の10年目の命日。


と、まあ、身内の昔話のネタに作ったコラージュ写真だが、ついでにブログの車ネタに流用した。記事を書いて何度も見直しているうちにちゃちゃっとでっち上げた画像のクオリティに不満が出てきてしまった。

はじめ、黄色いフィアットのロイヤルティーフリーの写真をネットで拾ってきて、おかんのフィアットの色に合わせて真っ赤にバーチャル・オールペイントを施した。細かいところでは日本仕様の右ハンドルにしたり、それに合わせてワイパーを付け替えたり、やはり当時の日本仕様には無かったドアミラーを消したり、はてはナンバーの地名を1文字に、車種区分数字も一桁に、、、と、一応はそれなりに凝ったことをしたつもりだった。

それで妹を騙せたんだから十分っちゃあ十分なんだけど、ミラーが全くないってどうよ。当時の自動車はドアミラーじゃ車検に通らなかったから輸入車も無理っくりフェンダーミラーに変えられていたし、おかんのフィアットも例外ではなかった。それに、写真じゃ合金ホイールを履いているけど、おかんのは純正の鉄チンホイールにクロームメッキのホイールキャップだった、、、などなど。我ながら悲しい性格で、一度は「適当」に切り上げて、もう後は知らん!と目をつむるんだけど、時がたつうちにグジグジと気になって、結局はとことんやってしまう。おっそろしい時間と手間と体力の無駄遣い。(過日、Fiat 500のフューエルポンプ用マウントを作り直したのも同じパターン)

で、できたのがこれ。

昨日、夢の中でウチに来たおかんのフィアット850スポルトクーペ。「母と子」ですよ、わかるかなぁ〜・・・

追記としてPorsche 912のパトカーをでっち上げたんだけど、ちょっとボリュームがあるんで、別の記事として独立させることにした。


おかんのフィアット850スポルトクーペ

僕が最初に所有した車はスズキのジムニーだけど、免許のある無し(ナイショナイショ)にかかわらず運転したまさに最初の車といえばフィアット850 スポルトクーペだ。

FIAT 850 Sport Coupé (ただし、おかんのは真っ赤だった)

その車は僕のおかんので、僕が運転免許を取ってからは好きな時に運転させてもらえた。そのフィアットは僕が18かそこらの時にウチにやってきたが、そんときはまだ免許持ってなかった。にもかかわらず、おかんの留守に乗じて時たま運転した。運転現場を見つかることはなかったから、おかんに気づかれてないと思ってた。今となっては、おかんが僕の悪行を知ってたに違いないと確信しているけどね。

その頃よりずっと以前、おかんはポルシェというもんが欲しいとよく言っていた。1963年といえば、日本最初の高速道路、名神高速が開通した年だ。開通後数年経たないころ京都府警の交通機動隊がポルシェ911の廉価バージョンである912を導入。スピード出したい向こう見ずなドライバーたちを萎縮させるために権威をひけらかし、交通を支配しするって寸法だった。おかんは当時まだ珍しかった女性ドライバーで、どういう風の吹き回しかそんなのに熱をあげていた。(クルマは5速マニュアルじゃないと、という変なこだわりのある人だったし、、、後にはホンダのCRXとかにも乗ってたし、、、)

東京オリンピック(’64)と大阪万博Expo 70のあいだ頃で、日本の経済は急成長していた。そんでおかんの商売もまた好調だった。思うに、おかんが買おうと思えばポルシェも夢じゃなかったはず。でも代りに選んだのがフィアットだった。「なんでフィアットやねんな?」と、ポルシェが来たらいいのにと思いながらおかんに尋ねた。うろおぼえだけど、おかんが言うにはガレージが狭く、特に幅はナローボディーのポルシェですら収まらなかったんだとか、本当かどうか知らんけど、、、。で届けられた(「真っ赤なポルシェ」ならぬ)真っ赤なフィアット850スポルトクーペはめっちゃキュートで僕もひと目ぼれ。

