［Kungsleden, 旅］ Day 25 photo / 0913 スィンギ→セルカ （Textはこちらのリンクで） スィンギ小屋の窓から例の船底型の山が見えている。 朝食はいつものトナカイの燻製と粉末マッシュポテト、乾パン、、、 シェルスティンさんの犬たち。 犬もバックパックで自分の食料を背負って歩く。。。 ７０前のばあちゃんとは思えないエネルギーのシェルスティンさん。そのぶん気性もはげしい、、、が 東のケブネカイセ方面へ向かうシェルスティンさんとワンちゃんたちとはここでお別れ。 紅葉した高原を行く二頭の犬とサーミのおばさん、、、杖を持つ後ろ姿がかっこいい。。。 オーストリア人、アンドレアスくんの帆布製リュックサック。パックパックよりリュックサックという言葉が似合う。僕が雨具と防寒にコットンで重たいけど丈夫なイギリス製バブアーのオイルジャケットを選んだのと同じようなこだわりがあるのだろうな。。。 アメリカ、ミネソタ製のDuluthPack。これみよがしなロゴパッチを外してるのが彼らしい。 抜き取られたKungsleden冬季ルートの標識。木製からプラスチックのX印と鉄のパイプに置き換えられつつある。夏道と冬道は必ずしも一致せず、ときに離れ、ときに交差し、重なり、４４０ｋｍ続く。夏道を歩くものには少々目障りなときもあるが、、、 遠くに点々とサーミの夏集落が見える。 シンギあたりから川の流れがゆったりし、河原も広くなる。映画の景色を思い起こさせる。 地図からケブネカイセ山の北峰と南峰が見えるとふんで、コースを外れ斜面を少し登ると、大きな氷河の下端まで望むことができた。 中央の切れ込みのような鞍部より向かって右手側のなだらかな稜線の最高部がケブネカイセ北峰、氷河のある谷を挟んで更に右が南峰と思われる。南峰は氷河に覆われているため、見えているのは肩の部分だろう。南峰のほうが高いとのことだが、温暖化による氷河の後退で年々低くなっているとのこと。あと数年で北峰より低くなると言われるが、また盛り返したとの報告もある、、、 いずれにしても、スウェーデン最高峰であることに違いない。 コースにもどりKungsledenのトレイル上からだとケブネカイセ峰はこの程度にしか見えない。 Kungsleden（だけでないかもしれないが）には何カ所もの「瞑想の地」という場所があり、丸い岩になにか言葉が刻まれている。すてきな考えだと思うが、僕は歩くときにあまりものを考えないので、、、というかまとまった思考ができないタチなので、ほぼ瞑想状態と同じだから、特にここで、と指定してもらわなくてもよいのだけれど、、、 トナカイはたくさん見かけたけど、その中で抜きん出て大きく綺麗なオス。 キンポウゲの仲間 セルカの小屋の手前で犬連れの人と遭う。 熊狩りにも使われる犬種だとか、、、一見かわいいのだが、、、 なかなかの面構え。 まんまるお月さま。。。 「家を辞してより月の両回円かなるを見る」っていう唐代の詩人、岑参の磧中の作を思い出す。この七言絶句とちがって、僕は馬にも乗ってないし今夜の宿もあるんだけどね。ていうか、旅に出るとやたらに月を見る機会が増える。で、その度にこの唐詩が浮かんでくる。。。 この後、真夜中にオーロラが見えた。満月（実際は9割ほど）と星空と雲とオーロラ、、、全部盛り、、、よく見えたのはほんの数分間だけだったけど、、、 2016年9月13日 okamoo コメントする
