馬場さんは同じ町内というか同じ並びの4軒向こうのお家のおじさん。いつもはお孫さんたちと散歩したり道で遊んでる好々爺なんだけど、、、
家の前で車の修理や大工仕事などしていると声をかけてくれて、僕がやっている作業や作品のことを訊かれたり、馬場さんの陶芸の話をしたりする。長話はしないが、なんかこう、いつも余韻が残る。
でもその素性は知らなかった。個展の案内状を受け取るまでは。「陶歴」読んだら、どうやらただの「じいじ」じゃなかった。清水六兵衛窯や細川護熙の陶工房などで修行してるし、京展はじめいろんな公募展に入選してるし、、、おやま、本チャンじゃんか。
まあ、経歴はどうでもいいけど、本気で陶芸、というかアート・クラフトに取り組んでいる人がこんな近くにいるって、、、ちょっとわくわく。
なのに僕は一度も馬場さんの作品を見たことがなかった。だったらここは一つ、滋賀の田舎まででかけてみようじゃないの!ということにした。個展の場所は比良山系の麓にある「Gallery サラ」。京都から40kmも離れて辺鄙ところなんだけど、何かめっちゃおっされーな、、、。行ってよかった。作品もギャラリーも遠出しても見に行く価値あり。
作品は人柄がそのまま出てる。ってもわからんよねえ、写真も撮らんかったし、、、ここで説明しても始まらないが、僕には、ちっちゃな寒山拾得の陶人形が一番気に入った。楽風の黒茶碗も素敵だった。興味と時間と交通手段のある人は是非。。。明日までだけど。
P.S. 見終わって、ギャラリーの方とも話をしたら、比良山の山歩きやら、今はもう取り壊されてしまった山小屋、望武小屋の薪割りのことなど、共通の話題が出てきておどろいた。
また、ギャラリーに置いてあった美しい轆轤挽きの器を作ったフィンランド人のパートナーが坂田ルツ子さんというフェルト作家で、僕もヘルシンキで会ったことがあるし、昔、京都にあったFinlandiaというフィンランドレストランをやっていた人。コケモモとトナカイのお肉、、、Finlandiaはよく行ったなあ、、、。木工がしたくてフィンランドへの留学を考え始めたのは、このお店があったから(それがどう転んだか、米中西部になってしまったのだけれど、、、)。
閑話休題。他にも思わぬつながりが次々と出てきて、不思議な感じがした。雨で仕事ができないからと、昼からのんびり出掛けたけれど、いい時間が持てた。