昨日、夢の中でウチに来たおかんのフィアット850スポルトクーペ。「母と子」ですよ、わかるかなぁ〜・・・

下のYoutubeビデオ見て初めて気が付いたんだけどフィアット850とフィアット500のリアエンジンの配置形態その他は– 前者は水冷、後者は空冷の違いはあるけど– 互いによく似ている。850のマウント方法見てみ。エンジンが後端でバネマウントされてるけど、それって500のと同じやん。エンジンフードのストップしかた見てみ。キャッチの機構は丸い滑車使う500のドアキャッチから直に借りてきたやつやん。その他、フロントのトランクにある、ジャッキやらウオッシャー液バッグやら、スペアタイヤとバッテリーの置き方やら、みんな500とそっくり。内装見ても500のそれと雰囲気が良く似てる。まあ、ちょっとだけゴージャスだけど。センタートンネルの上のシンプルで慎ましい小物トレイやシフトレバー、ベダル、その他諸々も、直に500の血を引いているのを示していて、思わずニヤリ。

年月が過ぎ去って年を取り、今さっきまで僕の初恋、、、いや、初車のフィアット850スポルトクーペの細かな部分を忘れてしまっていた。このビデオに行き当たって、いろんなことが蘇ってきたし、結局、車選びということでは知らず識らずにおかんの足跡を辿ってしまったんだなあ、としみじみ。まあ、今日そういうことを発見して嬉しいけどね。


Mom’s FIAT 850 Sport Coupé

日本語はこちら

Although my first car owned by myself was a Suzuki Jimny, the very first car I drove with and without (hush hush) driver’s license was a FIAT 850 Sport Coupé.

昨日、夢の中でウチに来たおかんのフィアット850スポルトクーペ。「母と子」ですよ、わかるかなぁ〜・・・

That car was my mom’s, and after I got driver’s license she would let me use it whenever I needed. The FIAT came to our home when I was 18 or so. I didn’t have driver’s license then. Nevertheless,  I occasionally drove it while mom wasn’t home. I never got caught in action, so I thought she didn’t notice the fact. Now, I am pretty much for sure she somehow knew my misdeed.

Long before those days, mom used to say she wanted to have one of those Porsche sports cars. In 1963, Japan’s first car express highway, the Meishin Expressway was inaugurated. In few years, the Highway Patrol of Kyoto Prefectural Police introduced a Porsche 912, an economy version of 911, to show off their authority and to dominate the traffic so that they can intimidate the speeding daredevil drivers. My mom was a then rare  woman driver and for some reason longed for one like that.

That was sometime between Tokyo Olympic games and Osaka Expo ’70 when Japan’s economy was skyrocketing, and mom’s business, too, was thriving. I think she could’ve bought a Porsche if she wanted to.  What she chose to buy instead was the FIAT 850. I asked her “Why FIAT?”, having been expecting a Porsche to come. I don’t remember exactly what she answered but it was something like her garage was so small especially in width that even a narrow-body Porsche couldn’t fit in– I don’t know if it was the very reason, though. But the FIAT 850 Sport Coupé delivered to our home was cute and I immediately loved it.

It wasn’t until I watched the Youtube video above that I realized the basic layouts of rear-mounted engines of the FIAT 850 and FIAT 500– though the former comes with a water-cooled engine and the latter with air-cooled one– and many other things are very similar to each other. Look at the way the FIAT 850’s engine is mounted. The engine is suspended with a spring at its tail end, which is the same method as that of the Fiat 500. Look at how the engine hood is stopped. The catch mechanism with a nylon wheel must be borrowed directly from that of door catch of  the 500. Other things in the front trunk bay– like the jack, washer liquid bag, the way the spare tire and battery are stored– are all similar to the 500’s. Turning eye to the interior, I notice that the entire atmosphere is close to that of the 500, only slightly gorgeous, and cannot help smiling for the simple and modest shapes of the clutter-catcher on the center tunnel, transmission shift lever, pedals, etc., too, show the fact that they are the descendant of the 500.

Years passed by, and as I got old, I had forgotten miscellaneous details of my first car, FIAT 850 Sport Coupé until just now. Now that I came across the video of the car, many things have revived into my mind, and heartily think, after all, I have ended up with following my mom’s foot steps in terms of the choice of car without noticing it. And I am glad I discovered it, today.